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鉄道模型調査室   KATOのナックルカプラーの一覧表

 

■KATOのナックルカプラー

 最近のKATO製品に使用しているナックルカプラーは、種類がだいぶ増えてきました。 色々と種類が多いのでちょっと整理してみると、色々な事が判りました。

■調査結果とグループ分け

 あちこちのホームページを調べたり、自分の手持ちの車両や単品も調べてみました。

 その結果、品番や写真類から推定して、日本で販売されているナックルカプラーは4種類(グループ)に分類されると考えられる。 色違いで種類が増えているが、色の違いは見掛け上の問題と考えると、これらはひとつのグループとすることが出来る。 このため、機能面から考え、形状と大きさから4つのグループに分けられると判断した。 そして、そのグループの名前は、付けられている品番から勝手に “○○系”と呼んでみた。

  1. 224系:   EF66前期形ナックルカプラーで代表されるKATOのナックルカプラーの基本部品。多くのELやDL車に使用されている様子である。
  2. 239系:   上記の224系の首下を長くしたもののグループ。
  3. 282系:   CSナックルカプラーとよばれているグループ。
  4. 1376系:  かもめナックルと呼ばれているアーノルドカプラーのポケットに対応するグループ。

 これらの使い分けは、自分としてはまだ充分に理解できておりませんので、あしからず。 経験不足です。 実際に触ってみて、組付けてみた、走らせて見なければその違いを理解することが出来ないと思っていますが、この分類を頭に入れておくと、ナックルカプラーを使っていく上では参考になると思います。

   間違いや追加情報などありましたらご教授頂けると有難いですね。 よろしく。

 

■ KATOナックルカプラーの一覧表

 また、下記のリストを印刷用として、PDFファイル(A4版)を作成しました。 参考にして頂けると幸いです。  ⇒ 印刷用PDFファイル(A4版)

 

