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鉄道模型工作室  鉄コレ電車の電飾を再工作する

 昨年秋より、登山鉄道の新しいレイアウトを工作してきました。 独立したミニレイアウトで、かつ自動運転システムも組込んでおり、なかなか気にいっているレイアウトです。 そこで、このレイアウトを走行させるための車両を増やそうと考え、対応出来そうな車両として卓上レイアウト・プロジェクトで工作した鉄コレの小型電車の編成に目を付けました。 しかし、そのままでは走行させる事ができませんでした。 そこで、新登山鉄道レイアウトでも走行を可能とするため、再工作をすることにしました。

 

■ 前回の工作内容

 卓上レイアウトを楽しむために、Bトレや鉄コレの電車に室内灯や前照灯・尾灯などを工作しました。 「鉄コレ電車の室内灯・前照灯・尾灯の工作 その3」(2021/3/29)ほか、を参照してください。 この時の鉄コレの小型電車の編成は、下左の写真に示すように、12m級と15m級電車を連結させて3両編成を2セット作りました。

 全車両には室内灯を取付けています。 そして、先頭の車両には前照灯と尾灯を工作しました。 しかし、モータを搭載した動力車は中間の車両のみです。 また、これらの電飾のためには台車の集電細工が必要ですが、トレラー車の内の2両は動力ユニットからモータなどの駆動系を取り去って集電機構を生かしたシャシーを使用しています。 したし、残りの2両は単なるトレラー車の構造のままなので、他車から電力を供給してもらう必要があり、上右の写真のような通電細工をしています、

 即ち、3両編成のカプラーは針金で固定しており、裸銅線を使って全車を通電させる固定連結なのです。 これによって、レイアウト上はチラツキやもっつきも無く、スムースに走行させる事ができています。

 

■ 新登山鉄道レイアウトを走らせる時の問題点

 しかし、新しい登山鉄道レイアウトで走らせようとした場合に、次のような問題があるのです。

 1) ホームが短いため、電車編成がはみ出してしまう。
新登山鉄道レイアウトはコンパクトに作ってしまったため、3両編成の電車はホームからはみ出してしますのです。 はみ出すだけなら我慢できるのですが、車両への通電遮断が出来ないのです。 これは、全車が通電されているので、場外に止まっている車両から電力が供給されてしまい、何時までガリガリ空転しているのです。
 2) 80パーミルの急勾配を登れない。
動力車1台では急な坂を登坂できるのですが、トレラー車を牽引しての力はないのです。 1M1TではNGで、2M1TならOKの微妙な限界なのです。

 特に2番目の項目は、1M2Tの編成にとっては致命的問題なのです。 諦め切れないので、編成の見直しと再工作を実施することにしました。

 

■ 第1編成の工作

 まず、銚子電鉄の編成を救済する方法を検討しました。 12m級デハ501号機と15m級デハ301号機の編成を考えて、固定連結部を外して走行させましたが、坂道を登ってくれませんでした。 やはり1M1T編成では無理なのです。 しかし、15m級デハ301号機動力車の駆動ユニットTM-04 は片台車駆動だったので、両台車駆動である駆動ユニットTM-10 を使った16m級デハ801号機に取り換えて走行させると、見事登坂することが出来ました。 この編成ではホームの長さ限界はOKでしたので、この案を進める事にしました。

 でも、銚子電気鉄道デハ801号機は室内灯も前照灯・尾灯も装着されていませんでしたので、この工作から必要でした。 車両は鉄道コレクション 第12弾です。 動力ユニットは、16m級A TM-10 です。

● デハ801号機へのLEDの工作

 最初にヘッドライトとテールランプの工作を実施しました。 下左が工作前で、下右が工作後です。 (本当は、写真を撮るのを忘れていたので、工作していない方を工作前としています・・・・・・・・・・・見分けがつかないでしょ。 許して!)

