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大型蒸気機関車:   D51 498 A

 

 

実車プロフィール

 D51形は、昭和11年(1936)に本線用大形貨物用蒸気機関車として、高性能を発揮できるよう溶接を多用して車体の軽量化を計り、日本で最初の箱型輪芯(ボックス動輪)を採用するなど、当時の最新技術が投入されて誕生した。D51形は全体で1115両が量産され、四国を除く全国各地で活躍しました。名実ともに日本を代表する蒸気機関車として、デゴイチの愛称で広く親しまれています。

 D51 498号機は、昭和63年(1988)に動態保存機として復活し、高崎車両センターに所属して上越線をホームベースに磐越西線や釜石線などJR東日本管内のイベント列車を牽引し、現在も走り続けている現役の蒸機である。

 

模型プロフィール

メーカー : KATO
商品名 : D51 498
品番 : 2016-1
車両番号: D51 498
発売日 : 2010年11月
入手日 : 2010年12月6日 新品購入
定価 : \11,550.-

● 車両番号に A を付与しているのは、同じ番号の車両が揃ってきたので、識別のために便宜的に付与したものである。

分解調査

● KATOは、モータをボイラ内に収めた次世代型動力ユニットの第1陣を、96型として2002年に登場させた。 その後、2007年にC62型に展開し、2010年発売のこのD51-498ではさらに発展させ、小型モータの代名詞であるコアレスモータを採用することによって、この次世代型動力ユニットを完成させた様である。 そして、その後は新しいC62型やC56型に展開している。
● コアレスモータを搭載する新動力機構採用により、消費電流がきわめて少ない上に、滑らかな低速走行を実現している。
● ヘッドライト点灯。 LED電球色。
● カプラーは、アーノルドカプラーからナックルカプラーに交換する。 現在は、さらにトリップピン付きナックルに交換している。 また、先頭には重連用ナックルカプラーも装着し、重連運転が可能なようにしている。  このトリップピン付きナックル(品番:28-150)は、バネが板バネ式のカプラーに対応するものであるが、この車両に装着出来たので使用していたが、性能テスト中に自動解放が頻繁に発生した。 取りあえず糸で縛って対応したが、テスト終了後に、取説通りにCSナックル(Z01-0282)に変更した                               (2013.8.28 追記)

● 主要諸元は次の通りである。

連結面間距離
135.5mm
先輪車軸荷重 3.9 gf 動輪車軸荷重 48.9 gf ギャ比 i = 30.0
車体全重量 73.7gf 従輪車軸荷重 0.6 gf テンダー車軸荷重 20.3 gf 動輪直径 D = φ9.2 mm

 なお、先輪車軸荷重はバネによる押付力も含む。

● ボディ部分を分解した状態を下に示す。 キャビン内には、運転手と助士も乗せているのだ。

● 調査対象の動力ユニットを下に示す。 2個のフライホイールと細い胴体のコアレスモータが特徴である。 モータの導線もフレームに確実に接続させている。

● さらに分解を進めるため、今回はロッド類から分解することにした。 シリンダーブロックやクロスヘッド類、およびリターンクランクを取り去った状態を下に示す。 第2と第4動輪が上下に少し可動するようになっているので、サイドロッドは3本に分割している。 しかし、良く見ると、前方のサイドロッドの上下が逆になっているではないか! 油壺が下を向いている・・・・・・・・・。 自分はまだ、この車両を分解した覚えがないのであるが・・・・・・・・・。

● 次に注目のモータを取り外した。 モータの下にはピンク色の紙の様なものが? モータの缶部分とフレームのショートを防止するための絶縁材と思われる。 モータはやはり小さいね。

● ライトユニットはフレームにしっかりと装着されている。 この基板はライト用だけではあるが、先のC62 の様な接触不良になるようなことはなさそうである。

● そして、左右のフレームを慎重に分解した。 隙間にマイナスドライバを差し込んでコジリながら少しずつ開いていった。 かなり固かったが、ここまで来て止めるわけには行かなかった。 固いのはピンの部分なので、その近辺にドライバを差し込み、二か所のピンを交互にコジリながら開いていった。 フレームやピンが折れてしまったら元も子も無くなってしまうので、慎重に実施していった。 やっとのことで開いたフレームを下右の写真に示す。

