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鉄道模型実験室 No.231  新しいテープ式室内灯 放電特性の実験1    

 テープ式LEDを使った室内灯ユニットについて、新しい製品である5ボルト仕様のCOBテープLEDや、高容量のチップコンデンサを使って検討している。今回は、コンデンサを電流制限部品の上流側に設置した場合についてその放電特性を実験した。

 

■ 実験内容

 まず、用意した部品を下左の写真に示す。今までの報告のなかで使用してきた部品です。実験機器は、安定化電源とオシロです。下右の写真。

 測定時の電気回路は下の写真の示します。部品の組み合わせは、

  1. 510Ωの抵抗と100μFの電解コンデンサ
  2. 510Ωの抵抗と47μFチップコンデンサの2個並列(即ち、94μF)
  3. 18mAのCRDと100μFの電解コンデンサ
  4. 18mAのCRDと47μFチップコンデンサの2個並列(即ち、94μF)

です。

 オシロは、ダイオードブリッジ上流側電圧の立下りのタイミングをトリガーとなるように設定しました。回路の切断はジャンパー線を引き抜く方法で実施しました。

 

■ 実験結果

 表示された波形画面の上で、定常時のY値を読み取り、その値の 0.368 倍の値を求めてY2とし、そこにカーソルを合わせます。そして、波形全体を左右に動かしY軸カーソルと曲線の交点が目印となるX軸にかさなるようにします。次に、カーソルをX軸表示に変更し、X1のカーソルをCH2のトリガ点に合わせ、タイミングが0msであrことを確認します。そして、Y2として設定したポイントにカーソルを合わせてX2とします。この時カーソル表示をX軸とY軸に交互に変更し、同じポイントであることを確認します。(オシロの操作方法がまだ未収得なので、自己流にて実施しています)

 この時のX2の値、即ち、定常時から 0.368 倍 下がった時のタイミングとなります。これはいわゆる 時定数τ と呼ばれているポイントになります。

 この値を、各ケースの放電時間の目安としました。

510Ωの抵抗と100μFの電解コンデンサ

Y1 = 73.6mV

Y2 = 27.1mV

X2 = τ=58ms

510Ωの抵抗と47μFチップコンデンサの2個並列(即ち、94μF)

Y1 = 73.6mV

Y2 = 27.2mV

X2 = τ=24ms

18mAのCRDと100μFの電解コンデンサ

Y1 = 76.8mV

Y2 = 28.0mV

X2 = τ=62ms

18mAのCRDと47μFチップコンデンサの2個並列(即ち、94μF)

Y1 = 81.6mV

Y2 = 30.0mV

X2 = τ=30ms

  .

 測定した時定数τを下にまとめました。

  100μFの電解コンデンサ 94μFのチップコンデンサ
510Ωの抵抗
58ms
24ms
18mAのCRD
62ms
30ms

 チップコンデンサよりも電解コンデンサの方が、2倍も効果的であることが分かります。その上に電流制限部品として、抵抗を使うよりも定電圧ダイオードCRDを使う方がさらに効果が高い事も分かりました。

 波形カーブを見ていると、CRDと電解コンデンサの組み合わせの場合、切断後の急激な落ち込みがありません。これはLEDの明るさをより長く保っているものと理解します。

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 そこで、この放電時の波形画面を保存し、その画像を透明化処理を実施して重ね合わせてみました。右上のグラフです。波形のカーブ具合は明らかに異なって言います。同じ100μFの電解コンデンサを使った場合の時定数はほぼ同じですが、途中の電流値の落ち込みカーブは大きく異なっています。

 これは、時定数の数値だけを比較してはダメですよと言うメッセージと捉えることにしました。

  

 では、どうすればよいのだろうか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・暗中模索の闇に突入してしまいました!

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 2024/3/1