HOME >> 鉄道模型工学 > 鉄道模型工学概論 余談集 その1
1) 鉄道模型におけるウオームギヤ減速機構のメリットとデメリット
この鉄道模型におけるウオームギヤ減速機構のメリットとデメリットについて検討してみましょう。
【メリット】 ブレーキの役目をする。 構造が簡単である。
【デメリット】 車輪からモータが回せない。
Nゲージの鉄道模型としては、このメリットの効果の方が大きいために採用されている。 従って、デメリットの方は我慢しなければならないのでしょう。
2) 蒸気機関車の特性線図は?
蒸気機関車SLの場合はどうなのでしょうか。?
SLの特性線図を見たことがありませんので、よく分かりませんので、想像するしかありません。
【特徴1】 特性が直線的であること。
⇒ 蒸気の圧力で力を発揮していることには違いないのですが、蒸気の特性などから、かなり非線形になっていると思われます。
【特徴2】 ゼロスタートができること。
⇒ これは出来ますね。ガソリンエンジンなどの内燃機関と違って、SLは外燃機関である。
従って、蒸気の圧力を調整しながら発進できるのでゼロスタートが可能です。
発車時のドレンを開きながらの勇ましさは、SLの魅力のひとつですね。
【特徴3】 トルクと回転数の関係が逆比例していること。
⇒ Slには“変速機”がありません。
しかし、ピストンとクランクからなる機構は内燃機関に似ていますし、蒸気という気体の特性から、回転数が早くなると
圧力が低下するかもしれません。 いずれにして、交通機関として立派な実績がありますから、適切な特性を持っていた
と思われます。この辺はよくわかりません。
いずれにして、電気モータや内燃機関とは違った特性を持っていたようですね。
3) 電車のノッチ制御は?
電車では、自動車の変速ギヤのように、ノッチで制御しているではないか?
電車の運転者が操作しているマスコンは、自動車の変速レバーのように見えますが、実は自動車で言えばアクセルペダルの役割をしています。
図6に示したエンジン特性のグラフは、フルスロットルの状態での性能で、燃料を最大に供給している状態です。スロットルを半分に絞ると、特性は燃料の供給量に比例しておよそ半分になります。 しかも特性の形はほとんど変化せず、縮小された形となります。
電気モータの場合も同じで、電圧を半分にすると、形は変化せずに縮小された形となります。自動車では、アクセルペダルで燃料の供給量を調整し、電車ではマスコンでモータへの供給電圧を調整し、原動機としての出力を制御しているのです。