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トーマモデルワークスのボールドウィン9号機を組立てる

■ はじめに

 トーマモデルワークスから発売されてている 「0501 N  ボールドウィン9号機キット 」 が発売されたので、早速組付けることにした。 真鍮製のSL組付けキットは、これで4台目となるが、少しは上手になっただろうか?

 

■ 博物館明治村のボールドウィン9号機

 トーマモデルワークス社は愛知県の「博物館明治村」に現存する9号機をNゲージで模型化したとのことでしたので、早速調べてみました。 「SL9号機」は、1974年から2010年まで運行していたが、故障により12月から運休していた。 今回、開村50周年記念事業として、「SL9号復活プロジェクト」を開始し、今年の2月に修理のために搬出されました。 開村50周年記念は、2015年3月からとのことであるので、これに間に合う様に修理される模様です。 現在はもう一台の「SL12号」が運用されています。

 もしかしてと思って、写真ファイルを探していると、2010年4月23日に撮影した「SL9号機」の写真が出て来ました。 SL9号機は転車台で方向を変え、石炭を積んでいるところでした。

 もう一台のSL12号機は、ホームで客車を連結して待っていました。 お客さんは殆んど・・・・・・・・・・・・・。

 新緑の中を「ピーポー!」と汽笛を鳴らしながら走っていました。 お客さんも乗っている!

 今回は、写真をクリックすると拡大写真(原画)が別窓で表示されます。 側面からの写真ですが参考になれば幸いです。 4272×2848ピクセル、およそ5MB です。

 

■ モデルの組立て

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 4台目となると、組立て要領は判ってきたものの、腕の方はそうやすやすとは向上しませんね。 練習用の材料費が高く付くのでボチボチと実施していくことにします。

 説明書に従って組付けて行きましたが、何度も読んだり見たりしたものの、幾つかの思い違いもありました。 途中の工作手順は、専門家の方々にお任せして、要点だけを紹介します。

 最初に、動輪とギヤフレームを組付けます。 歯車は右の写真の様に構成されていました。 動輪軸は動輪をはめていないのでフラフラのままです。 動輪のギヤは、モジュール m = 0.2 、歯数 z = 24、 アイドラギヤは、歯数 z = 18 でした。 動輪軸の軸距は第1動輪と第2動輪間が、8.6mm、第2動輪と第3動輪間が、7.1mm でした。

 フレームの折曲部には補強のハンダ付けを行って、ギヤフレームを組付けました。 後から撮影したのでサイドロッドが組み付いた状態ですが、ギヤフレームの組付状態を下に示す。 第1動輪と第2動輪の軸部の上に、弱いバネ状の部品(A3)をネジ止めしますが、これは何でしょうかね? 最初は飾りではと思っていましたが、最終週的には見えないところにありますので飾りでは無い様です。 そこで、第1動輪と第2動輪の軸部からの集電用ブラシではないかと推定して、適切な接触が保たれるように形状を調整しました。

 次にダミーフレームを組付ける。 右上の写真。 当初は、A6の部品をシリンダブロックが入る部分にハンダ付けしてしまい、シリンダブロックの組付けに四苦八苦していました。 よくよく観察すると、A6部品の小さな溝とシリンダブロックの突起が対応することに気が付き、A6部品の取付位置が間違っていることに初めて気が付いた次第です。先回も失敗したスライドバーは、両持支持の構成で、さらに支持部の位置決めもハッキリしていたので安心して作業が出来ました。 でも折曲げ部にはハンダで少し補強しておきました。

 また、説明書にはスライドバーの上に何やら棒の様な絵があったので、その部品を探しました。 箱をひっくり返したりゴミ箱まで探しました。 私は3回程で諦めて、手持ちの材料の中から、0.3mmのリン青銅線を使ってハンダ付けしました。 白い色のスズメッキ線を使おうかと迷っていましたが、腰のある材料にしました。 有名な「Nゲージ蒸気機関車 」さんは7回も探したとのことで、流石ですね。

その後、メーカーのホームページには、この “欠品” の件が記載されています。 “以下のパーツは別途購入になります。お詫びして訂正いたします。” と説明されていますが “欠品” ではなくて “別途購入” 品だそうです。 そんなの無いよ! この様な部品が “別途購入” 品 と言うことは、無くてもよい部品と言うことでしょうか。 メーカーのミスを隠しているとしか思えません。 今さらこの “欠品” を “購入” しても手遅れですが、購入品なら値段も明記しておけ! と言いたいですね。 手配ミスなら素直に認めて、定型外郵便で送付すれば、比較的安く対応できると思うのですが、人件費の方が高くつくのでしょうか。 また、当方の様に代替え品で対応した方も多いと思いますので、希望者だけにでも送付すれば、メーカー側の誠意が伝わると思います。

 次にキャブとボイラーなどを組付けました。 キャブのハンダ付けを途中で一度やり直しましたが、歪みは完全に取れませんでした。 やはり難しいですね。 

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 ボイラーとサイドタンクはホワイトメタルで鋳造されており、多くのホワイトメタル部品を接着する構成でしたので、比較的容易に組付ける事が出来ました。 手すり部品はピンセットで挟んでいる時に飛ばしてしまい、2個も無くしてしまいました。

 最後にモータを取り付けて、サイドロッドも取り付けました。 線路上で走行させると快調に走行し、もう完成したかの様な気分でした。 しかし、どうも何時もと様子がおかしいのに、なかなか気が付きませんでした。 サイドロッドの調子ばかりを注意していたので、進行方向が逆であるの気が付いたのは、トーマのB6と並べて走らせた時の事でした。 なんてことか!

 原因はモータの取付板のネジ穴です。 モータを固定する板には合計6個の穴が開いていますが、モータは3本のネジで止めるとばかりに早合点していたのです。 さらに3本目のネジ穴がずれていたので、わざわざヤスリで削って位置合わせまで実施し、ネジを止めようとしましたが、今度はネジがハマりません。 サイズが異なりと考えて、M1.2 や M1.0 を持ち出してはめて見ました合いませんでした。 諦めて下左の写真のように2本のネジで止めて対応していたのですが、この写真は逆組付けの状態なのです。 3本目のネジ穴を合わせてはいけなかったのです。 下右はモータを正規な状態に組付けてフレームに載せた状態です。 A17のリード板もモータの突起を上手く避けています。

 このモデルの配線はシンプルで確実性があり、メーカーの工夫が読み取れます。

 最後に、ユニット毎に組付けられた状態を下に示す。 後ろのカプラーの取付台はプラ板を削って作りました。 写真の中の白い部品。

 その後の走行試験で、たびたびサイドロッドがロックが発生した。 観察した結果、サイドロッドが第1動輪に引っかかり曲がってしまっていました。 やはりピン結合が必要かと思案していたのですが、説明を見ていると A20 のワッシャの組付け忘れに気が付きました。

 

■塗装の実施

 最後に塗装を実施して完成させました。 走りはスムースで快調です。 我がミニレイアウトに新しい仲間が増えました。

 老眼で見ていると気付か無かった点も、写真で拡大してみると荒ダラケですね。 赤い手塗りの塗装もいい加減だし、スライドバーの上の棒も変ですね。 実車の写真を折角持っていたので、それと見比べながら修正して行くことにします。 大切な写真を生かしましょう。 キャブ横のナンバーも欲しいですね。 でも「SL9号復活プロジェクト」にてリニューアルされた姿はどうなるのでしょうか。 その勇壮を期待し、会いに行かなくてはなりませんね。 さらに、三等客車ハフ11、13、14も欲しくなります。