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鉄道模型調査室  KATO Allegra のミニカーブ走行性

■ いきさつ

 新しく登山鉄道のレイアウトを作っています。 長年愛用してきた登山ユニットはループを巻いて山の上に登って行く構成なのですが、ループ部分が景色を遮らにように二つのアーチ橋を設けいます。 レイアウト製作を始めた頃はなんとかそれらしき形が出来れば良いとの思いで工作していましたので、建築工学的、いや一般常識で考えてもおかしな形でした。 と言うことで、解体に着手したのですが、この登山ユニットにはやはり愛着がありますので、アーチ橋の部分を作り直す事にしました。

 そして、この登山ユニットだけでも楽しめないかと欲を出し工作を始めました。 基本となるレイアウトの地面作りの第一段階が完成したので、このユニットにマッチする電車として、KATOの「スイスの氷河特急」を走らせる事にしました。

 

■ KATOのスイスの氷河特急

 この車両は、KATO製の「アルプスの氷河特急」基本セット3両 (品番:10-1145)ですが、「危ない! モータドライバが過熱する」(2021/6/3)にて紹介した車両で、その後も、「ライトユニット3101のコンデンサの影響」(2021/6/13)でもコンデンサの件で調査していまし。 この時は、R177の曲線を無事に走行していたので、今回の新しいレイアウトでも走行させました。 その時の様子を「新登山鉄道 レイアウトの配置を固める」(2021/10/30)で報告しています。 

 しかし、結果は機関車は問題無いのですが客車の方が走行中に脱線してしまいます。 客車は車体長さが長い分、R140mm はやはり無理でした。 車体の短い機関車単体なら問題無く走行できました。 説明書のように、ユニトラックコンパクトのR150なら走行出来たものと思いましが、このレイアウトでの走行をあきらめざるをえません。 それに、機関車のよる編成なので、後ろ向き走行が必要となり、このレイアウトにマッチしない編成でもありました。

 

■ KATO のレーティッシュ鉄道 アレグラ

 氷河特急はあきらめましたが、同じユニトラックコンパクトのR150を走行と銘打った電車式の編成である ABe8/12 "Allegra"アレグラ>なら、走行出来るのではないかと考えて、新たに入手しました。 下の写真。 カタログより判断して、車両の長さが短い車両っだったのです。

 そして、TOMIX のR140の線路を組み、KATO のパワーユニットであるスタンダードSX と電気ノイズキャンセラーを使って走行させました。 今回のレイアウトのホームでは編成が長すぎますので、中間の車両は使用しません。

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 このミニレイアウトでも問題無く走行できたので、同じR140の最小半径で構成した新登山鉄道のレイアウトで走行させました。

 (追記) 問題のコンデンサについても、最初に撤去工作を実施しています。

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 しかし、結果は不合格でした。

 アーチ橋の上やトンネル内のカーブ走行に脱線してしまうのです。

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 トンネル内はフレキシブルレールを使用しているため、半径がきつくなっているかも知れないし、アーチ橋では急勾配のカーブになっているのが原因ではないかと思っています。 また、レールのつなぎ不良や凸凹など、不良路面かも知れません。

 これは、台車の首振り角度が不足して、急カーブ走行を阻害していると判断し、右の写真のように、シャシーとボディーの間に 1mm のプラ板を挟んで車体の裾を広げた状態で車両を走行させてみました。

 この対策は見事に成功し、路面不良の我がレイアウトでも問題無く走行出来るようになりました。

 

■ 対応策

 でも、プラ板をはさむと、車体が膨らみ恰好が悪化しますし、斜体限界によって干渉部分が発生していました。 そこで、やむなく強引な方法で対応することにしました。 下の写真の様に、台車の先端の部分を削り、首振り角度を大きくしようとするものです。

 首振り角度は大きくなりましたが、外観は犠牲になっています。 どうせスカート部分でほとんど隠れているので良しとしました。

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 しかし、首振り時に引っかかる台車がありました。 どこかが干渉している様子ですが、よく分からないので台車を取外して観察した結果、右の写真に示す部分にバリがでており、指に引っかかることが分かりました。 これが原因でしたのでヤスリでバリと取り除きました。 品質管理の行き届いたカトーさんでも見落としていたようです。

 

■ レイアウトでの再テスト

 今度は、トラブル無くレイアウトを走行してくれました。 今回のレイアウトは、ループを描くアーチ橋として有名なスイスのレイティッシュ鉄道のブルージオの橋を参考にしましたが、この橋を走行する車両としても、このアレグラが有名です。 2両編成ではあるのですが、そのミニ版が実現しました。

  やったね・・・・・・・・・!

 レイアウトの地面作りも、この写真のように進んでいます。 次回は、その工作内容の紹介に戻ります。

 

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  2021/11/25