 チップLEDは、1.6×0.8mm サイズの白色と赤色(2個)を使用しました。 OSWT1608C1A と UR1111C です。 チップの端部にφ0.2mm のポリウレタン線をハンダ付けして点灯テストを実施する。 ヘッドライト用の穴は、外形がφ3.2mm でしたので、φ2.5mm までの穴を開けました。 最初はφ1mm のドリルで慎重に中心を見ながら開けていき、順次穴を大きくしていきました。 下右の写真。 この穴の中にセメダインのホビー用接着剤を流し込み、その中にチップLEDを押し込んで収納しました。 そして、WAVEのH・アイズ3ミリクリアの中からφ2.2mmのレンズを取り出してはめ込みました。 この接着剤は、最初は乳白色ですが、時間が経つと透明になるので、この様な細工には重宝しています。

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 テールランプ用の穴は、φ0.9mm の穴を開けました。 そして、車体の内側にテープLED を同じ接着材で固定しました。 少し時間をおいて、接着剤が乾いて来たら、遮光と固定を兼ねて、ベーシックタイプのパテを塗りました。

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 次に電気回路の工作です。 回路構成は右の様に設定しました。 テープLEDの極性をきめるブリッジダイオードは、PWM制御に影響を与えないショットキーバリアダイオードのブリッジで表面実装形のTS260S を使用します。 コンデンサは100μFを使用し、抵抗はチップ抵抗 1KΩを選択しました。

 後からの反省ですが、スバナ回路用のコンデンサを忘れていたので、逆走中のチラツキが発生してしまいまいました・・・・・・・・・・。

 この電子回路は、車体の天井裏と屋根との隙間に設置します。 しかし、コンデンサが少しはみ出すので、天井の穴を広げて設置する事にしました。 ブリッジと抵抗、コンデンサのハンダ付けと天井裏への取付け状態を下に示します。

 ヘッドライトとテールランプの配線状態を下に示します。 配線の長さが長すぎたのですが、このままとぐろを巻いておきます。

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 屋根を車体上部に嵌め込んで組立てから、天井の下側にテープLEDを貼り付けました。 長さがきつかったのでテープの両端を切り詰めています。 このため配線は中央部で実施しています。 また、コンデンサ部分は少し膨らんでしまい、窓からチップLEDが見えてしまいますので、白いマスティングテープを貼って少し遮蔽して誤魔化しています。 点灯テストをすると、それほど違和感が無かったのでOKとしました。 コンデンサの取付け位置を間違えましたが後の祭りでした。

● 編成

 第1の編成は、工作したデハ801号機の動力車と、ヘッドライトとテールランプの付いているトレーラ車のデハ501号機を組合せました。

 1M1Tの編成ですが、4軸8輪駆動の動力車のため、坂道を登ることが出来ます。

 

■ 第2編成の工作

 室内灯を工作した12m級の電車は、まだ4両も残っています。 そこで、2M編成に仕上げる事にしました。 12m級の動力車はモ1032号機が有りますが、ヘッドライトとテールランプは未工作です。 そこで、これらを工作済みのデハ501号機(赤色)の車体に入れ替えて、まず1台目を確保することにしました。

 2台目はモ1033号機のシャシーを動力台車に入れ替えることにします。 ストック品の中の動力ユニットTM-03 のモータを、Bトレ用のモータに取り換えます。 この工作は「鉄コレ電車の室内灯・前照灯・尾灯の工作 その1」(2021/3/24)にて経験済みなので、同様な方法で工作しました。

 モータを針金でしっかりと縛った後で、床下に重りを入れて置くのを忘れていることに気が付きました・・・・・・・・! 走行テストも無事に合格していますし、やり直す気力もありませのでこのままです。

 忘れたおもりの分まで、粘土状の鉛を貼り付けて重さを確保しました。

 工作が完了した2両を第2編成とすることにしました。

 これらの編成は、固定編成ではないので車両を自由に取り換えることができます。 でも、室内灯を工作した12m級と15m級の電車が3両残っていますので、救済する方法を検討することにしましょう。

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 2022/3/18 作成