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ATS列車自動停止システム レイアウトの概要

 模型運転を自動化すると鉄道模型の新たな楽しみ方が味わえます。 その方法は色々ありますが、ここではATS、即ち列車自動停止装置を模したシステムを作って見ることにしましょう。

 とは言っても、実際の鉄道の仕組みの様に地上子と車上子を使って、列車を停止させるシステムを構築するのは困難なので、自動閉塞式のように閉塞区間を設け、そこに列車が侵入すると信号機を赤に点灯させ、後続の列車の進入を自動的に停止させる方式とします。

 この方式では、列車の通過に合わせて線路への通電を制御しますから、列車の追突防止にもなり、一つの路線に複数の列車を同時に走らせることが出来ます。 特に長いエンドレスのレイアウトでは、高価なDCCシステムを導入しなくても、色々な種類の列車を同時に走らせて楽しむことが出来ます。

 

■ レイアウトの概要

 まず、このシステムを設置したレイアウトについてその概要を紹介します。 当初計画したレイアウト図を下に示す。 物置部屋を利用した、およそ3.6×2.1m の部屋の壁伝いに、グルーと2周するエンドレスの複線レイアウトである。 部屋への入り口は、図の右下の部分で、右側は階段のために。腰の位置までの壁となっている。

 最終的には、右上に設けようとした線路の交差部分は、駅からの勾配の関係で、下側の壁の部分のヤードの位置で交差するレイアウトに変更している。

 上左は、階段室から見たレイアウト全景である。 この部屋は、もともと物置部屋であったため、その収容物を棚の上とか下、さらにレイアウト台の下などに避難させて収納している。 そして、ジオラマはその棚の中に通るかたちで製作した。 また、部屋への入口は上右に示す様に、線路部分が2層の橋の形になっており、使用しない時は跳ね上げる様にして収納する。

 部屋の中に入ってぐるりと見渡してみよう。

 

■ 古いATSシステム

 実はこの物置部屋のレイアウトには、古いタイプのATSシステムを設置していた。 レイアウトの大改造によって解体されたが、その時のノウハウは新しいシステムにも生かされている。

 システムは、レイアウト中央部の下に制御部を設置し、ここに配線を集めて制御していた。 制御はマイコンではなくロジックIC を用いて構成し、Arduino 用のリレーシールドを用いて給電制御を行っていた。 ロジックICを用いた集中制御式のATSシステムである。

 信号機の無い単なる閉塞区間での運転制御であった。

 この時のレイアウトは、この部屋の片方の壁だけを利用した変形のドッグボーン形のレイアウトであり、解放感がいまいちのレイアウトであった。 何年か使用しているうちに部屋の周りをぐるりと回る、もっと大きなレイアウトにならないかとの思いが募り、ついにレイアウトの大構造を実行したのである。

 

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 2019/8/21 作成