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鉄道模型工作室  マイコン式の運転操作台を作ろう 各ユニットの製作

 ポイント駆動ユニットやセンター配電盤の工作を実施し、各部品の配置を決めて筐体の穴あけなどの作業を実施した。 そして、ポイント駆動ユニットの作動テストを実施し問題無い事が確認出来た。

 

■ 回路図

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 何度か修正した後の回路を下に示す。

 構成した部品のリストを次に示す

 電源は、DC12V用のACアダプタから供給する。 Arduino と、ポイント駆動およびモータドライバのPWM制御による給電用電源として使用し、ポイント駆動と給電用回路には独立したポリスイッチを挿入して過電流防止を考慮しました。 Arduino 用回路には使用しなかったのは、ポリスイッチ作動によるリセット作動を避けようとしたのですが、ACアダプタの過電流防止が作動した時は効果なしとなります。 ACアダプタは1A仕様なので、脱線等の場合のシュート発生時には、どの部分の安全装置が作動するのか曖昧です。 ただの安心のための、意味不明な構成かも知れません。 素人故のいい加減な構成です。

 ポイント駆動は、コンデンサ方式で 2200μFの電解コンデンサを使用します。 コンデンサとスイッチのストック品が丁度6個ずつあったので、豪勢に揃えました。

 給電回路は、運転操作を実施するのは1回路分で良いのですが、リバース線を設けた場合の方向変換と、駅構内の出入口の2ヶ所に設けて電圧降下対策などを配慮し、構成しました。

 また、出発信号機の信号を赤または緑に点灯させるため手動スイッチを2個設けています。 信号がHIGHなら赤、LOWなら緑を点灯する構造なので、5V系配線からダイレクトに操作します。 信号機は「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その25」(2020/4/25)で紹介した特製の信号機の使用を想定しています。

 Arduino のポート数が限られていますので、周辺回路はなるべく電気回路でダイレクトに対応しています。

 

■ ポイント駆動ユニットの工作

 ポイント駆動ユニットの工作を紹介します。 6回路分として欲張ったので取付ける基板がありませんでした。 そこでベニヤ板を使って工作した。

 回路構成は簡単です。 出力部分はTOMIXのポイント用コネクタが直接挿入出来るように足の長い2ピンのピンヘッドを使用しました。

 コンデンサのプラス電極は、スイッチに直接ハンダ付けします。

 

■ 各部品の配置の検討

 今回は、各部品を操作盤の裏側に取り付けて配線する予定です。 このために表側の操作スイッチ類の配置を考慮しながら各部品を置いてみました。

 マスコンとブレーキを操作するダイヤルを操作盤の左右の下の隅っこに配置し、左上に電源スイッチとランプを、ポイント操作スイッチは上の方に配置し、ディスプレイは右上に持ってくるように考えました。 上左の写真は操作盤の裏側の状態です。 一番心配したのは中央部に持ってくるセンター配電盤の大きさと位置なのです。

 12volt 系の配線は主に、固定配線とするのですが、信号系の5volt 配線は、ユニットの取外しなどを考慮して、ピンヘッダとピンホルダによる接続を考えています。 そして、モータドライバの設置と給電用出力ピンや、ポリスイッチの配置もこの基板上にまとめておくことにします。

 左のピンホルダは+5とGND出力用のピンホルダで、上方の3連の物は信号機用のホルダです。 当初はこの大きさで余裕があると思っていましたが、実際に配線してみるとギチギチでした。

 

■ 筐体の工作

 操作台の筐体は、ホームセンターで見つけた \980.- の木製の小箱である。 縦×横×高さが、186×261×80 の手ごろ大きさで、蓋はベニヤ板で開閉式にします。 上記の部品配置の検討に従って、穴明け工作を実施する。 下左の写真が裏側で、下右の写真が表側である。

 これに各部品を取り付けた。 Arduino と5V定電圧ユニットはサラネジを使って表側から取付けているため、ネジの頭が丸見えである。

 そこで、木工パテを使って頭部分を隠している。 はこの裏側は、線路との配線用の穴を開けており、その端にACアダプラ用のジャックを取付けている。

 表蓋は小さな蝶番を使って本体と固定し、開閉時の開きすぎ防止のために、チェインを使って止めている。 下の写真。

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 箱全体は、荒隠しも兼ねてインテリヤ用の水性ペンキを塗った。 少し緑がかった色にした。 右の写真。

 表面のサラネジの頭も綺麗に隠すことが出来た。

 

■ 固定配線の実施

 各部品を取付けて、主に12ボルト系の配線を実施した。 ACアダプラ用のジャックから、電源のメインスイッチとLEDの配線を実施し、LEDを点灯させて極性の確認を実施する。

 次に、ポイント駆動系の配線を実施する。 単純な構成であるので簡単ではあったが、定位と反位のスイッチの方向をどちらにするのか迷った。

 上下に作動させるスイッチ類として、上に上げるとONで、下に下げるとOFFになるようにするのが常識であると自分は認識しているのであるが、このポイント操作ではどっちが定位であるのだろうか?

 ポイントの状態はコネクタの差込む向きを変えればどちらでもよいのであるが、電気的にはコンデンサの放電状態を通常状態にしておきたい。 即ち、こちらを定位にしておきたいのである。 結局、スイッチが上を向いている時を定位として、コンデンサが放電状態になるように配線した。

 続けて、中央のセンター配電盤の配線を実施する。 給電方向の切替スイッチは水平方向に操作し、センタ位置がOFFになるよう2極スイッチを使用している。 即ち、ON-OFF-ON 機能のトグルスイッチである。 そして、このスイッチの回りの配線はぎっしりと詰まってしまいました。

 信号機のON-OFFスイッチは1極で充分なのですが、ストック品は2極用しかなかったのでこれを使用した。 スイッチは上下に操作し、上が赤信号で、下が緑になるように設定した。

 

■ 機能テスト

 ここまでの配線状態をチェックするために、作動テストを実施した。 といっても確認出来るのはポイントの操作だけですが・・・・・・・・・。

 ミニポイントを6個準備してポイント駆動ユニットの出力端子に接続し、ポイントスイッチを操作して作動を確認した。

 いずれも軽快な音を発して確実に切り替わっている事が確認出来た。 このユニットの回路は合格である。

 他の回路のチェックは、関係する配線を実施してからとなります。

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 2021/4/30 作成