● ギヤは2個で、左側のフレームに付いていた。 第2と第4動輪を軟く押している板バネも見える。 この様になっているである。

● 全部品を分解した状態を下に示す。 やはり部品点数が多いですね。 これでは値段が高くなる・・・・・・・・・・!。

● 左右のフレームの内側と外側の状態を下に示す。 フレームの細工がだんだん細かくなってきています。 二つのフレームを結合していたピンについて、絶縁ブッシュは先回のモデルでは穴の方に残っていましたが、今回は一方だけであるが軸の方に残っています。 さて、どこでしょう?

● 下左の写真は、ウォームギャとアイドラギャを装着した状態です。 ウォームギャの裏側には小ギャが切ってあり、アイドラギャと噛み合っています。 下右はウォームとフライホィールのセットです。 フライホィールは何故真鍮を使用するのだろうか? 比重が重いから? (快削黄銅を使って)切削性を重視したから? 錆ないから? 見た目に綺麗だから?

● 注目のモータをアップで見てみましょう。 プラ製のホルダでしっかり保持されています。 でもこれ以上分解するのは止めておきます。 動かなく恐れが有りますから。 サイズは、φ7.0mm、長さが20mm ありますが、細いですね。 他のモデルのモータの半分の太さです。

● ギャは何故か白と黒の2色です。 写真を撮るのに苦労しました。 明るめと暗めの照明で2枚を取りました。 ギヤの歯数などの刻印が有りません。 C62-36号機から退化してしまっています。

● ロッドと動輪関係をチェックしてみました。 分割されているサイドロッドを確認すると共に、動輪の軸に注目してしまった。 ギャの無い動輪は、細い軸で車輪を固定しているが、丸い軸では無いのだ。 当初は6角形の棒と思っていたが、よく見ると8角形の棒である。 車輪の外側は?・・・・と見ると丸いのである。

● 8角棒が丸くなっている! SLの場合は、サイドロッドの関係で左右の車輪の回転位置をなるべく厳格に90度回転させて固定しておく必要がある。 丸棒だけでは回り止めが必要となるので角棒にしたものと容易に推察出来るが、このモデルが初めてかな?・・・・と思って今までの分解写真を見ていると、なんと、2002年発売の9600型(品番:2015)でも写真に写っていた。 それ以降のC50、C57、D51でも採用されており、分解調査ではこの観察を見落としていたことになる。 

● でも、新世代動力ユニット第2弾のC62-36号機(品番:2019-2)では、なぜ採用されなかったのだろうか? ブッシュのフランジを内側にして組付けるのもC62-36号機の特徴であったので、この方式が新しい設計思想かと推察していたが、みごとに裏切られたのである。 新世代動力ユニット第3弾では、第1弾と同じ構成に戻ってしまっているのである。 そう云えば、品番そのものも、発売順に付与されていない! 

● もしかしてと思って、「関水金属」のキーワードで特許リストを調べてみると、この車軸に関する特許も出願されていた。 さらに、このD51型の詳細な図面もあり、動輪を軟く押している板バネの内容も出願されていた。 出願日は、2010年11月16日、 何と発売直前なのである。 軸の構造やブッシュの方向も一目了然である。 この品番の順序や特許の状況、および、これ以降に発売されたC62型とC56型の構造は? と気になってしまい、これらの車両を一気に分解してしまった。 さて、その結論は? 頭が混乱しているため、整理したのちに報告することにして、この車両のレポートの完成を急ぎます。 だんだん老いぼれてしまい、あれこれ一度には出来ないのです・・・・・・・。

● と言うことで、手短にまとめて行きます。 下左にロッド類の写真を示します。 シリンダブロックが横からのはめ込み式になったので裏側を見る事が出来ます。 そう云えば第1弾でも、第2弾でも、はめ込み式だったね・・・・・・・・・。 また、モーションプレートの保持方法は第2弾と同じ形式で、二つの足でフレームに固定するようになっていました。

