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鉄道模型実験室 No.164  室内灯のチラツキを低減したい -- 新室内灯ユニットの工作

 車両整備の一環として、室内灯としてテープ式LEDの工作を実施しましたが、走行時のチラツキがひどいため手が止まってしまいました。 でも、このテーマは避けて通れないので、少し首を突っ込んでみたいと思います。 いろいろ実験した結果をもとに、チラツキを抑えた改良した室内灯を工作しました。

 

■ 室内灯の試作

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 今までの実験結果より、チラツキ防止の決め手はブリッジダイオードとして、ショットキーバリアダイオードを使うことですので、その効果を確認するために、まず試作品を作って見ました。

  1. コンデンサに貯めた電気が逆流しないように、ダイオードの逆回復時間の短いショットキーバリアダイオードを使う。
  2. 電気を貯めるためのコンデンサは、なるべく大きな容量の物を使う。
  3. コンデンサは、その放電時間を長く保つために、ダイオードと電流制限抵抗の間に設置する。
  4. LEDの明るさ調整のための電流制限は、定電流ダイードでもよいが、パルスON時の電圧が一定なPWM制御の場合は、適切な抵抗で充分である。

 そして、選定した部品は、

 1)ショットキーバリアダイオードブリッジ
ショットキーバリアダイオードブリッジ(60V2A) SDI260、 種類:ショットキーブリッジ、 逆電圧:60V、 平均順電流:2A、 ピーク順電流:50A、 順電圧:0.68V、 端子間容量:130pF、 パッケージ:DIP4、 購入先:秋月電子通商、 価格:1個30円、メーカー:PANJIT INTERNATIONAL INC.(パンジット)
 2)コンデンサ
アルミ電解コンデンサー100μF16V105℃ ルビコンMH5、低背アルミ電解コンデンサ(105℃品)、シリーズ名:MH5、 特徴:105℃、高さ5mm、 静電容量:100μF、 耐圧:DC16V、 サイズ(ΦDxL):6.3Φx5mm、 カテゴリ温度範囲:-40~+105℃、 耐久性:105℃、1000時間、購入先:秋月電子通商、 価格:1個20円
 3)テープLED
LEDテープ 白ベース 5m 300連SMD 正面発光 12V 電球色、 SMDタイプ: 3528、SMD個数: 60個/m、 動作電圧: DC12V、 消費電力: 4.8W/m、  カット可能間隔: 100mm、 発光色: 電球色(ウォームホワイト)、  背面には両面テープ付、 価格: ¥399 & 配送料無料

である。 新しく必要であった部品は、ショットキーバリアダイオードブリッジと小型のコンデンサであった。 ショットキーバリアによるダイオードブリッジを発売しているところを探すため、いつも利用させて頂いている秋月さんにアクセスすると、なんと人気商品の上位に表示されていた。 すでに多くの方が使用しているようである。

     遅れをとってしまった!

 また、コンデンサの耐圧がDC16Vであることが少し心配である。 パワーユニットの電圧より高い事は確かであるが、その安全度の余裕がない。 コンデンサがパンクして煙を出すことはないだろうと、たかを括る事にした。

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 まず、ブリッジダイオードにコンデンサと抵抗を取付け(下左)、集電加工を施したGMキットのシャシーに配線した(下右)。

 これを車体に屋根裏に取り付けた。

 この試作工作の報告は、すでに「室内灯のチラツキ対策」(2020/7/4 このブログは既に閉鎖されています)にて報告済みである。 その走行時の動画も同時に紹介した。

 

■ 他の車両用のユニットの工作

 試作品の結果がうまく行ったので、他の車両にも取り付けるためのユニットを工作した。  まず、各部品の足を加工して、一体化工作を実施する。

 最初にブリッジのマイナス出力端子に、コンデンサのマイナス線をハンダ付けする。 下左。 次に、プラス端子にはコンデンサのプラスと抵抗をハンダ付けする。下右。

 これを、100mmの長さにカットしたテープLEDの端子にハンダ付けする。 プラスとマイナスを間違えないように。

 配線のために、φ0.25mm のポリウレタン線を約70mm の長さに切って、両端子にハンダメッキをしておく。 下左。 これをダイードブリッジの入力端子にハンダ付けする。下右。 

 完成した室内灯ユニットを下に示す。

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 テープと接続させていないユニットは、ショットキーバリアダイオードを使っていなかった車両のユニットとの交換用である。

 確認のために、屋根裏に置いてみた。 右の写真。

 

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 次に、 点灯テストと確認のための実験を実施した。

 

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 2020/7/8 作成