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鉄道模型実験室   モータ特性の測定方法に関する小改善

 

 モータのトルク特性の測定方法について、先に「モータのトルク特性を測定 その2」にて報告したが、その後幾つかの小改善を実施してきたので、まとめて報告する。 小改善といっても、モータケースに力を掛けない工夫は、重要なポイントであった。

 

● 改善の内容

 当初の、TOMIX のカニ24 から始めたモータ特性の測定にでは、モータ本体を木製の板で挟んで固定していた。 その後に始めたの動力車の調査シリーズでは、その方法を踏襲して測定を実施してきた。

 

 

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 動力車の調査の第1弾と第2弾については、これらの写真に示すように、同じ固定方法で実施していた。 さらに、右の写真のように、モータのロータが板に接触しないように1mm 厚さのプラ板を噛ますなど配慮は実施していた。

 しかし、第3弾に於いて、データ上の矛盾に出くわし、モータ固定方法に問題が有ったと判断した。 そこで、測定台へのモータの取り付け方法を改善した。

 下の写真のように、実際の模型車両でモータを支持する支持部材(プラスチック製)をそのまま使用し、その支持部材の側面端部を、L字形の治具で押さえて固定することにした。 L字形の治具は2mm 厚さのプラ板を使い、 3mm のネジで固定する。 これによってモータは実際の取り付け状態と同じ方法で支持されているので、モータに無理な力が掛らないはずである。

 電極もモータと押さえ板の隙間に銅板をはめ込み、給電することにした。 モータの回転計測はこれまでの方法と同じである。

 そしてその改善効果は、第3弾の「KATO EF66-51 その3」に詳しく説明している。

そして、現在では電極の接続方法を右下の写真のようにプラ板と一緒に挟むようにし、クリップのふらつきを防止している。

 

 また、モータの支持部材の底面には、良く見ると何カ所かのわずかな出っ張り部分があり、この出っ張りを避けるために、1mm 厚さのプラ板を挟むなどの配慮もしている。

 

 さらに、モータ回転数を上げると、共振現象が現れるので、測定台のさらなる改善が必要ではないかと考えている。 この共振現象は、測定台に共鳴してビリビリといった音も伴っているため、測定台の問題かとも思われるが、 原因としてモータの危険回転数による発振現象とも考えられるので、問題の見極めとその改善が必要であろう。