● ライトユニットを下右に示す。 電灯色にするためのプリズム付きです。

● 次に動力伝達機構のイラストを左に示す。 ただし、この下絵となった写真は、左側のフレームの内側を撮影し、左右を逆転させる横反転の処理を実施しています。 従ってウォームのねじれ角が逆になっています。 この様な処理をしたのは、他のモデルと比較できるように、左方向が前側になるようにするためです。

● ウォームギヤのトルクは、ウォームホイールに伝達され、ウォームホイールの裏側に成形されている小ギャと、それと噛合うアイドラギャを介して第3動輪に伝達されます。 第3動輪はトラクションタイヤを履いているため、ここで主に牽引力を発揮します。 そして、第1動輪と第2動輪、および第4動輪はサイドロッドによって駆動されています。 

● 動輪を1回転させるために必要なモータ回転数、即ち減速ギヤ比は、

     ギヤ比  i = 21×20/14 = 30.0

である。

● なお、サイドロッドは分割されているため、各動輪とはガタの少ない連結となっています。 また、動輪を組込む時には、ギヤ連結との位相合わせの苦労が無くなりましたね。

● 動輪押さえは、先台車や従台車とセットになる構造が定着してきているようです。 またドローバも押し込んで連結させる方式になって来ました。

● テンダーもスタイルが定着してきた様です。 さらに、このモデルでは内部に大きな空間が確保されていますが、サウンド用スピーカのスペースとの事らしい。

● 次に、フレームの細部を観察しましたので紹介ししょう。 まず、第2と第4動輪を押しつけている板バネの取付状態です。 フレームの細かい細工が見えます。

● 第2弾モデルでは、ギャの軸は歯車側に設けていましたが、第3弾ではフレーム側に戻っています。 これも後戻りの様です。 その軸を良く見ると、プラスチックの様で、フレームの外側から圧入されているようです。 これも、今まで見落としてきた細工のようで、以前のモデルでもこの様な形状が写真から認められます・・・・・・・。 分解しないと確認できないが、このために分解するとなると、少し躊躇しますね。 右下の写真は反対側のフレームで、軸の先端が差し込まれるようになっています。

● 左右のフレームを結合するノック穴も大きく開いています。 下右の写真は穴側にブッシュが残っている側のノック穴です。 これらの穴はダイキャスト工法では考えられないほど、綺麗に開いていますので、後からドリルで加工したのでしょうか。

● と思って、モーションプレートを保持する二つの足の穴を見ていて、ムムム・・・・・・・・・? 丸い穴では無い! 寸法誤差を逃げるための長穴形状である。 この穴はドリルでは加工できない。 まさかブローチ加工か? いや、おそらく緻密なダイカスト加工か、あるいは特殊な工法を取っていると思われる。

● 飾りの部分だったり、必要精度を要求される穴だったりするが、それにしても穴だらけのフレームである。 右上の写真を見ていると、これはもう藝術的な工芸品と言うものではないだろうか。

● 再組中にまたミスをしてしまった。 再組付けにあたっては、ギャやロッド類などがこじれて組付けられていないかチェックするため、モータを回して消費電流をチェエクしている。  特にギヤ連結とロッド連結の位相が狂っていると動きが重くなってしまうので、その組付け不良がすぐに判定できるのである。 今回は、何ら問題は無いなとついつい高速の空運転を実施してしまったが、突然第2動輪の両側のクランクピンが外れてしまった。 あわてて床を探すも、一本目は見つかるも二本目が見つからない。