グループ 品番 品名 写真 数量 販売価格 備考
224系 Z01-0224 EF66前期形 ナックルカプラー 10個入り \420 ●KATOのナックルカプラーの基本部品。多くのELやDL車に使用されている様子である。
●カプラースプリングは板ばね式を使用。
Z01K0224 ナックルカプラー(灰)   10個入り \420 ●色違いと推定。 2010年06月 発売
Z01M0224 ナックルカプラー(銀)   10個入り \420 ●色違いと推定。DD51-842のカプラー。 お召し機らしく、銀色のカプラー。
Z01N0224 ナックルカプラー(濃灰)   10個入り \420 ●色違いと推定。EF651000番台やEF66前期形等に使用できるとのこと。
28-150 マグネティックナックルカプラS短(自動解放機能付) 4個入り \525 ●【Z01-0224 EF前期形 ナックルカプラー】が対応している製品への取付らしい。 日本形車両に使用されているKATOナックルカプラーと同形状のもので、自動開放機能を持たせた。 (出典: J-鉄道部のブログ、 2011年06月〜2011年07月頃 発売予定)
239系 Z01-0239 ナックルカプラー長(黒) 10個入り \420 ●KATOのナックルカプラーの基本部品Z01-0224の首下を長くしたもの。 スノープロウ付きスカートを使用する場合になどに対応する。 2010年12月 発売。
●カプラースプリングは板ばね式を使用。
Z01K0239 ナックルカプラー長(灰)   10個入り \420 ●色違。EF510(2006年7月発売)の車両用カプラーセット(3051-1C3)に用いられていたカプラーを、単品供給品としたものではないかと思われる。
Z01P0239 ナックルカプラー長(灰)   10個入り \420 ●色違。EF510-500カシオペア色車両に使用している。Z01K0239より少し濃い色をしている。
10550C3 キハ82系セット カプラーセット 4個入り \680 ●EF63と連結可能とするためカプラーセット。 未確認であるが、写真から想定するとナックルカプラー長(黒)を使用している様子である。
●キハ82系 6両基本セット(10-550)に付属、あるいはASSY部品として供給。
28-149 マグネティックナックルカプラS長(自動解放機能付) 4個入り \525 ●【Z01-0239 ナックルカプラー長】が対応している製品への取付用らしい。日本形車両に使用されているKATOナックルカプラーと同形状のもので、自動開放機能を持たせた。 (出典: J-鉄道部のブログ、 2011年06月〜2011年07月頃 発売予定)
282系 Z01-0282 CSナックルカプラー 10個入り \420 ●へそ有り。黒色。EF15(3062-1)や最近のSL(C62、D51)等に使用されている。
●カプラースプリングはコイルばね式を使用。
Z01Q0282 CSナックルカプラー(灰) 10個入り \420 ●へそ有り。2011年04月 発売。
Z01M0282 CSナックルカプラー(銀)   10個入り \420 ●色違いと推定。EF58-61のカプラー。 お召し機らしく、銀色のカプラー。
1376系 Z05-1376 ナハフ11かもめナックルカプラー 10個入り \630 ●アーノルトカプラーのポケットに対応するナックルカプラーである。
●ナックルカプラー本体とカプラーアダプター(写真の右側の部品)のセットで、アダプターにはカプラーを支える軸が設けてある。
●カプラースプリングはコイルばね式を使用。 ただし、DF50(7009-1)では板ばね式で使用している。 両方の構成でも使用出来るのは嬉しいことですね。
●アメリカ型ナックルカプラーのトリップピンがないタイプになるとのこであるが、未確認。
●二軸の貨車には利用できない。
Z05N1376 スロネフE26 ナックルカプラー     \630 ●スロネフE26 ナックルカプラー(濃灰)で色違いらしい。2010年04月発売
Z05K1376 EH200 ナックルカプラー     \630 ●EH200再生産用のナックルカプラーとのこと。 形状はかもめナックルと同じ形状でグレー成形なので、貨物機を中心に使えるとのこと。
Z02-1522 9600 ナックルカプラー     \630 ●ナックルカプラー本体はZ05-1376と同一で、アダプターの形状(長さが短い)が9600専用と思われる。 (現物確認)
 ? Z05L0745 ナックルカプラー(黒)15608     \47 ●内容未確認。
アメリカ系 28051 USAナックルカプラー8入海外版     \525 ●内容未確認。
28088
28-088
アメリカ形用 ナックルカプラー
マグネティックナックルカプラOS(自動解放機能付)
4個入り \525 ●アメリカ形車両に使用されている自動解放機能付のナックルカプラーとのこと。
●カプラー本体(ショートシャンク)に、専用カプラーポケット、台車取付け用のカプラー押えが付属するので、スカートマウントカプラーの機関車のほか、2軸貨車や、台車マウントのカプラーとしても利用可能とのこと。
●アメリカ形車両用のため、日本形車両に取付けるとカプラーの高さが若干低くなるとのこと。
(出典: J-鉄道部のブログ、 2011年06月〜2011年07月頃 発売予定)
923500 USAナックルカプラー   ●内容未確認。
923090 クローズカップリングナックルカプラー
Close Coupling Knuckle Coupler
  ●ナックルカプラーと連結できるダミーカプラーで、首下はかなり短い。 自動連結はできないので連結は面倒とのこと。カプラーポケットにスプリングを入れて使用するので、首は左右に動くそうです。 機関車先頭や編成最後部車輌に取り付けると良さそうなり。 (出典:鉄ヲタのパパの部屋のブログ)

 

■なぜなぜコーナー

1)Z01-0224の品名「EF66前期形」の由来は?

