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点滅する照明灯を作ろう その2

■ はじめに

 その1では点滅する照明灯を検討したが、それらの幾つかを実際のストラクチャーに組込んでみた。 その過程でまた新しい発見もあった。

 

■ パチンコ店の派手な照明

 自己点滅するLEDとして、aitendo のイルミネーションLED(3色) LED-3C を使用し、パチンコ店の照明として組みこんでみた。 回路は先回検討したものをそのまま使用する。 対象としたストラクチャーは、建物コレクションのパチンコ店 ( 駅前歓楽街/086 小料理店・パチンコ屋 )である。 内側はガランドウなので、一階の天井、すなわち2階の床を1mm のプラ板で作り、この上にライトボックスを設置することにする。 下右の写真。

 次に、3個のLED を3方向に照らすようにライトボックスを作ることにした。 素材は「車速測定ユニットの製作」で使用した厚さ 3mm の低発泡塩ビ板と 1mm の硬質塩化ビニール板である。 その時の残り板を使用したため、いびつな形となってしまったが、使えるものは何でも利用するエコ精神は健在である。 塩ビ板は加工がし易く、かつ不透明であるので、光り工作には便利な素材である。 接着剤は塩ビ板専用の接着剤を使用している。 下左の写真。 組みあがったライトボックスを右に示す。

このライトボックスにLEDを取り付けた状態を下に示す。 左が表側で、右が裏側である。 各LEDの間は壁で仕切って光が干渉しないようにしている。

このライトボックスを2階の床に貼りつけ、各LEDの配線を実施する。 床下には1階用照明の白色LEDを取り付けている。 さらに、ライトボックスの上側と建物の屋上床にφ1.1mm の穴をあけ、φ1.0mm の光ファイバーを通して、イルミネーションLEDの光を誘導する。 そして表の看板にも穴をあけ、 この光ファイバーの光りが看板上で点滅するようにした。

 建物への給電方法は、先輩の例を参考にしてストラクチャーの底面にリン青銅板を取り付け、そこに接触させることによって通電させることにした。 ただし、板のばね作用によって浮き上がってしますので、室内に鉛板を何枚も重ねて重りとしている。 なお、2階床はスライドさせれば取り外し可能となっているので、メンテナンス時の分解が出来る構造としている。

出来あがったストラクチャーを点灯テストしたのが下の写真である。 

 左に動作中の状態を示す。 ド派手なパチンコ店となっているが、3個のLEDは独立して色も変化するし、点滅タイミングもそれぞれ勝手に作動しているので、派手なネオンサインとなってしまったが、充分満足している。

 

 

■ 看板用の照明を作る

 バックライト式の看板と作成した点滅調整回路を使って、光る看板を作成した。

 まず、バックライト式の看板を構成するボックスを探した。 箱を自分で作れば良いのであるが、手抜きして、利用できる素材をストック箱をあさって探してみたところ、見付けたのがTOMIXの対向式ホームセット・ローカルタイプの終端でした。 片側の壁を取り去り、0.3mm のプラ板を貼りつけ、その上に中日新聞のクリアケースから切り取ったドラゴンスの文字を貼りつけたものです。 奥の壁にはLEDを2個取り付けています。 そして、底面には不透明なプラ板を張り付ければ完成である。

 ここで、一度失敗をしています。 当初、LEDとしてホームセンターで売っていたELPA朝日電器製の緑色と黄色のLEDを使用したところ、光量不足のために看板が暗くて見えにくい状態であった。 改めて1000mcd 程度のLEDに取り換えたのである。 今まで、LEDはある程度光ってくれると思っていたのだが、ピンからキリまである事を改めて認識した次第である。 このホームセンターで売っていたLED は操作盤や簡単な工作用に使用するもので、直接目に入っても眩しくない光量であり、使用目的を考えるべきであったのである。

 完成した看板を駅前のビルに設置することにする。 「物置部屋のレイアウト 第3期工事 その4 」で照明を入れた「TOMIX の高架駅B(店舗)4047 を改造したビル」である。 このビルは2階建てなのか、3階建てなのか不明な不思議なビルであったが、今回、さらに一階分を継ぎ足して、「中日新聞」の看板を壁面に取り付けた。 窓は切り抜いて窓らしくしたいと思ったが、面倒なので、黒いテープをまだらにして誤魔化している。 屋上のビヤガーデン工事は停滞したままです。

 看板は角部の壁面に四角い穴をくりぬいて、内側から差し込み、手製の点滅調整回路と配線した。 上右の写真。 このストラクチャの場合は、先回の工事で1階の天井に電源配線が来ているので、配線は容易である。

 さっそく机の上で点灯試験を実施して点滅動作を確認後、レイアウト上に設置して様子をみたのであるが、作動不良が発生してしまった。 照明看板は点灯するも点滅しないのである。 様子がおかしいのでパワーパックを取り出して単独で接続してみた。 接続端子を合わせるためと供給電圧を確認するため、以前から使用している簡易メータも接続した。 

 左側が「物置部屋のレイアウト 第3期工事 その4 」でも紹介したように、レイアウトでも使用していたKATO製パワーパックスタンダードS(品番:22-012 )を使ったばあいである。 御覧のようにダンマリである。 そこでこの照明専用の電源として手配していたスイッチングACアダプター(12V1A NP12-US1210)を使用してみると、右のように正常に作動するのである。 パワーパックのアクセサリーアダプター側から取り出しても同様に作動しなかった。

 確認のためにTOMIX のパワーユニット N-1000-CL を持ち出して点灯させると正常に作動するし、TCS 出力側から取り出しても正常である。 なぜKATO製パワーパックだけがアンマッチなのか不思議である。 なにか特殊な信号か高周波が出ていて、タイマーIC555 が作動不良になっているものと思われる。

 ともかく、予定していた照明専用ユニットを作ることにした。 ELPA朝日電器製のボックス、DCジャック、トグルスイッチをホームセンターから購入し、先回工作した配電基盤を取り付け、光量の小さい緑色LEDを取り付けて完成である。

 上左の写真が外観で、右の写真が内部の配線状況である。 そして、試験を兼ねて再度、ビルの点灯試験を実施した。

 だんだん面白くなってきたが、次は何を作ろうかと思案中である。 レイアウトに組み込むのは、色々な照明を揃えてから実施することにする。

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 2014/6/14 作成  M.T.