● 仕方がないので、ストック品の Z02-0138 の「206 クランクピン」を持ち出して来て取り付けようとしたが、おかしい? 組付かないのである。 もしやと思ってノギスであたってみるとピン径が違うではないか? 部品表を見てみると Z02-1085 「2014 クランクピン」となっている。 Z02-0138はφ1.0mm、Z02-1085はφ0.8mmであった。 この品番のピンのストックは無いので、もう一本のピンはどうしても探し出す必要があった。 床に這いつくばってようやく探し出して事無きを得たが、クランクピンも変更されていたのである。 「206 クランクピン」の206や「2014 クランクピン」の2014は品番を表わすので、「206」は初期のD51モデルなのである。 手持ちの部品表をチェックすると、昔からのシリーズは Z02-0138のピンを使用し、「2014」、即ち9600シリーズから細いピンを採用していたのである。 また、チェックを見過ごしていた。

● 動輪車軸の組付け状態を追加で撮影したので下に示す。 第1動輪から、第4動輪までの組付け状態である。

● ブッシュのフランジ部分が外側になっており、車輪の側面とはかなりの距離がある。 これは、写真の側面、即ちスラスト方向は、ブッシュでは受けていない事になる。 では、曲線路等を走行する時は、何処で受けているのだろうか?  車輪の内側とフレールの側面で?

● また、第2動輪の写真を見ていると分かるのであるが、フレームの溝に割れ目が有るような、無いような? 虫眼鏡で見ても確認出来なかったが、フレームは何層かの板に分けて作って、最後に焼き固めたような断層があるような気がする。 粘土細工ではあるまいし・・・・・・・・・? ダイキャスト工法では、フレームを左右(表裏?)に分割してもブッシュのフランジを挿入する溝は形成出来ないので何らかの細工が必要であるが、この様な形状になるのだろうか不思議である。

 

  ・・・・・・・・多くの人は、配管や手すりなど外回りの緻密な細工に関心を持たれるが、隠れた内部の部品に感心している変な趣味のオタクがここにいるのである。

( 2013.7.23 〜 25 分解調査  7.26 記述追加 ) 

 

関連報告

 ◆ KATO製 D51-498A号機の動力特性の解析 (2018/8/7)
「新解析法の修正」(2018/8/5)にて報告した方法で解析した結果を報告する。
 ◆ KATO製 D51-498号機の動力特性 (2018/6/14)
KATO製 D51-498号機の動力特性について、新しい測定方法で測定したので報告する。

動力特性

 ここに示す動力特性の測定は、安定化電源を使用した自動測定システムにて実施する。

 

 測定実施日: 2013/8/27

 

速度特性:

 スケール速度の80Km/h を出すには、 6.0Volt 必要であり、Nゲージとしては遅いと言える。

 同じコアレスモータと同じギヤ比を使用している C62 2 北海道形とは、遅くなっているが、動輪直径の違いによるものである。

 また、 C62 2 北海道形と同様に、速度特性のバラツキは殆んどなく、かつ一直線であり、低速側の特性も素晴らしい。 なんとおよそ 15Km/h のカタツムリのような走行も可能である。 また、低速側では、電流値の変化がなだらかになっているのも注目しておこう。

 

牽引力特性:

 この牽引力特性を測定中に、走行異常がたびたび発生していた。 脱線したり、異常音が出たのである。 車両を取り上げて観察すると、動輪のトラクションタイヤが外れていた。 タイヤをはめ直してその場はしのぎ、測定を続行した。この時のデータの乱れが、右のグラフにも表れている。

 これらのポイントを除外すると、 C62 2 北海道形と同様に、綺麗なデータとして見る事が出来る。

 この車両は、第2動輪と第4動輪を、板バネを介してフレームに支持されている。 即ち、この動輪では車両の重量を充分に支えきれないと思われる。 支えているのは、第1動輪とトラクションタイヤを履いた第3動輪のみであるため、トラクションタイヤが外れると、支持部がなくなるため車両のバランスを崩す結果となる。 このため、タイヤの外れが即脱線という事になるのではないだろうか。

 駆動側の粘着領域での牽引力は、トラクションタイヤのトラブルはあったものの、 22 〜 25 グラムと確認出来た。 他の車両の例では、だんだん遅くなっていくのがグラフ上にも表れるが、この車両では滑り始める状態が突然発生する。 そして、22グラムで滑って止まってしまう場合がある一方、25グラムでも平気で登っていく場合もある。 この駆動側の状態とは反対に制動側の粘着領域は綺麗に揃っている。 これは、滑り始めると、スピードが出る場合(制動領域)と止まってしまう場合(駆動領域)の違いと思われる。 この駆動側の粘着牽引力の値、即ち 22 〜 25 グラムは大型のSL としては充分と思われる。

