HOME >> 鉄道模型実験室 > 粘着特性を測定しようU センサ処理回路
小型のターンテーブル測定装置で粘着特性を測定したが、今回もいろいろなミスが重なって四苦八苦してしまった。無駄な2週間であったがその様子を失敗の記録としてメモしておく。今回はセンサ処理回路に関するミスを報告する。
■ モータの回転数が検出できない
車両をやっと動かすことが出来るようになったので、いよいよ測定を始めたが、今度はモータの回転数が検出できないトラブルが発生した。
配線の接続を間違えたのかとチェックするも間違いは無かった。パソコンのシリアルモニタを使ってArduinoからの信号を観察するも、ダンマリの状態であった。
もう、頭が混乱して原因調査が行詰まってしまったので、回転数センサの工作履歴を整理してみました。、すると重大なミスに気付きました。
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● 2023/9/13の回路図 → Aタイプとする

● 2023/9/21 の回路図 → Bタイプとする

もうお分かりと思いますが、センサTPR-105F のピンヘッダの回路の順番が異なっており、処理回路もそれに対応した回路構成になっています。従って個別のケースでは問題は発生しないのですが、センサのタイプと処理回路の互換性を考えると問題が発生します。何故、このような回路にしたのか今となってはその意図が不明です。気まぐれだったのか、回路図をすっきりとしたかったのか、・・・・・・・・・それにしても、互換性の配慮が全くない不注意の設定でした。
センサユニット5号と6号はAタイプの構成であり、ウォーム減速機の駆動モータ用センサと今回使用したターンテーブル用の処理回路はBタイプでした。また、新しく工作したセンサユニット9号はAタイプで工作しました。そして、今回使用したターンテーブル用のBタイプ処理回路は、必要がなかったので今まで使用した実績がありませんでした。今回初めて使う回路でした。即ち、
今回のトラブルはAタイプのセンサユニットをBタイプの処理回路にて使用したので、センサからの信号がダンマリなのもうなずけます。
****************************** やっと原因が判明しました *********************************
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■ シールドの処理回路を変更
この数週間苦しめられた原因がやっと判明したので、シールドのセンサ回路をBタイプからAタイプに変更しました。そして、シリアルモニタにてセンサ信号を確認することができました。
下右の写真のように、シリアルモニタに正常なデータが次々と送られてくるのを見ると、今までの苦労が吹っ飛びました。嬉しかったですね。ホビーでの工作や実験と言っても、このような成功は励みになります。
この時のテスト車両の様子です。
■ 実際の測定を始める
やっと正常に計測できるようになったので、測定を始めることにした。
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でも、リアルタイムモニタに表示された粘着特性のグラウを見てガックリである。 左のグラフに示されたすべり率の値がおかしいのだ。 引張力がゼロ近辺では、すべり率もゼロ近辺になるはずである・・・・・・・・・。
****** なんで? *****
データの処理計算式がおかしいと考えて、何度もチェックしたが間違っていないのである。グラフのゼロ点となるべき位置がすべり率 50%となっている?・・・・・・・。もしやパルスのダブルカウントでは無いかと考えて、モータ1回転当たりのパルス数を2回 → 4回としてExcelを再計算させた結果のグラフが右のグラフである。
途中に変なデータがあるものの、ねらいどうりのグラフが得られることが分かった。これは以前にも経験したことがあるパルスのダブルカウントによるものと推定し、視聴者からのアドバイスによって対応したことがあったのだ。処理回路にてパルス成形するも、ヒゲパルスによってダブルカウントする現象と思われる。
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対策は、適切な値のコンデンサを設置することである。一応はこの対策として 3.3nF のコンデンサを2ヶ所設置しているのだが、今回の場合ではヒゲパルスの吸収が不足していたと考えて、0.1μFのコンデンサに変更することにした。
■ 修正後の計測
回路を変更して再び計測を実施した結果、やっとのことで狙いどうりのグラフを得ることができた。

測定時の様子です。
そして、得られたグラフを下に示します。先に報告したグラフはこうやって得ることが出来たグラフです。 満足!満足!

そして、修正した回路図を下に示す。修正したポイントは、

■ まとめ
今回は失策した内容を反省するとともにメモとして残しておくため、2回にわたって報告しました。そして、今後のために、
の反省事項もここにメモしておくことにします。
2025/10/30