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鉄道模型実験室 No.229 新しいテープ式室内灯を作る 5V仕様と12V仕様の比較    

 テープ式LEDを使った室内灯ユニットについて、新しい製品である5ボルト仕様のCOBテープLEDや、高容量のチップコンデンサを使って検討している。今回は、その検討内容と、手始めとして12V仕様と5V仕様のテープEDについて比較してみた。

 

■ 構成部品の配置

 テープLEDを使った室内灯のチラツキ防止のためにどのような部品をどこに配置するか検討している。以前検討した内容は、「チラツキを防止したLED式室内灯 まとめ」(2020/12/7)で紹介した。

 この時の知見をもとに、最近の新しい製品である 5ボルト仕様のCOBテープLED、高容量のチップコンデンサ、さらには先回検討から外した定電流ダイード( CRD )についても追加で検討することにした。「室内灯のチラツキを低減したい -- テープLEDの特性」(2020/7/3)参照。

 部品の配置は右下の図のようであるが、上記の報告にあったようにコンデンサの位置を電流制限抵抗とLED の間にコンデンサを付けても、効果は 1/5にも激減してしまうとのことであった。でも、新な5V仕様のテープや高容量のチップコンデンサの場合では、様子が違ってくるのではないかと甘い期待をもって再検討してみることにした。

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 即ち、検討ポイントとして、

  1. 電解コンデンサか、コンパクトなチップコンデンサ(セラミックコンデンサ)か?
  2. 安価な抵抗か、高価な定電流ダイード( CRD )か?
  3. 12V仕様のテープLEDか、5V仕様のテープLEDか?
  4. コンデンサの取り付け位置は?

とし、放電時間の長い最良の組み合わせを探ることにしよう。

 

■ テープLEDの5V仕様と12V仕様の比較

 検討を始めるにあたり、今までの構成を確認しながら、12V仕様と5V仕様の比較を実施してみよう。放電特性の実験は、以前と同様にオシロを使って波形を観察します。久しぶりに使用するオシロ取扱いの復習も兼ねているのだ。 実験状態を下に示します。

 回路はブレッドボードボード上に組付けました。電流は回路上に10Ωのシャント抵抗を挿入し電圧差から電流をに換算します。今回は、テープLEDも観察したかったのでシャント抵抗を電流制限抵抗の下流側に設定しました。即ち、チャネル1はシャント抵抗の電圧差を、チャネル2はLEDの電圧状態を測定することになります。下の写真。

 測定条件は、

 オシロの測定レンジ等は、オシロ画面のハードコピー画像を参照ください。実験状態を下に示す。

 次に、従来の12V使用のテープも比較のために測定しました。電流制限抵抗は、同じ510Ωを使用しています。

● 測定結果

 測定結果を下に示します。パルスのトリガーはチャネル1の立下りポイントに設定しています。

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 一定状態での値を読むと、

である。二つのテープの明るさ調整はピタリト一致している訳ではないが、ほぼ同じような明るさにしているので、消費電力は同等と言えるだろう。但し、電流値は2.5倍も多くの電流を流す必要がため、電源(同じ12volt)から見ると、2.5倍も多くの電力を消費していることになる。

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 次に放電時の電流カーブを見ていると電流値は異なるものの、カーブの形状が似ていたので、波形グラフを重ねてみた。右の画像。

 この二つの放電カーブがほとんど重ねってしまうことに驚いた。放電カーブの時定数もほぼ同じとなうであろう。これは、同じコンデンサと同じ電流制限抵抗を使っているからなのだろうか。

 この事は、LEDチラツキに対しての反応は同等であると言えよう。テープ仕様に対する差異は無いと判断する。

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 次に、チップコンデンサとCRDの部品特性をチェックしておくことにした。

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 2024/2/27