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大型蒸気機関車:   C51 247

 

実車プロフィール

 国産初の2C1の軸配置と1,750mmの動輪を持つ本格的旅客用機関車である。 大正8(1919)年に18900形として製造を開始し、最後の製造年である昭和3(1928)年にC51形と改称された。 289両が鉄道院浜松工場,や三菱,汽車製造で製造され、.幹線特急用や地方の路線でも活躍する。 247号機は1927年に製造され、沼津機関区で超特急「燕」牽引機として活躍するも1958年廃車される。

模型プロフィール

メーカー :  MICRO ACE
製品名 :  C51-247 超特急「燕」牽引機
品番  : A6608
車両番号: C51 247
発売日 : 2007年3月下旬
入手日 : 2010年8月27日 中古品入手
定価 : \10,500.-

分解調査

●マイクロエースのC51シリーズは、2000年に発売されたが、この247号機は、2007年に276号機のお召し仕様車と同時に発売。

●動力機構は、各種資料より改良される直前の仕様の車両と判断している。

● アーノルドカプラーからカトーカプラーNに交換するも、現在はかもめナックルに交換している。

 

 

連結面間距離 139.5 mm 先輪車軸荷重 2.3 gf 動輪車軸荷重 54.7 gf ギャ比 i = 38.77
車体全重量 82.6 gf 従輪車軸荷重 1.2 gf テンダー車軸荷重 24.4 gf 動輪直径 D = φ10.9 mm

全部品の分解状態を下の写真に示す。 2C1の軸配置であるが、2軸の車輪を有する先台車は、リンクを介さずに直接ピンにてシャシーと連結されている。 車軸の横方向移動余裕で、曲線路走行に対応しているようである。

● 動力伝達機構は、2P5Sのモータとチューブ式ジョイントで連結された一条ネジのウォームと、歯数が Z = 24 と Z = 13 の2段歯車で構成されたウォームホィール、そして Z = 29 のアイドラギヤ、およびZ = 21 の動輪のギヤで構成されている。

● アイドラギヤは第2と第3動輪をギヤ駆動し、第1動輪はロッドにて駆動されている。 トラクションタイヤは第3動輪に履いている。

● 動輪を1回転させるために必要なモータ回転数、即ち減速ギヤ比は、

 ギヤ比  i = 24×21/13 = 38.77

である。

● ウォーム軸とモータ軸をゴム(?)チューブで連結しているが、二つの軸の同芯度や平行度が出ていないと、大きな抵抗になる心配がある。 弾性のあるチューブと言えども、二つの軸の間をもっと広げて、歪みの発生を少なくさせるべきではないだろうか。  ( 2013.6.29 分解調査 )

動力特性

 ここに示す動力特性の測定は、安定化電源を使用した自動測定システムにて実施する。

 

 測定実施日: 2013/7/9

 

速度特性:

 スケール速度の80Km/h を出すには、 5Volt 必要であり、一般的なNゲージと比較して遅めと言える。

 電流は、200mA近くもあり、調整不良ではないかと何度か分解調整したが、それでも 110 〜 200 mA と高目のままである。 電圧を上げるにつれて200mA までも上昇するのも異常な気がする。モータ単品では70〜80mAであったので、伝達機構の何処かに不具合原因が有る様な気がする。

 また、速度特性が、8ボルト付近で不連続になているのが奇妙である。 測定点を何度も行ったり来たりさえたが、右のグラフの通りである。 この様なパターンは初めてである。 そして、走行はややギクシャクとした走りであるが、8ボルト付近でバラツいているが、データ上は値が揃っているのも不思議である。

牽引力特性:

 牽引力特性は、ギクシャクとした走りを示すかのようにクシャクシャである。 電源は安定化電源を使用しているため、電力供給はバッチリである。 従って、これだけのバラツキは車両自身の特性であると言わざるを得ない。

 登り坂でも下り坂でもギクシャク走行であり、モータもかなり熱くなっていた。

 どうやら不良品を引き当てたようであるが、興味をそそる要因解析など、格好の材料を提供してもらったと思えば、こらまた幸いなり! と言うことにしておこう。

 

 ********* (以下は 2011.2.11更新時のもの) ********

 

速度特性:

 動力車の速度特性を測定する。 速度・電圧特性と電流・電圧特性を右に示す。速度係数は、22 Km/h/Volt で、MICROとしては、低い値である。電流値が高いのはなぜだろうか。

牽引力特性:

 動力車の牽引力特性を測定する。 牽引力は20グラム近くで寝てきているが、停止時では約35グラムもあるり、データが怪しい。 動輪のゴム輪を見てみると、表面がボロボロになっており、荒れた状態であった。 このため、正常な滑り状態でなく、大きな力が出ていると推察する。 ゴム輪を正常品に交換して再測定が必要である。