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小型のターンテーブル式実験装置を作ろう 電子機器類の工作

 小型のターンテーブル式実験装置を工作しています。今回は、信号処理を実施する電子機器類の工作s内容を報告します。

 

■ 電子回路の構想

 多くの回路は、今まで何らかの場面で採用してきた回路ですので、気楽に考えて回路図を描きました。いくつかの部分を修正したVer2.1の回路図を下に示します。

 

■ ロードセルの処理回路

 動力車の牽引力の測定はロードセルを使いますが、このロードセルのデータ処理回路は、モジュールを取り付ければ良いだけの簡単な構成です。そして、この回路と、円盤回転数の検出回路を一つのボードの上に構成して、サブボードとしました。回路図の左下の部分です。

 

 ロードセルの梁の表面には歪ゲージが貼り付けられており、ブリッジ構成にて出力されます。そして、この出力をArduinoで簡単に使用できるように処理している便利なモジュールが提供されています。今回もこのモジュールを使用することにしました。「モータ特性を測定しよう その5 ロードセル」(2016/10/5)では、同じようなモジュールを使用しましたが、今回はよりコンパクトな、「重量計りADCモジュール HX711-M 」のタイプを使用します。

 このモジュールの取り付け状態を上に示します。

 

■ 円盤回転数の検出回路

 動力車の走行速度は、ターンテーブルの回転数を計測して計算することにします。円盤の裏側に貼り付けた白黒のパターンをフォトリフレクタで検出してパルス信号とし、パルス整形回路を通してArduinoに送信します。このような処理回路は、「モータの無負荷回転特性を測定する」(2016/6/16)などに前後して、いろいろ苦労した覚えがあるのですが、ほとんど忘れてている状態であり、あちこちの資料をひっくり返して再勉強です。

 特に、パルス整形回路としてトランジスタ回路を使用したのですが、パルスのヒゲ対策などに四苦八苦し、ユーザーの方から貴重なアドバイスを頂いて解決した覚えがあります。今回は、パルス数が少ないので、カウンターを使用せず、パルス信号を直接処理することにしました。

 また、以前は出力電圧を高くするため、5.1KΩの抵抗を並列にして対応しましたが、今回は1.8KΩの抵抗1個で実施してみます。コンデンサなどの部品は先回と同じ構成です。上の写真。電源回路と出力線は、サブボード内でまとめて、Arduino に接続します。

   ・・・・・・なお、後から気が付いたのですが、ここでミスしているのですが・・・・・・・・・?!

 

 次に、パルスを計測するセンサ部分を工作しました。使用したフォトリフレクタは、先回と同じ TPR-105F を使用しました。 「SLの動輪の動きを捕えよう その1」(2015/6/30)にて最初に使用しましたが、この時の反省が生きておらず、未だにセンサ単品を使用しています。

 円盤裏側の縞模様をセンシングするため、振れのある円盤裏側と接触する恐れがあります。このため、センサと同じ高さのガードで周りを囲んでおくことにしました。下の写真。センサは4×4穴の基盤に取り付け、周りを3mm厚さのプラバンで囲むように工作しました。裏側では、溝を掘ってΦ0.29mm の銅線を使って配線部分を外に出し、裏側をMTテープで肯定しています。下右の写真。

 外に出した配線は、4本のピンヘッダに使ってサブボードと接続させます。

 ベース板に取り付けた状態を下に示します。

 ここでもMTテープを使って固定しています。センサの方向は、設計図のように円盤の中心に向かうように設定しています。MTテープは、何年か後には接着剤がベチャベチャになってしまう恐れがあるのですが、取り付け取り外しが容易であるため、安易に使用しています。

 

■ メインボードの工作

 給電回路の電圧と電流を計測する部分のほか、将来動力車のモータ回転数が計測できるように回路を組んでおきます。これらは、Arduino との配線を省略するために上にかぶせるシールド形式としました。但し、シールド専用基盤の持合せがなかったので、いつものユニバーサル基盤を用いました。スルーホールの両面基盤です。

 最初は、給電系のラインにON/OFF用のスイッチやポリスイッチ、電源ランプなどを設けていませんでした。下の写真。

 工作を進めて行くうちに、給電用のON/OFF用のスイッチとその状態を示す電源ランプが必要であることに気が付き、回路を追加工作しました。されに、脱線時の過電流防止の為に、自己復帰型の過電流防止ヒューズとして MF-Rx020/72-0 のポリスイッチ(トリップ電流:0.4A)を追加しました。幸いにもボードに空き地があったので、スムースに設置出来ました。下の写真。

 Arduino UNO に設置した状態を下に示します。

 また、ベース板には、透明なケースを使って固定します。

 

■ 各機器の取り付け

 完成した機器をボード板に取り付けました。

 測定スタート用の押しボタンスイッチはレーバー指示板の手前に取り付けています。また、レーバー指示板はノックピンを加工していますので、分解組付け後も、もとに位置にピタリト設置することが出来ます。

 ここまで作業した時に、電源のON/OFFスイッチが必要な事に気が付き、追加の加工を実施したのです。その加工後の状態を下に示しまます。

 スイッチの下が裸のままですので、何らかの防護対策が必要かも知れません。

 

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 いよいよハード工作も先が見えてきました。この後は、円盤裏側の縞模様の設定が終わったら、ソフト系の作業にはいることにしましょう。

 

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2023/9/23