HOME >> 鉄道模型自動運転システム >  登山鐡道 新自動運転システム 電気回路の動作チェック その2

登山鉄道 新自動運転システム 電気回路の動作チェック その2

■ はじめに

 電子回路が出来上がって来たので、その動作チェックを実施した。 先回に続き、信号回路の動作チェックを実施した。

 

■ 制御回路の通電テスト

 工作が完了したボード類を配線し、まず通電テストを実施した。 電源としては3種類のACアダプタを用意した。 Arduino 用電源のDC9ボルト用、ポイント駆動やフィーダー用のDC12ボルト用、そしてテスト用のDC5ボルト用である。下左の写真。

 最初に、 DC9ボルト用ACアダプタを使い、 Arduino 系から電力を供給されている信号系回路やスイッチ類の通電テストを実施した。 下右の写真。 まず、スイッチ類を操作してLEDの点灯を確認し、問題無い事を確認した。

 次に、各部から受け取った信号情報をArduinoに出力しているかどうかを確認した。

 このために、オシロを持ち出し、Arduino に接続すべき端子の出力具合を観察するために、この端子を一度ブレッドボードに接続し、各接続部を順次オシロのプローブに接続しながら観察することにした。

 アーズ線は、D13ピンの隣にあるGNDピンから取り出している。 また、 Arduino にはDC9ボルトを供給するも、Arduino 周りの接続は、+5、Vin、GND の電力系だけにし、センサ類が作動するようにしている。 下左の写真。 そして、下右の写真に示す電車を走らせて各センサの反応を観察した。

 

■ 出力回路の信号波形の観察

 まず、3個ある速度調整用ボリュームの信号波形を下に示す。 この回路は、スイッチ、ツマミ付きの可変抵抗器、そしてLEDが直列に接続されている回路であり、出力信号は可変抵抗器の可変部から出力している。 アナログの電圧値を入力させるのである。

 下のオシロ画面は、3個の調整用ボリュームの出力波形を示すが、波形に示す様に、スイッチをON にすると 2.5volt 強の電圧出力があるが、これはLEDの通電開始電圧を示している。 この電圧をチェックすることによって、速度調整用ボリュームのON/OFF を知る事ができる。

 その後、ボリュームを回すと 5volt まで変化していることが確認できる。 3個の回路共に、正常に機能していたことが確認できた。

 下の二つの画面は、スイッチOFF 時とON 時の信号を拡大させて観察したものである。

       

 OFF 時は電圧はゼロであるのだが、 0.2volt 程度の脈動が観察されたが、60Hz の周波数から考えると、電灯線からのノイズと考えられる。 ON時に於いてはそのノイズは観察されなかった。

 電子回路のプロであれば、ここでおかしいと気付くのではないかと思います。 スイッチがOFF 時にノイズが乗り、ON時には乗っていないのは何故かて・・・・・・・。

 自分はこのレポートを記述中にハタと思い当たったのである。 この回路が空に浮いているからではないのかと!  後日報告するが、制御プログラムを検討している時、原因不明のトラブルに悩まされたが、その原因はこのスイッチのOFF 時の信号が不安定だっのであった。 そこで、LED と並列に 3.3KΩの抵抗を追加して、 スイッチのOFF 時のLED端部の電圧を確実にゼロに落す様に対策したのである。 その結果としての波形での確認は未実施である。

 次に通過センサと到着センサの信号を確認する。 オシロのチャネル1(CH1!)は通過センサの信号を、チャネル2(CH12)は到着センサの信号を表示させた。 下のオシロ画面は、街中駅、スイッチバック、登山口駅のホーム2の場合を示す。

 下の画面は、登山口駅のホーム3、頂上駅の到着時、出発時の応答を示す。

 それぞれの信号は、確実に作動していることが確認できた。 次に、操作パネルに設けた2個の押ボタンスイッチの反応を下に示す。

 スイッチのON 時は急峻に立ち上がっているが、OFF 時は少しなだらかになっている。 当初はその理由がよくわからなかったが、いま考えるとチャタリング防止に取り付けた 0.1μF のコンデンサの影響と推定する。  ON 時はパワー部からの豊富な電力によりコンデンサの影響は殆どないものの、OFF 時は LED の上流側に貯まっていた電荷がゆっくりと放電されるので、この様な波形になると考えると納得出来るのである。 

 

■ ポイント回路の確認

 次に、ポイント駆動回路の作動を確認する。 まず、12volt 回線を接続し、パネルに設けたON/OFF スイッチを確認する。 スイッチON 時にLEDは点灯するも、OFF にしても点灯したままであった。 コンデンサに貯まっていた電荷がすぐには放電されないのだ。 OFF側の回路に設けた 10KΩの抵抗では、すぐには放電されないので、150Ωの抵抗に変更した。 するとスイッチOFF 後、2〜3秒ぐらいでLEDは消える様になった。 コンデンサには電気がいっぱい貯めてあるのだ。

 なお、この抵抗は、安全のために 1W のカーボン抵抗を使用した。

 作動テストは、DC5VのACアダプターを用意し、リレー回路に通電させる事によって、駆動回路の作動をチェックした。 ポイントは快適な切替え音と共にどうさしていたので、一安心である。 このチェックで、ポイント駆動回路の接続が逆であったことと、12V電源スイッチの取り付けが上下逆であったことなどが判明したので、その修正も実施した。 やはり確認作業は必要なのだ。

  .

■ パネルの状態

 メインボードとスイッチ類を取り付けたパネルの状態を上に示す。

 やはり配線はゴチャゴチャしていて、分解組付け時には誤接続の心配がすてきれないのだが・・・・・・・・。

 

ページトップへ戻る .


 2018/3/12 作成  M.T.