HOME >> マイコレクション > 蒸気機関車リスト > 9600形蒸気機関車 39679 (キマロキ編成のSL)
9600形「キューロク」は、大正2年から大正15年の間に770両が製造された国産初の量産蒸気機関車で、大正うまれの国産標準貨物機である。
古い機関車ながら使い勝手の良さから、支線貨物や入換用として活躍する。 しかし、太いボイラーのため、重心が高くなり、小さな動輪と相まってどっしりとした重量感をかもし出している。
39679号機は1920年に川崎重工兵庫工で製造され、下関、直方、山形、青森、名寄などを経て追分にて1976年に廃車される。
メーカー : MICRO ACE
セット名 : キマロキ編成からのばらし
品番 : A0327 ばらし
車両番号 : 39679
発売日 : 2003年1月16日
入手日 :2010年2月20日 中古品入手
定価 : \14,490 (セット価格)
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● 39679は北海道型切詰デフ装備、エアタンクがランボード中心寄りにある仕様のものである。
●ヘッドライト点灯
● アーノルドカプラーからカトーカプラーNに置換する。その後、マグネ・マティックカプラーのMT-10に変更する。
● ミニレイアウト走行可能。
連結面間距離 | 117.5 mm | 先輪車軸荷重 | 1.3gf | 動輪車軸荷重 | 47.6 gf | ギャ比 | i = 24.0 |
車体全重量 | 71.5 gf | 従輪車軸荷重 | ---gf | テンダー車軸荷重 | 22.6 gf | 動輪直径 | D = φ8.3 mm |
● ボディを取り外した動力ユニットの状態を下左に示す。 右の写真は足回りを下から見た状態である。 トラクションタイヤを第3動輪に履いている事が分かる。
● 部品を分解した状態を下に示す。
● 上左の写真は右フレームの裏側を、上右の写真は左フレームの裏側を示す。 白く光っているところは、素材を磨いてある個所である。 追加加工かあるいは通電性向上のためか? 下左にモータを示す。 回転子には約10°のスキューが見られ、白色のマーキングも見られる。 さらに電極端子は白色(洋白か)を使用している。 モータ軸にはモジュール m = 0.3 の一条ネジウォームが圧入されている。 従ってウォーム軸の支持は、モータ本体で受けている。
● 上右にはウォームホイールとアイドラギヤを示す。 ウォームホイールは、歯数 z = 24で、 2段ギヤとなって おり、小ギヤの歯数は、z = 16 であった。 他のモデルではこの小ギヤの歯数は z = 13 であり、このモデルだけが違っていた。 アイドラギヤは、ウォームホイールと同じ z = 24 であった。
● ロッドの装着状態を下に示す。
● ウォームホイールからは、2段ギヤとなっている 小ギヤにより、アイドラギヤを介して第3動輪のギヤに伝達されている。 同時に第2動輪のギヤもアイドラギヤを介して伝達される。 第1動輪と第4動輪はロッドにて第3動輪と連結されている。 即ち、第1動輪はロッド連結、第2動輪はギヤ連結、第3動輪はギヤ連結でトラクションタイヤを履いていると共に、ロッドを駆動する。 そして第4動輪はロッド連結である。
●第1動輪と第4動輪はロッド連結のみであり、第2動輪のロッドにはロッドピンが無いため、ギヤ連結のみになっている。
●第3動輪のロッドピンは、大きなガタが設定されている。 従って、ロッド連結されている第1と第4動輪の回転は、大きなガタを介して回転していることになり、これでスムースな動きになるのか心配となるが、実際は問題なさそうである。 左右のサイドロッドの位相が90度ズレているため、回転が滑らかになっているものと思われる。
●第4動輪がギヤ駆動出来なかったので、ギヤ駆動されている第3動輪にトラクションゴムを履かせているようである。
● 動輪を1回転させるために必要なモータ回転数、即ち減速ギヤ比は、
ギヤ比 i = 24×16/16 = 24.0
である。 ギヤ比を小さくしているのは、動輪の直径がφ8.3mm と小さいために、これに対応させたものと思われる。
( 2013.7.4 分解調査実施)
ここに示す動力特性の測定は、自動測定システムを使用して実施する。 測定実施日: 2013/4/10
暖機運転:
動力特性を測定する前に実施した暖機運転の経過も、自動的に測定した。負荷の掛った状態で走行させたもので、その時の速度と電流の変化を記録する。 他の項目は殆んど変化なし。
性能はだらだらと変化しているようであり、さらに途中での性能のふらつきも見うけられる。
この測定は、全自動で実施されており、途中での操作は一切実施していない。 走行は、坂道の上り下りとその前後に180度のカーブがあるので、この切り替えの時に、駆動機構の作動状態が変化したものと思われる。 作動が不安定であると言えよう。
速度特性:
スケール速度の80Km/h を出すには、 3.5 Volt 必要であり、一般的なNゲージよりやや早いようである。
電流は、100 〜 200 mA で非常に大きいほうである。 特性のバラツキも大きく、6 Volt 以上でのバラつが大きいのは、駆動機構の不安定さを示しているようである。
牽引力特性:
動輪荷重が約55グラムで、トラクションタイヤを第3動輪にはいている。 そして、粘着領域での牽引力は約25グラムでやや力持ちな車両と言えよう。
牽引力特性は、バラツキはあるものの、安定した走りを見せている。 ウォームギヤに掛る力が逆転する遷移点が、- 10グラムを超えており、摩擦抵抗がやや大きそうである。
また、この測定中の電流と電圧の関係を右のグラフに示す。 電圧変化は、0.5ボルト強であった。
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下に示す以前のデータと比べて、数値的な値は合致しているが、データの細かさなどは格段に進歩したと言える。 このため、特性の特徴がはっきりと読み取る事が出来るようになっている。 苦労のし甲斐があった。
このマイクロ製の96は、TOMIX の96よりも特性は安定しているが、KATO製 の車両程ではない。 製作時期や個体差もあると思われるが、KATO 製はフライホイールなどの新しい技術が盛り込まれている効果なのだろうか。
******** ( 以下は 2010.5.17 作成のもの) ******
速度特性:
動力車の速度特性を測定する。 速度・電圧特性と電流・電圧特性を右に示す。スケール速度80Km/hは、4.0volt近辺である。
1volt当たり 30 Km/hの増加で、かなり早い。消費電流も大きめであり、抵抗が大きいものと推察する。
走行開始点は、2.0Volt近辺あたりから。
同じ96ながらKATO製とは特性がかなり隔たりがある。
牽引力特性:
動力車の牽引力特性を測定する。電圧4.0voltでの牽引力・車速特性と牽引力・電圧特性を右に示す。 負荷に対してかなりスピードダウンする特性であり、重連には適応できそうである。
最大牽引力は20グラム程度である。