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小型蒸気機関車:  南薩鉄道 5号機

 

連結面間距離
58.0 mm
車体全重量
29.0 gr
 動輪直径  7.2 mm

 

実車プロフィール

 南薩鉄道 5号機 蒸気機関車は、汽車会社製のCタンク車で、この形式は地方私鉄や会社専用線にて多数同型機が活躍した。

模型プロフィール

メーカー :ワールド工芸
品名: 南薩鉄道 5号機 蒸気機関車 リニューアル品 組立キット 
車両番号: 5
スケール : Nゲージ、1/150
発売日 : 2012年4月 発売  2012年8月 再生産品
入手日 :2012年8月 再生産品新品購入
定価 : \14,700.-
組立て: 2012年8月  工作状況は鉄道模型工作室の
 「ワールド工芸の南薩5号機を組立てる」 を参照。

● 真鍮製組立てキット
● カプラー: KDカプラーを使用
● ミニレイアウト走行可能

● 第1動輪とサイドロッドの干渉防止のため、サイドロッドを加工する (2014/1/10)

動力特性

 サイドロッド加工後の動力特性を測定した。 動力特性の測定は安定化電源を使用した自動測定システムにて実施する。 測定実施日: 2014/1/9

 

 

速度特性:

 以前データとやや異なった値を示しているが、いろいろいじくり回した結果のようである。 4ボルト前後が妥当な使用領域と思われる。 高速領域では勾配が変化しているようであるが、これは同類のA8-600 号機と同じ傾向のようである。

 電流は、30 〜 50 mA で以前よりも消費電流は小さくなっている。 走行性は改善されているようだ。

 

牽引力特性:

 牽引力特性のパターンを見ると、以前のデータと異なっている。 特に制動領域では、ウォームギヤに掛る力が逆転する遷移点が明確に表れており、ハッキリと異なっている事が判るが、これは駆動機構の摩擦抵抗が小さくなった事を示していると判断される。

 今までは-5グラム以上あった摩擦抵抗が -2 グラム程度に減少している。 上記の電流値減少もうなずけるので、これは改良されたと言ってもよさそうである。

 特性の傾斜が緩いのはφ6mm で長さが 12mm の小さなモータによるパワー不足のためである。 このため、牽引力勾配は低く、負荷によってその速度低下は著しい。

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 ここに示す動力特性の測定は、自動測定システムを使用して実施する。 測定実施日: 2013/3/21

 

暖機運転:

 動力特性を測定する前に実施した暖機運転の経過も、自動的に測定した。負荷の掛った状態で走行させたもので、その時の速度と電流の変化を記録する。 他の項目は殆んど変化なし。

 性能が安定するのは意外と早く、2〜3分程度で安定する様である。 途中のふらつきも少ないようである。 

 

速度特性:

 小型の車両なくせに、かっとび野郎である。 走り出しは苦手のようで、ラビットスタートであり、8Volt を超えるあたりで新幹線を超える速度を出す。 4ボルト前後が妥当な使用領域と思われる。

 電流は、50 〜 70 mA で小さいほうである。

 


牽引力特性:

 トラクションタイヤは無く、車両重量が30グラム弱であるため、粘着牽引力は5グラム程度が限界のようである。

 また、φ6mm で長さが 12mm の小さなモータであるため、パワー不足は否めない。 このため、牽引力勾配は低く、負荷によってその速度低下は著しい。

 さらに、駆動系の摩擦抵抗の比率が大きい様で、ウォームギヤに掛る力が逆転する遷移点が見られず、制動側の粘着限界まで、一直線の特性となっている。 このため、電流値も一直線に減少している。

 

 

 今回の自動測定システムでの計測では、コントロールのダイヤルを一定にしたままの状態で測定しているものの、電源電圧を一定に保つことが難しい。 この測定中の電流と電圧の関係を右のグラフに示す。 電流値が小さいためか電圧低下は、0.5ボルト程度である。

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 この機関車の特徴としては、その牽引力特性であり、負荷による速度変化は非常に大きい。 例えば電圧が6ボルトの時は、平地を150Km/h で走行していた状態が、登り坂では50Km/h にスピードダウンしたかと思うと、下り坂では新幹線並みのスピードが出てしまうのである。 この車両は平地レイアウト向きと言えるが、もう一つの見方として、重連向きの機関車とも言える。

 牽引力勾配が低いため、多くの機関車と容易に協調運転が出来そうである。 ミニレイアウト走行時にBトレ動力を使用した補助動力車と重連させて走行させていたが( 「ワールド工芸の南薩5号機を組立てる」 を参照)、スムースに走行出来たのも、この特性を持っていた為ではないかと推察する。