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物置部屋のレイアウトにて、そのローカル線の改造工事を実施しています。 今回は、操作ボックスの電子回路の工作を実施しました。
■ 制御ボックスの設定
ローカル線の操作ボックスは、「卓上レイアウトで楽しもう その30」(2021/1/23)などで使用したボックスを改造することにしました。
また、今回のシステムは、入出力ポートが多くなるので、マイコンは、ポート数の多い Arduino MEGA を使用することにしました。 このMEGA は、既に使用実績があるのでそれを引き継ぐことにします。 即ち、 電子回路は、「卓上レイアウトで楽しもう その33-1」(2021/3/19)を参考することにしました。
■ 入出力項目の整理
最初に、手動操作や自動運転の状態を想定して、そのための入出力IOポートを設定しておくことにしました。 最終的には下記の様にまとめています。
設定した仕様は、
■ 電子回路の検討
参考とした回路を元にして整理しました。
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電源は DC12volt だけとし、制御用の 5volt 電源は定電圧ユニットを使用しています。 aitendo より入手した「5V定電圧出力キット」 K-640T5V を組み立てたものです。 DC-DCコンバータ MC34063API を使用しています。
マイコンは Arduino MEGA 2560 を使用しています。 また、走行用の給電制御は、「卓上レイアウトで楽しもう その33」(2021/3/14)にて工作したモータドライバユニットをそのまま使用しました。 このユニットは、右の回路図のような構成となっています。
次に、ポイント駆動用のユニットは、これも「卓上レイアウトで楽しもう 各ユニットの見直し」(2020/3/25 )をそのまま使用することにしました。 ただし、今回は、KATOの複線両渡りポイント(品番:20-210)を使用していますので、コンデンサ方式の駆動回路で機能するかどうか不安でした。 もし、駆動できない場合は、コンデンサの容量を増やして対応するつもりである。
コンデンサの容量は、供給する電流を増加するのではなく、通電時間を長くする効果があるのですが、この複線両渡りポイントは、4個のソレノイドを使用しているので、実施して判断することにしました。
■ Cds調整と信号処理回路
まず、Cds調整と信号処理回路のユニットを工作しました。 今までは、センサ近くのレイアウト上に設置していたのですが、今回は操作ボックスに持ってきました。 ボックスの右上にスペースがあったので、ここに取付けます。
ユニバーサル基板の上に、調整用半固定抵抗、LED、およびトランジスタをセンサ毎にセットにして、上左の様に配置しました。 抵抗はチップ部品を使って裏側に取り付けてあります。 レイアウト上のセンサとは、多くの信号線が必要となり、かさばってしまうので、TOMIXの3線式の信号線を使うことにしました。
操作ボックスに取付けた状態を上に示します。
■ 操作ボックス内の配線
操作ボックスの底面には、メインのユニットを配置しています。 配線の整理のために位置を移動させています。 そして、なるべくすっきりとした配線になるように工夫しました。
各ユニット間の配線は、脱着が可能なようにピンホルダとピンヘッダを使用して配線しています。 今回は、フィーダー用とポイント駆動用の配線接続のため、下左の写真のように、まとめています。
操作ボックスの表蓋にはスイッチ類を取り付けていますが、この配線も整理して配置しました。 特に中央部には、信号用電源としての +5volt と GND線を横にスズメッキ線を使って這してコモン線としています。 そして、付随する抵抗は、スイッチの回りに取付けて、信号線のみをArduino のポートに直接接続するようにしました。
それでも、まだ、ごちゃごちゃしていますね。
■ レイアウトの配線工作
次に、レイアウト上の配線工作を実施しました。 レイアウトボードの下の狭い隙間を使って配線を実施しています。 今は、フィーダーとポイント用の電力線だけですのでテープや金具で仮止めの状態です。
操作ボックスとレイアウトの間も脱着を考えて、ピンホルダとピンヘッダを使って接続しています。 上左の写真。 操作ボックスはレイアウト土台の框部分に取付ける予定ですが、当面は台の上に置いています。 上右の写真。
■ 操作テストの実施
制御ボックスの工作が完了したので、手動操作が出来るように簡単なスケッチを書込み、基本作動をテストしました。
ポイントの駆動状態、給電の状態をチェックしました。 一番気にしていた複線両渡りポイントはやはり作動しませんでした。 電源投入後の最初の1回だけ作動したものの、その後の作動は応答しませんでした。 給電状態については、チビ電を走らせて確認しました。
ポイント駆動と給電配線の極性については、気にせずに工作を実施してきました。 このテスト操作によって、作動が逆の場合は、ピンヘッダとホルダでの配線接続を逆にすれば良いだけだからです。 とは言っても、配線の脱着のたびに、確認するのは面倒ですので、このコネクタ部に記号を記入するようにしています。
● ポイント駆動部の改良
複線両渡りポイント用の駆動部について、330μFのコンデンサを追加することにしました。 220μFと並列に取付ましたので、2.5倍の容量にアップしました。 取付位置はユニバーサル基板の隅に、無理やり取付けました。 下左の写真。
再度テストを実施すると、今度は快調に作動するようになりました。
ちなみに、ポイント駆動部の抵抗を測定してみました。 単独のポイントは、20.1Ω、19.6Ω、20.2Ωでしたが、複線両渡りポイント用は 5.2Ωでした。 4個のコイルが並列に配置されているのですね。 すると、通常は 12V÷20Ω=0.6A ですが、両渡りポイント用は 12V÷5Ω=2.4A となるので、瞬間的ではあるが、大きな電流がながれているのですね。 リレーの許容電流は 30VDC 時に2A との事ですので、少しオーバーすることになります。 ヤバイ! 少し様子を見ることにしましょう。