HOME >> 鉄道模型実験室 > 引出し特性 EF210-114号機
引出し特性という現象を過渡応答によって観察しようという試みは、やはり無理であることを痛感しています。でも、折角くここまで準備してきたので、もう少し遊んでみることにしました。でもその結果、実験装置の欠陥が明らかになってしまったのです。
■ EF210-114号機での実験
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実験の対象として選定したのは、EF210-114号機である。この車両の重さは89.8 グラムで、動力車の特性は、2020/10/4に実施していました。その時のデータの一部を下に示す。引張力が30グラムと強力だったので選定しました。
供給電圧を高めに設定し測定を実施した結果を下に示します。


先回の場合と同様な傾向ですが、力がある分、均衡する速度は70Km/hに達しています。
でも、上記の引張力(=牽引力)のデータからすると30グラム程度の力があるはずであるが、左のグラフ(平均化処理を実施していない状態)に示すように、今回は20グラム程度のの力しか発揮していません。
そして、車速との関係を示すグラフからでも、低速時は、15〜17グラム程度で加速しているのです。動輪が滑っているとしても腑に落ちません・・・・・・・・・・・・?
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慣性円盤の慣性力がまだ小さいという事なのだろうか。フルスロットルで加速を始めたと考えることが間違っているのか、あるいはすべり状態での引張力が不安定であるという事なのだろうか。
以前実験した「粘着特性を測定しよう 電気機関車シリーズの測定」(2025/10/11)でも見られたように、この程度の引張力は有りうる値とも考えられます。
■ 実験その2
どうも腑に落ちないのでもう一度測定しました。



今回の測定結果でも、同じ結果です。見るのは最後のグラフだけですね。でも何を見ているのか解析できませんでした。・・・・・・・・・・・・・・。
■ EF81-119号機での実験
今度は、モデルを変えて測定してみました。今度も力自慢のEF81-119号機です。
この機種でも同じように実験していましたが、下のグラフにて面白い現象に出くわしました。車速が一定値に近づくにつれて引張力が減少していくのです。中央のグラフに注目!。 引張力と車速の静特性に見慣れている小生にとっては、注目すべき現象なのです。低速では30グラムもあった引張力がある速度近辺から降下している特性は、理に叶った傾向とみているのです.。これぞ求める特性グラフだと喜んではみたものの、その後がいけません。
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おかしなデータの塊なので、この部分だけを取り出して見ました。下右のグラフです。もしやと思って横軸を走行距離に取っています。凸凹のサイクルの周期がおよそ50mm!・・・・・・・・・・・・・。そうなのです。糸のドラムの一回転当たりの距離なのです。慣性体の回転ムラがもろに現れているのです。



そこで、電圧を下げて収束する速度を60km/hに下げてみました。すると引張力も小さくなりましたが、凸凹の形状はよりはっきりとしてきました。



そして、電圧をさらに下げて40km/hにすると、引張力はクシャクシャのデータですね。下右のグラフの横軸の単位は msec は間違いで mm です。


最後には、やっと動く電圧まで下げて、引出し特性を観察しました。


徐々に速度を上げていきますが、引張力は大きく波打ち、それに合わせて速度も波打つようになりました。力と速度が見事に対応していますね。負荷が高くなりと速度が落ち、負荷が低くなると早くなる・・・・・・・・・。当然ですね。
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さてさて、この実験は何を見ているのだろうか? 機関車の引張力?・・・・・・いやいや負荷装置の回転摩擦負荷?
負荷の変動の原因は負荷装置側であり、それが機関車の引張力に現れて記録されたまでなのだ。作用反作用の法則によりどちらも同じなのです。そして、今回注目すべきは、まともな負荷装置では無いことが判明したことです。
でも、速度、即ち回転数が小さくなると摩擦負荷も小さくなる事も読み取れれるので成果のひとつですが、その負荷は大きな回転ムラがあるため、これでは実験装置にはならない事も明らかです。
■ まとめ
何のことは無い! 我が実験装置の欠陥が明らかになったことです。このため実験を続けるためには、
これらの改善を実施すべきですが、それよりも、この実験を進めるべきなのか戸惑っています。
2026/3/23