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測定データ 測定データの収集活用

■ 測定データの収集活用

 動力車の特性が把握できるようになったが、そのデータを次の様に活用している。

 1) 収集している車両の特徴を記録したシートにしてデータとして補完しておく。
これはコレクションの管理のために、マイコレクションとして、分解調査と共に性能データを各車両個体毎に整理しておく。
 2)一つの路線に複数の列車を同時走行させる場合の速度分類に活用する。
我がレイアウトではATSシステムを組み込んでいるので、ひとつの路線に複数の列車を同時に走行させるこtが出来るが、速度が大きく異なる列車を組み合わせた場合はすぐに先行車両に追いついてしまい、追突のトラブルが発生する場合がある。 このため、速度の似かよった動力車を選別する場合に、速度特性のデータを参考にしている。
 3)重連運転を楽しむ場合の相手探し
性能データを見ながら重連させる動力車を選別できるので、測定データを活用する。
 4)疑問に思った現象に対しての裏付け
動力車の動作がなんだかおかしいなと思ったときに、色々なデータからその現象を把握でき、原因も推定できる場合が多い。 そしてその対策を実施することによって問題を解消することにつながるのである。

◆ マイコレクションでのデータ管理

 入手した車両は、「マイコレクション」として、車両毎に写真、仕様、分解調査結果、性能調査結果などを記載しています。 そして、動力特性として測定されたデータも過去のデータも含めてここに記載しています。 また、測定データと分解調査結果とを照らし合わせて考察することも可能です。

 測定データの中の速度特性は直線的に特性であるため変化に乏しいが、牽引力特性は、それぞれの個体の個性があって、興味深い内容を示してくれます。 

 

◆ 動力車の速度特性を層別した例

 上記の2)および3)のために層別した例を紹介しよう。

 リストの順番は、一番使用頻度の高い 5volt 時のスケール速度の順番で整理している。 そしてこのデータを元に四つの区分に層別した。

色別 5volt 時のスケール速度 主な車両 その内容
青色 およそ 60〜70 Km/h KATOのC12、C56など

コアレスモータを搭載した最近の車両

黄色 およそ 70〜90 Km/h KATOの96、C57、D51など やや早めの最近の車両や遅めの従来の車両
緑色 およそ 100〜110 Km/h MICROC56、など 従来の小型車など
赤色 およそ 120〜140 Km/h 古いタイプのSLなど 速いと言われた従来の主な車両

 グラフに示す様に、スケール速度は2倍近くも違うのである。 同一路線では同じ電圧なので、アッと言う間に追いついてくるのである。 高価なDCCシステムを採用すると個別に速度を調整できるが、財政的に手が出せないのである・・・・・・・・・・・! ここでは機関車を層別して走らせるしかないのだ。 勿論境界近くの車両は同じグループと考えて走行させることは可能であるし、車輪の汚れ具合によっても変化するので、その時の様子をチェックする必要があるのは当然である。

 

■ 層別の表示方法

 上記の様に層別したのであるが、このリストをどう生かすかである。 運用を開始する毎に上記のリストを見ていては面倒なのである。 そこで、ケースに同じ色のマークを貼り付けて表示しておくことにした。 さらに、棚に収納する時も下の写真のように層別しておくことにした。 これなら走行させたい車両を容易に選択できるのだ。

 今まで地道に動力測定を実施してきたが、そのデータがここで有効に活用できるのだ。 さらに、機関車を重連させる場合も速度を揃える事が出来るので、選択が容易となるのだ。 

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