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小型のターンテーブル式実験装置を作ろう 電圧値と電流値の較正

 小型のターンテーブル式実験装置を工作しています。今回は、動力車に供給する電圧と電流の計測回路について、計測データの較正を実施しました。

 

■ スケッチの記述

// Measure-4-3  2023/9/30
// 機能テスト-2
// 電圧電流の較正

#define VOL_PIN 1
#define CUR_PIN 0
#define START 5

void setup(){
  Serial.begin(9600);
}

void loop(){
  int start;
  int voltage;
  int current;
  start = digitalRead(START);
  while (start == LOW) {
    start = digitalRead(START) ;
  } 

  voltage = analogRead(VOL_PIN);
  current = analogRead(CUR_PIN);
  String buf =String(voltage)+","+String(current);
  Serial.println(buf);
  delay(1000);
}

 このハード回路は、今までの実施例といっしょですが、新しく制作したので、データの較正を実施します。その較正用にしようするスケッチを右に示します。

 電流を流す必要があるのですが、回路の負荷として動力車の代わりに固定抵抗をしようしました。モータ負荷と異なって値の変動が無いので一回ごとの測定としています。

 

■ 測定状態

 動力車に接続するための端子からリード線を使って取り出し、固定抵抗に接続します。その時の電圧や電流をデジタルテスターを使って計測します。そしてスタートボタンを押して、シリアルモニタに表示される数値と共に、Excel に書き込みます。電源は直流の安定化電源を使用しました。下の写真。

 最初に電圧値の較正を実施しました。大きめの電流を流すので抵抗として 5W 50Ωのセメント抵抗を用いました。

 しかし、電圧を上げて行くうちに値は不安定となって来ました。5W許容と言っても触ると熱くなっていたのです。そこで、電圧と電流は別々の条件で測定することにし、負荷抵抗を1KΩの抵抗に変更して電圧を測定することにしました。下左の写真。電流は逆に抵抗値を小さくするために、50Ωのセメント抵抗を2ヶ並列にしました。抵抗値は25.5Ωでした。下右の写真。

 

■ 測定結果

 測定結果をグラフに示します。そして直線近似式を求めています。最後のプロット点の電圧は、限界の1023を超えていましたので近似対象外としています。また、電流もオペアンプの出力電圧が 3.7voltで頭打ちなるので、この程度に収まるようにしています。

 しっかりと直線近似できていますので、電圧値と電流値への換算計算式を次のように求めることが出来ました。

 以前に工作した同じような回路である「電圧・電流測定ユニットの不思議な振動」(2013/3/8)と比較すると、やはり少し係数が違っていますね。作品毎に較正する必要があります。

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 次回は、いよいよ実際の測定テストを実施してみることにしましょう。

 

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2023/9/30