HOME >> 鉄道模型自動運転システム >  新ATSに挑戦 試運転の実施

新ATSに挑戦 試運転の実施

  .

■ はじめに

 信号機、センサ、および制御ユニットなどの制御機器をレイアウトに設置する作業を実施している。 ブリッジ部左側の工作も完了したので、通信線の周回路を完成させることが出来た。 残るは駅構内の入場制御と出発制御の部分だけとなったが、ここのATS制御装置を未設置のままでスルーさせることにより、走行試験が可能となるのである。

 

■ 駅構内の状態

 ATS制御装置は未設置の状態であるが、給電線の工作は必要である。 このATSシステムは、通過センサを設置している閉塞区間の先端部分で給電している。 このため、駅構内において、出発側閉塞区間は制御されているものの入場側が未制御の状態である。 そこで、右回りは閉塞区間(1)と(8)の間に、左回りは閉塞区間(1)と(2)の間にギャップを設けて、未制御の区間を駅構内の(1)と入場側区間のみとした。 参考として完成時の状態を再掲載する。 駅構内への給電線は仮接続を実施した。

 

■ 試運転の実施

 上記の様な設定を実施して、試運転を実施した。 まずはその動画を紹介しよう。 動画のその2では、右回りは2本の列車を、左回りは3本の列車を同時に走らせているが、追突も無く走行しているのが観察できるであろう。

 

 

 ハンダ付け不良や配線ミスによる作動不良が何か所かあったが、やっと正常に機能するようになった。 信号機の表示や閉塞区間の制御も問題無く作動していることが確認できた。 しかし、試運転によっていくつかの課題も明らかになった。

  1. 線路の汚れについて。  何本かの列車を同時に走らせているので、線路の汚れによる車速低下は、スムースな運行を邪魔し、低速走行を楽しもうとするときは、停車してしまう場合も発生した。 走行前にレールのクリーニングは必要だが、毎回毎回は面倒である。 そこで、クリーニングカーも一緒に走らせることも必要かもしれない。
  2. レールと同じ様に、動力車の車輪の汚れもメンテするする必要がある。 1編成のみで走らせる場合には、少しずつ電圧を上げて行く手もあるが、同時に何本かの編成を走らせる場合には、個別の汚れ程度の差によって速度差が出てしまう。 これには給電性の良い車両か、あるいは通電カプラーなどの多くの車輪からの給電が効果があるのでであるが・・・・・・・。
  3. 後ろからのあおり運転を避けるためには、速度差の小さい動力車を選択するのばベターである。 これは以前からの課題であるが・・・・・・・。
  4. 動力車はフラ9ホイール付き動力を搭載している車両を運転させるのが望ましい。 これは、ATSによって停止させる場合、給電をいきなりカットする制御であるので、モータも急停止してしまう。 上記の動画でも、“キュー!” という音を出して急停止している車両を見ることが出来るが、フライホイール付き動力車は滑らかに停止している。
  5. 脱線した場合は、運転再開時にはATS をリセットさせておこう。 途中でシーケンス制御が停滞している場合があるので、システム制御をリセットさせておく必要があるのだ。 このために制御用 5volt 電源の ON/OFF スイッチを設けていたことは正解であった。

 今後は、色々な車両を走行させて問題点を抽出すると共に、苦労して工作してきたこのシステムを楽しんでみることにする。 駅構内の工作はそのあとで実施しよう。

 

ページトップへ戻る .


 2018/11/22 作成