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鉄道模型実験室 No.300  引出し特性 EF65-1103号機

 引出し特性という現象を観察しています。今回はEF65-1103号機の引出し特性を、電圧制御の場合と電流制御によって観察しました。やっとまともなデータを観察することが出来るようになりました。でも、実験のミスに気が付きやり直しです。

 

■ 観察の様子

 実験観察は、同じ装置を使って実施します。対象としたモデルは先回と同じEF65-1103号機です。

 

■ 電圧制御によるステップ応答

 安定化電源にて電圧を設定して、電流値はMAXにしておきます。そして、動輪がカリカリしている空転状態からヨーイドンにてスタートさせました。この時のステップ応答の状態を観察しました。

● 電源電圧を10.5ボルトに設定する。

● 電源電圧を8.5ボルトに設定する。

● 電源電圧を6.5ボルトに設定する。

● 電源電圧を4.5ボルトに設定する。

 設定した電源電圧と測定部の電圧がかなりかけ離れていますが、原因はよく分かりません。電源から測定部までの配線抵抗を測定しましたが、プラス側マイナス側とも0.5Ω以下であり、配線には問題ないとかんがえられますので、電源内部の問題だろうか不明です。

 

■ 電流制御によるステップ応答

 今度は、安定化電源にて電流を設定して、電圧値はMAXにしておきます。そして、動輪がカリカリしている空転状態からヨーイドンにてスタートさせました。この時のステップ応答の状態を観察しました。

● 電源電流を160mAに設定する。

● 電源電流を140mAに設定する。

● 電源電流を120mAに設定する。

● 電源電流を100mAに設定する。

● 電源電流を80mAに設定する。

 電源部を電流制限の状態で設定した場合は、電源設定電流と測定部で測定した電流値の値は殆ど同じでした。電流の場合は途中の電圧降下の影響がないので問題ないのだろうか。

 

■ データのまとめ

 これらのデータを制御内容別に電圧制御の場合と電流制御の場合のグラフにまとめてみました。

    

 そして、静特性と比較するため、マイコレクションのページに掲載したこのEF65-1103号機の動力特性図を再掲載します。

 この静特性と今回観察した動特性、それもステップ応答ですが、その比較をしてみましょう。

 

 

  1. 電圧制御の場合の応答は、特性と照らし合わせても納得のいくパターンとなっています。まず、引張力が15グラム以下の右下がりのパターンを見ると、値的にも合致しています。
  2. 15グラム以上の場合は、すべり率が大きくなり領域となっており、粘着力特性のパターンをなっていることが分かります。
  3. 速度が安定するポイントは、負荷抵抗の線上に合致していることも明らかです。
  4. 電流制御の場合は、いままでこのような視点で解析してこなかったので、よくわかりません。マグネットモータの特性として、出力トルクは電流に比例するとのことであったので、上記の中央のグラフだけで満足していたからです。速度項を入れると複雑になってしまったので諦めて記憶があります。もう少し追及しておけばよかったのですが・・・・。
  5. 電流制御によるステップ応答の場合、粘着力特性のグラウより、80mA以上もあれば引張力が20グラムも発揮出来、充分にカリカリと空転させることができる粘着力を発揮させることが出来ますね。そう言えば、60mAに設定した時は、動力車はダンマリ状態で動きませんでした。納得です。
  6. 速度と時間の経過を見ていると、電流制御と電圧制御の比較において、速度が一定になるまで過程での動きが異なっています。速度制御では素早く早くなるものの、電流制御ではゆっくりと加速していっています。しかし、走り出しの部分は同じ線上に並んでいることは、慣性抵抗とスリップ状態での引張力が殆ど同じ状態で推移していることを示していると考えます。

 ここまでこの原稿の記述を進めている時に、実験方法に問題があることに気が付いたのだ! いつも問題点を見つけると、何でだろう?と考えなら原稿を書いているので、このような失敗もあるのだ。考えがまとまる前でもレポートを書くようにしているのですので・・・・・・・・・・言い訳です。

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 今回の実験方法では、スタート時に回転円盤部を手で押さえ、動輪を空転状態にしてからスタートさせていた。これは、動輪が空転している状態、即ちすべり率が100%の状態でスタートさせているので、スタート時の引張力は全て20グラム以上発揮されている状態からのスタートなのである。

 

 そもそも、この物理実験を始める前に考えていたことは、慣性抵抗以外の負荷抵抗が小さければ、ゆっくりながらでも走り出すことが出来るので、その様子も観察したかったはずである。従って、動輪を空転させておく必要はないのである。また、慣性抵抗以外の負荷抵抗とは、全車両の車輪の回転摩擦抵抗や勾配負荷などがある。

   **********   「物理実験を始めよう」(2026/2/21)を参照ください。  **********

 また、動力車を動きださせるための電流値は、上記静特性の牽引力−電流特性図より、摩擦抵抗5グラムに対抗できる引張力を発揮させる値を読み取ることが出来る。即ち、50mA以上であれば、このEF65-1103号機は動き始める事が出来るのだ。とは言っても、動力車自身が動き始めるには、モータの動き始めの始動が必要なのでさらなる電流が必要なのです。急発進現象があるのだ・・・・・・・・。

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 早速、追加実験を実施することにしましょう。

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 2026/4/13