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鉄道模型実験室 No.180  測定データのN増し

 先回は新しい測定装置について、今までの測定データと比較しながらどこまで改善されたのかテスト測定を実施したのですが、装置の差異なのか、測定モデルの状態の変化なのかの、やはり疑問のままである。 このため、3個の電気機関車を取り上げて測定データのN増しを実施した。

 

■ EF65-1124号機の測定

 この車両は、KATO製の「EF65-1000 24系ブルートレイン4両セット」に使用されていたEF65-1000 (後期形)で、品番が3035-1のモデルである。 2004年再生産品を2006年に新品購入したものである。 自分のコレクションの中では古参のモデルである。 以前の測定データは、「EF65 1124」(2014/12/30)に示す。

 今回の測定実施: 2020/10/9    重り車両:2両連結する。  153.7(1.1)+65.3(0.7) グラム  ()内は走行抵抗です。

 測定前日に、分解掃除を実施して一晩おいてから測定を実施した。 測定結果を下に示す。

  新しい測定方法での測定 以前の測定方法  
速度特性

バラツキは大きく、また速度がかなり早くなっている。

低い電圧でも走行出来ている。

バラツキはやはり大きい。

全体的に高めである。

牽引力特性

最近は見かけないほど特性はバラバラである。

粘着限界での牽引力は大きく出ている。

制動領域での遷移点が不鮮明で電圧によってその傾向が変化している。

 今回の測定結果を見ていると、以前とのは別モデル(?)のような印象である。 特に牽引力特性の差異は理解しがたい。 分解掃除が不良だったのだろうか?

 

■ EF64-1032号機の測定

 この車両は、KATO製のEF64 1000番台一般色で、品番が3023-1のモデルである。 2010年再生産品を2011年に新品購入したものである。 以前の測定データは、「EF64 1032」(2014/12/15)に示す。

 測定前日に、分解掃除を実施して一晩おいてから測定を実施した。 測定結果を下に示す。

  新しい測定方法での測定 以前の測定方法  
速度特性 同じ電圧に対して、速度がかなり早くなっている。
電流個傾向はほぼ同じか。
牽引力特性

パラメータの電圧設定が異なっているが、傾向は同じと言える。

時々2重特性の様なデータが見られる。

データはバラバラの様子である。

制動領域での遷移点が不鮮明である。

 このモデルでも期待を裏切られてしまった。 もっと綺麗なデータが取集できると思っていたのに・・・・・・・・・・・・・(泣き)。

 

■ EF200-12号機の測定

 諦めずにもう一台測定した。 この車両は、KATO製のEF200 新塗色で、品番が3036-1のモデルである。 2019年再生産品を2019年に新品購入したものである。 自分のコレクションの中では新しいモデルでるである。 以前の測定データは、「EF200-12号機」(2020/8/25)に示す。 今回の改造計画のきっかけとなった測定データのひとつである。

 このモデルはまだ新しいため、分解掃除は実施せずに測定を実施した。

  新しい測定方法での測定 以前の測定方法  
速度特性

速度はやや遅くなっているが、ほぼ同じと判断する。

 

消費電流が少しアップしているのが気になる。
牽引力特性

データのバラツキ具合は同程度か。

2重特性気味の傾向もある。

特性線が歪んできているのが気になります。

制動領域の遷移点がゼログラム近辺から10グラムまで変化している?

ウォーム機構の摩擦抵抗が大きくなってしまったのか?

 このモデルもまたもや期待を裏切られてしまった。

 特に遷移点が大きく変化しているのは、完全にモデル側の原因と判断するのだが・・・・・・・・。 もし想定装置側の原因とするならば、測定時の旋回走行が右回りのみであことぐらいか? 前の装置では右回りと左回りを交互に実施していたので、伝達機構の当たりがうまく均等化されたので綺麗なデータが収集できたとか (これは屁理屈かな!)  装置はもう分解してしまっているので元に戻せないのだ。

 

■ まとめ

 今回も、装置の改善結果を評価するどころか、逆に疑問だらけとなってしまった。 ガックリ!

 少し頭を冷やして、特性が安定いているしていたコアレスモータ搭載車について、N増し測定を実施してみることにしよう。

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 2020/10/12 作成