HOME >> 鉄道模型実験室 > 動力特性の新自動測定システムを使う
Python を使用し測定データをリアルタイムで表示するプログラムが完成したので、この方法を用いて測定を実施したので報告します。 測定した車両は実施したかったカメラカーの動力車です。 そして新しいプログラムが信頼できる方法であることも確認できました。
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■ カメラカーE233の動力車の特性測定
先回報告した「EXCELのマクロが機能しない」(2022/6/13)の測定しようとした動力車 モハE233-3403号車について、新しい測定方法で実施しました。 この動力特性の自動測定方法は、Arduino から送られえ来たシリアル通信データをパソコンに取り込み、アクティブなエクセルファイルのセルのデータを書き込むとともに、そのデータをリアルタイムグラフ表示させるものです。
いままでは、この処理をエクセルのマクロ処理で実施しましたが、理由はよく分からなけれども作動しなくなりました、 そこで、一発奮起して最新の流れ(?)である Python を使った処理方法を検討しました。 この方法を用いて測定を実施したので報告します。
● 測定装置と測定方法
動力特性の測定装置を下に示す。 測定台のそばに安定化電源とパソコンをセットします。 動力車への給電は、直流の安定化電源によって電圧を制御しています。 装置のAuduino からはUSBケーブルによってデータが送信されて来ます。
速度特性の測定は、下左の写真のように、動力車にビームカッタ車を連結させ、測定台を水平にしたままで、供給電圧を変更させながら測定します。 手前と奥の測定ゲートをビームカッタが通過するたびに測定が実施され、パソコンにデータが送信されます。 この時に、グラフを見ながら安定化電源のダイヤルを回していきまが、データが均一に埋まっていくように調整しているのです。 このためには、リアルタイムモニタの機能が必須なのです。
牽引力特性の測定の場合は、上右の写真のように重り車両を連結し、動力車が一周するたびに測定台を少しずつ傾けていきます。 手前側が登坂になり、奥側が降坂状態として測定されます。 即ち、牽引状態と制動状態が測定できます。 測定台の昇降は自動で実施しますので、供給電圧の設定と測定台を上げていくのか下ろしていくのかをスイッチで設定すれば良いだけです。
● E233-3403号車の測定結果
こうして測定されたデータを下に示します。
測定は、いままでと同じように実施できることが確認できました。 ヤレヤレ一安心です。
■ 名鉄 1051号車の特性測定
次に、名鉄 1051号車の特性測定を実施しました。 この車両については少し説明が必要です。 マイコレクションの「名鉄1000系パノラマSuper」に記載の様に、GM製の名鉄1000系パノラマSuper4両編成基本セットの動力車です。 しかし、動力機構が噂の2モータ方式であったので、ココアレスモータ動力に組み替えてました。 でも、結局は満足のいく状態ではなかったので、「レイアウトの大掃除」(2022/6/4)や、「EXCELのマクロが機能しない」(2022/6/13)で報告したように、TOMIX製の0645 動力ユニットに交換したものです。
今回、測定対象としたのは、測定実績のN増しと共に、カメラカーの特性と比較したかったからです。 速度特性はビームカッタ車を連結させ、牽引力特性はビームカッタ付きのおもり車を連結させて測定しました。
● 名鉄 1051号車の測定結果
こうして測定されたデータを下に示します。
充分な慣らし運転がされていないせいか、データがばらついています。 しかし測定は正常に実施するkとが出来ました。 カメラカーとの違いも明白に表れています。 ヒントは、へその部分はブリッジダイオードで、特殊な使い方によって1.1ボルトの下駄をはかせているのです。
■ 感想
今回、測定を実施して気が付いたのですが、次のような違いがあることが分かりました。
マクロ方式で実施していた場合は、データの取り込みエラーがたびたび発生したいたので、データ整理中にカットしていました。 しかし、Python 方式で実施した場合はエラーはゼロでした。 これには感心しました。 安定して作動しているので信頼性が持てるシステムであると判断できます。
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今後は、このシステムを安心して活用することにしましょう。
2022/6/16