  1. KATOのホームページなどをあちこち調べて見ました。 どうやら、商品化の過程で付けられたようですね。
  2. 2006年7月新発売のEF510/EF510-1(品番:3051/3051-1)において、KATOナックルカプラーを日本形として初めて標準装着するとのこと。 このときのカプラーは長い灰色のもので、Z01K0239に相当するものと思われる。 たまたま、EF510-1を持っていたので手持ち部品と比較すると、Z01-0239のナックルカプラー長(黒)と形状・寸法が一緒で色違いと確認する。 また、手持ちのASSY一覧表で確認すると、カプラー単品での品番は設定されておらず、カプラーセットとしてASSY品番が設定されていた。 もし、カプラー単品での品番が設定されておれば、「EF510 ナックルカプラー」と言う商品名が付けられていただろう。
  3. 続けて、2006年10月新発売のEF66 前期形(品番:3047-3)において、ナックルカプラーを標準装着する。 この車両を自分は持っていないが、KATOのホームページ上のASSY一覧表で確認すると、カプラーセットとしてASSY品番と共に、共通部品としても品番が設定されている。 その内容は、(コード)Z01-0224、(品番)3047-3、(製品名)EF66、(部品名)ナックルカプラー、となっていた。 そしてここから、(商品コード)Z01-0224、(商品名)EF66前期形ナックルカプラーとして、この部品の共通使用が始まったと思われる。
  4. それにしても、品番体系はかなり混乱していますね。 品番そのものの付け方はそのままですが、使い方として、古いASSY一覧表では、“製品品番”、“ASSY品番”、“商品コード” と使い分けしていました。 しかし、最近のASSY一覧表では、 “品番” に統一されてすっきりしていますね。 

2)Z05-1376の品名「ナハフ11かもめ」の由来は?

  1. 上記と同様にホームページなどをあちこち調べて見ました。 このカプラーが日本で最初に使用されたのは、2007年8月発売の特急「かもめ」後期編成(品番:10-290)で、オハニ36、ナハフ11のテールマーク側のみに採用されたとのこと。 そこで、この名前が品名となっているようである。 なお、他の車両はKATOカプラーN JPを採用されている。
  2. ASSY一覧表を持ていないので確認出来ないが、品番から推定すると、共通部品としても品番が設定されて共通使用が始まったものと思われる。

3)なぜCSナックルカプラーでは “CS”と言うの?

  1. 一般的に“CS”と言えば「顧客満足度」をまず想定します。 まさか「顧客満足度たっぷりのナックルカプラー」と言う意味では無いと思いますが・・・・・・。 誰か教えてください。
  2. ねこねこしぃしぃさんの意見では、 「勝手な推測ですけど、CS=Coil Springの略なのではないでしょうか。 お尻の形がコイルスプリングのために尖っているもの、のような気がします。 違うかな?」 でした。 自分もなるほどと思いました。 納得です。 アドバイスありがとうございました。 (2011/05/18 トレイントレインより)

4)なぜASSYと言うの?

  1. ウィキメディアで調べてみました。
  2. ASSY(アッシー)とは、パーツ単体ではなく複数が組み合わされた構成部品(ユニット)を指す言葉。  assembly(アッセンブリー)の略語であり、ASSYの読み方は前述のアッシー以外に、アッセン、アッセンブリーなど、多岐に渡る。
  3. 自動車、パソコンなど工業製品の多くは、細かいパーツの集合体で成り立っている。 このような製品を分解する過程において、パーツ一つ一つまで分解する前にユニット(構成)の状態にまで分解する事ができる。 この1つのユニットをASSYと言う。 製品を修理する時には、ASSYで交換する例が多い。
  4. 上記のような製品でASSY交換をする理由としては、効率性や確実性、品質などを確保するために、該当するような個所をASSY交換する事がある。 また、修復用パーツにはASSY状態で販売されているものもあり、ASSYでしか交換できない場合もある。
  5. メーカーによってASSY単位の呼び方は様々である。 「○○ASSY」「○○ユニット」「○○器」「○○部」など多岐にわたる。
  6. 部品1つ1つの集合体であるため、金額は割高になるが、補修部品の管理上、その種類を低減する事ができる。