 制動領域での走りは、ノッキング走行(ギクシャクとした息継ぎ走行)などは見られず安定した走りを見せていた。 また、ウォームギヤに掛る力が逆転する遷移点は、- 2〜-3グラム付近と小さく、伝達機構の摩擦抵抗が小さい事を示している。

   .

 トラクションタイヤの緊迫力が小さいようなので、測定終了後に、トラクションタイヤを外してみると、部品表に示された正規品番の部品よりも、タイヤ径が大きい事が判明した。

 左の写真に示すように、右のタイヤが装着されていたもので、左のタイヤが指定のタイヤ(品番:Z02-1575)である。 右のタイヤは外径が 9.0mm で、左のタイヤは7.5mm であることが分かる。なんと、装着されていたタイヤは 1.5mm も大きいのである。

  使用中に伸びてしまったのだろうか? 信じられない! 自分としては、メーカーの組付けミスを疑いたくなるのである。

 正規品のストックがあるので、こちらの部品に取り換えたが、車輪にピッタリフィットしており、タイヤだけがクルクル回る様なことは無い。 しかし、動力特性を再測定する元気はない・・・・・・・。

 

                                    ( 2013.8.28 追記)

 

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● 出力と効率

 上記の牽引力測定データを基にして、右に示す様に、出力と効率のグラフを追加する。 2016/11/28 追記

 

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速度特性:

 動力車の速度特性を測定する。 速度・電圧特性と電流・電圧特性を右に示す。
 498号機は新規にコアレスモータを採用しており、性能としては旧製品と明確に異なっている。 低速域はスムーズであり、何よりもその消費電流の少なさには驚かされる。 前照灯は点灯しているので、モータとしてはもっと少ないようだ。

 電圧の立ち上りは低く、速度係数(速度/電圧の比)も小さい。 このため、低い電圧から動き始め、速度の増加も緩やかである。 そして、ギヤやロッド類の摩擦が少ないことも伺える。 また、新しい機構を採用したとしても、新旧の車両が、60Km/h付近で同一の速度になっている。 模型として一番使って欲しい速度付近は、従来製品と違和感の無いように設定したとの設計者の意図とも思える。 この近辺で、速度が同程度であることは、旧製品との重連運転が可能であることを示唆している。 スケールの違いは別として。

 

牽引力特性:

 動力車の牽引力特性を測定する。

  電圧は、E = 5.0 Volt 一定状態でそれぞれ測定した。 牽引力/速度の勾配は、旧製品とほぼ同じ傾向であった。 小さなコアレスモータを使用して、従来品と同等の牽引特性を確保しているのは、さすがである。

 なお、動力部を分解調査し、ギヤ比を報告されているBさんのブログによると、ギヤ比は 30:1 で、旧製品の 33:1 より小さいとのこと。 それにも関わらずこれだけのトルクを出しているのは、モータのトルクがしっかりと確保されていると言うことになるようだ。

 また、車輪に掛る荷重と摩擦係数で決まる粘着限界での牽引力は、ほぼ20 グラム近辺のようだ。 

 電流については、明らかに異なっており、498号機では負荷に対する電流増加の割合は小さい。 これは「エコ機関車」とも言えそうである。 摩擦抵抗が小さい上に、モータの効率も良いことを示しているのかな。 でもこんなに消費電流が少なくなっていることは、機械屋の小生には理解し難い。 技術革新の成果なのか。

 制動領域での測定方法はまだ確立していないので、なんとも言えない。 しかし、メカ部分の摩擦抵抗を示すウオームギヤの変曲点(ロ点)は読み取ることが出来る。 即ち、498号機では 2 グラム程度で、125号機での 8 グラムよりも摩擦抵抗が非常に小さい事は言えると思う。