HOME >> 鉄道模型自動運転システム >  新ATSに挑戦 信号機の不具合

新ATSに挑戦 駅構内の工事 その3

■ はじめに

 新ATSシステムの設置作業も完了し、レイアウトとしての修正作業も仕上がった。 そして、テスト走行を実施していたら、幾つかの不具合が見つかった。 その対策を検討した。

 

■ 不具合の内容

 不具合の内容をリストアップする前に、レイアウトの配置をおさらいしておこう。

 ●不具合のリストアップ

  1. ヤードの出入りスイッチの役割は、ヤードから出庫する場合に本線を走行中の列車が手前の閉塞区間で停車して、列車の衝突を防止するようにするためである。 この設定はうまく行ったが、ヤードに入場した後の処理においてロジックのミスが発覚した。 それは本線側の閉塞区間では、列車が当然通過していくものとして次のステップのシーケンスを待っている。 ところがその列車がヤードに入線してしまって、本線から消えてしまったのである。 シーケンス途中で列車が消えてしまった場合の対応についての配慮はなかったのだ。
     対策は? 消えた列車について時間がたっても来ない場合は、タイムアウトとして次のシーケンスに進むとするロジックも考えられるが、ハード的に対応するのがベターと判断する。 その方法として、新たなスイッチを設けて操作する方法もあるし、あるいはヤードの入り口に通過センサを新たに設けて、こちらの信号を取り入れるロジックにするとか。  でも、これらはまたレイアウトボードをひっくり返しての面倒な工作が必要なので、当面は対策保留としておこう。
  2. 上記の閉塞区間(5)の左回り制御部において、列車停止の処置が作動しない。 信号機は正常に作動しているので、リレー回路の不具合と判断する。 制御機器の回路をテスターでチェックするがよく分からなかった。 いろいろ触っているうちにいつの間にか正常な状態に戻っていた。 狐に騙されたようである。 配線のどこかの接触不良か? 当面様子を見ることにしよう。
  3. 右回りの出発制御に於いて、副本線の信号と停車機能が作動しない。 これは、事前の機能チェックの見落としなのか、途中からの不具合なのか判断出来なかったが、駅構内のプレートを取り外して回路チェックすることにした。

■ 駅構内右回り線の出発制御の不具合対応

 まず不具合の内容を説明する。 当時の状態を示す写真を撮影するのを忘れたので、以前の写真を使って説明する。

 出発信号は本線と副本線の信号を表示しているが、信号自体は正常に機能していた。 しかし、ポイントを副本線側に設定して通電させておくと緑信号と点灯するが、列車が通過後に赤信号を点灯せず、また、前方区間に列車がいるのに、ポイント前で停車しないのである。 これは通過信号が正常に機能していないと判断して、通過信号をチェックするも、これも正常に作動していた。

 このことより、通過信号が正確に PIC マイコンまで届いていないと推定した。 このため、駅プレートを取り出し、回路の状態をテスターにていろいろチェックした。

 折角綺麗に工作したものを壊すのは忍びないが、仕方がないのだ。 センサとメイン回路の間のどこで断線しているのか触ったが配線がゴチャゴチャしていて、モタモタしてしまった。 自分で工作したのに、どこをどうつなげたのが忘れてしまっていた。 さらに、配線をメモしていたノートと実際の配線は本線と副本線が逆になっていたのだ。

 しかし、断線部分は通過センサから信号を出力する部分のハンダ付けが不十分であったことが判明したので、再ハンダ付けを実施して対策完了だと思った。

 ところが、作動チェックを実施したところ、副本線側は正常に作動するようになったものの、今度は本線側の赤色が点灯しなくなっていた。 なんで?

 いつものLEDチェッカーを持ち出して点灯テストを実施すると、やはり本線側の赤信号だけが点灯しないことが判明した。 今まで点灯していたのに・・・・・・・・・? 考えられる原因は、上記の回路チェック中に不用意に高圧をかけてしまいチップLEDをパンクさせてようである。 こうなると、信号機そのものを分解する必要があるのだ。

 まず、配線を切断して信号機を固めていたタミヤパテを溶解する必要がある。 このため、びんの中にシンナーを入れて信号機をつけて一晩おいて置いた。

 その後、信号機を取り出してブラシで残りのパテを取り除き、配線を裸にしてLEDの点灯チェックをすると、やはり赤色だけ点灯しなかった。 新しいLEDチップを取り付け、新しい基板に信号台を取り付けた。 下の写真

 今回のミスは、回路チェック上の注意が不十分であったと判断している。 LED保護のための電流制限用抵抗がPIC の足の傍にあり、 基板の回路点検中にプルーブの接続場所を間違えるとLEDを破壊する恐れがあったのだ。 そこで、この電流制御用抵抗を信号機側に設置することにし、そのためのスペースを広く取っているのである。

 再びタミヤパテでLED部分を埋め、土台部分も塗りたくっている。 パテが乾燥したらやすりで整形した。 そして、配線を実施した状態を右上に示す。 その上に紙製のMDテープを巻いて配線を保護し、レイアウト上に設置した。 このMDテープを使うと上から紙粘土を貼り付ける事が出来るし、分解時も容易に剥がせるので今回多く採用している工作法なのだ。

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 赤色LEDの再設置場所が少し上よりだったので黒いプラ板の陰に半分ほどかかってLEDが暗くなっているが、これで良しとしている。 機能チェックによてこの出発制御部分は正常に作動することが確認でき、やっと修復が完了した。

 

■ 御柱を立てる

 今回の工事を含めて、この駅プレートをたびたび取り外す場合が多い。 この時には配線の脱着のために、このプレートを横に立てて作業する必要があり、右の写真の部分の信号機が傍の壁とぶつかって、信号機の頭が折れ曲がる事が多く発生していた。

 注意力が散漫となってしまった後期高齢者にとっては、何らかのポカヨケが必要と判断して、右の写真のように竹製箸をつかって防御用の柱を立てたのだ。 見栄えはグロテスクであるが、信号機の首が曲がって、そのうち切断でもしてしまったら大事である。

 レイアウトとしてどう誤魔化すかは思案中であるが・・・・・・・・・・・。 柱の代わりに高い塀を作るのも一案である。 さて・・・・・・・・。

 

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 2019/2/11 作成