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鉄道模型工作室  旧形客車オハ35系用の新室内灯ユニットの工作

 室内灯のチラツキを低減したいとのことで、ショットキーバリアダイオードブリッジを使用した新室内灯ユニットを工作してきました。 この新しいユニットを旧形客車オハ35系車両用として、取り換え工作を実施した。

 この旧形客車オハ35系を使った戦前の普通列車編成には、キット組付け品と単品を使った3種類のモデルを集めて編成している。 このため、それぞれのモデルに合わせて新室内灯ユニットを工作した。

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■ 旧形客車オハフ33型への取付け

 まず最初に、一番難しいと考えていたオハフ33型の客車から考えた。 この車両は、KATO製の品番:5128-1のモデルで、2010年の再生産新品を2台購入したものである。 

 今まで取り付けていたダイオードブリッジを取り外した状態を右に示す。 この車両のデッキ部分は、通路を構成する壁がガッチリと成形されており、コンデンサを取り付けるスペースが無い。 あえて取り付けるであれば、最初の座席部分のスペースに設置する方法もあるが、すると、テープLEDの位置を大幅移動させる必要がある。

 ジーとにらめっこを続けているうちに、下左の写真の様に、標準型のコンデンサを置いてみるアイディアが浮かんだ。 この高さなら車体の中にすっぽりと入るのではないかと! そこで、下のように二つの写真を同じ位置から撮影して、重ねてみた。

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 二つの写真のサイズを床下機器の大きさなどを見ながら調整し、上側に重ねた車体側の写真の透明度を50%に設定して、車体内部の写真が見えるようにした。 その結果を右に示す。

   おー!  余裕を持って入るではないか!

 勿論、コンデンサを載せた床下セットのうえに車体を被せてもすんなりとセットできることも確認した。

 問題は、コンデンサの足の部分であり、ノギスを使って幅を測定すると、コンデンサの足の部分を極力ピッタリと曲げると入ることが確認できた。 下の写真。

 

 そして、ダイードブリッジは、中央の通路の隙間に入れられることを確認したので、部品の配置が決まった。 そして、それぞれの部品の足を折り曲げて整形した状態を下左に示す。

 集電板は今までの物を再利用し、ポリウレタン線は少し短く切り詰めている。 それぞれの部品をハンダ付けした状態を右上と、下に示す。

 イラストを描けば理解しやすかったと思われるが、工作の手が先に先にと動いてしまったのだ。 どうせ隠れてしまうので見栄えは二の次である。 ただし、1KΩの抵抗部分はしっかりと固定出来無いので、ショート防止のためにφ1.5mmの熱収縮チューブを被せている。

 床下セットに組込んだ状態を下に示す。 車体とセットにしても問題無く組み付けることが出来、点灯テストもOKであった。

 もう一台についても同様に工作した。 下左の写真。 集電板からダイオードブリッジまでの配線は、ユニットの上を通すように変更している。

 工作した2台のオハフ33型の客車を上右に示す。

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■ 旧形客車オハ35型への取付け

 一番の難関車両の工作がうまく行ったので、ノリノリで工作を進めた。 3台のオハ35型は、KATO製の品番:5127-1のモデルで、これも2010年の再生産新品を3台購入したものである。

 このモデルの座席部品は、右の写真に示すように、コンデンサ設置スペースがバッチリである。 窓からは見えるが、先回のローカル列車2で採用したタイプのユニットを工作した。

 コンデンサが 座席部品の柱と干渉しないように車体の天井裏の位置合わせを睨んでセットした。 取り付け状態を下に示す。

 

■ キット組付け品の旧形客車オハ35型への取付け

 最後に、キット組付け品であるオハ35型車両への取付けを工作した。 この車両は、GM製の客車ボディーキット 品番:114 を組付けたものである。 工作記録やメモを探したが、何時どの様に工作したかの記録は見つからなかった。 ただ、2019年4月にテープLED化工作を実施した記録だけであった。 床下の集電工作や座席シートの工作を見ても思い出せなかったが、自分が工作したのは確かである。

 ブリッジダイオードなどの配線状態と、取り外した状態を下に示す。

 車内とデッキとの間には立派な壁が設けられているが、コンデンサ設置のために取り外すのは忍びない。 そこで、下右の写真のようにコンデンサとブリッジを重ねてセットすることにした。

 組付けられたユニットを下に示すが、おわかりだろうか? 

 床下セットに組込んだ状態を下左に、車体天上のテープLEDと接続した状態を下右に示す。

 右の1台の配線が、黒ビニール線であるのが時代(?)を感じさせます。 12V麦球を使った室内灯工作の名残かも知れません。

 

■ 完成状態

 7両の工作が完了した状態を下に示す。

 レイアウトの上に載せて点灯状態を観察しました。 オハフ33型の客車2両です。 ポリウレタン線が見えますが、いつものとおりで気にしていません。

 オハ35型の客車で、下左の写真はがKATO製の車両でユニットが邪魔して最初の窓は暗くなっています。 下右がキット組付け品ですがユニットは見えないものの、窓ガラスが曇っていますね。

 純正品でないため問題はあるのですが、工作を楽しんだので良しとすることにしましょう。 いいかげんですな! 

 

 それで、目的だったチラツキ防止の効果はどうだったのでしょうか。 作業途中での点灯チェックでは、消灯時にはボワーとして消えて行くのでコンデンサの効果を実感しています。 従って、実際のレイアウト上でもそれなりの効果がある筈です。 それでもと言うときは、車両と線路のメンテナンスが悪いためにチラついていると言うことにしておきましょう。

 

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 2020/8/3 作成