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モジュールレイアウト レイアウトプランの検討 

■ いきさつ

 線路いじりが好きな孫と一緒に遊べるようにと、お座敷レイアウト用のモジュールを少し作り始めていたが、長い間作業が止まったままでした。 小学生になった二人の孫は、最近では将棋やサッカーなどに熱中しており、鉄道模型からは段々と遠ざかっている今日この頃です。 このため、少しでもこちらの方に目を向けてもらおうと作業を再開することにしました。 ( 孫を理由に、本当は自分が楽しみたいのでは・・・・・・・・・? と誰かが囁いています。)

  

 

■ 今までの作業結果

 今まで作業してきたモジュルを少し紹介します。 ベースはスタイロフォームを使用している。 軽くて丈夫で加工が容易であること、畳の上に置いても畳を傷めないこと、安いこと、失敗しても切り刻んで再利用が可能であることなどで、以前使用していた発泡スチロールの様にボロボロしない事が良いですね。 また、木材よりも使いやすくて気楽に工作が楽しめます。

 モジュールの寸法はTOMIXやKATOのボードを参考にして、300×600mm のサイズで作っています。 厚さは30mmを基本にして、20mm も併用しています。 工作してきたモジュールは下の写真のように、まだ4枚しか作っていません。 既に解体してしまった「新RT鉄道」のトンネル部分を再利用して、下右の写真に見えるように、トンネルと谷川のモジュールを最初に作り右のブロックを追加したものです。

 当初は計画性も無く、漠然と始めたためにその後の発展計画に悩んでいました。 幹線線路の部分はベースよりも30mm 高くしたのは良いのですが、そのまま高架を継続するのか、ベース面まで下げて行くのか。 幹線線路はTOMIX製の複線線路を使用し、ローカル線はKATOの単線線路を使用していますが、統一するのかこのまま継続するのか。 駅は何処に作ろうか、その場限りのお座敷レイアウトとどの様に接続しようか・・・・・等々。 また、モジュール毎の互換性を保ち、自由な組み合わせが出来るよう線路の幅などの寸法を規制するのか。

 和室に未加工のベースを並べて、線路を置きながらいろいろ考えてしまいました。 計画を変更するなら今しか無いと・・・・・・・・・・。

 コーナー部も悩んでいます。 KATO の600×600mm のモジュールは大きすぎるし、TOMIX の 450×450mm を参考にするも、391/354複線でははみ出すし・・・・・・・・。、

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やはり、無計画に拡張するのは、収拾がつかなくなる恐れがあるので、ここで今までの工作をキャンセルして再計画することにしました。

 

 

■ 新しい設計方針

 いろいろ悩んだ末に、下記の方針でモジュールを作り直す事にした。

 まず、モジュールの基本寸法を決めることにする。 TOMIX とKATO を混在させ、且つ、バリアブルレールを使用せずに接続させるさせるための組合せを検討した結果、意外にも下記の組合せで実施出来る事が判明した。 接続用の線路は、TOMIXでは 33mm のS33 レール、KATOでは 29mm のS29 レールを使用すると、ピッタリと 593mm になるので、 これをモジュールの基本寸法にすることにしました。 横幅が600mm より少し短くなりましたが、この長さはさほど重要視しておらず、それよりも接続用線路がピッタリと接続されることを最重点にしています。

 線路の奥行の位置は、TOMIX のモジュールを参考にしましたが、複線の幹線 と単線のローカル線の間は、55.5mm としました。 これは、駅を造成した場合にホームの幅となるように設定したものです。 モジュール間の接続のために、線路間の寸法は重要ですが、全体のズレはベースの位置が前後に凸凹するだけなので、多少はズレても良しとする事にします。

 上の写真は最初に作成した基本モジュールですが、実はこのモジュールを工作する前に、下記のような治具を作成しました。 厚さ4mm のベニヤ板を持ち出し、幅が103 mm になるように整形して、さらに高さが 30mm になるように裏打ちを実施しました。 そしてTOMIXの2本のS70を規定の間隔になるように釘打ちしました。

 そして、KATOの線路はS64を2本、両端の幅が132mm になるように打ち付けました。 左下の写真。 この様な組付用の治具は、昔流に言うと「規範」とも言われていたもので、今では「ゲージ」と呼ぶ方が良いのかも知れません。 このゲージに合わせてモジュールを作ってい行けば、その接続部はどれもピッタリと統一されるはずです。

 TOMIX側の線路は、70mm のS70を中心として、33mm のS33 レールを間に噛ませながら線路を組付けていけば基本モジュールの寸法に仕上げる事が出来ます。 しかし、KATO 側はピッタリの寸法が無かったので、接続線路の 29mm のS29 レールを含めた長さになる様にしたものです。 この寸法が132mm の幅なのです。

 この規範を用いて最初のモジュールを作りました。 まず、300×600mm のサイズに切り出してあったスタイロフォームを活用し、手前端部を綺麗に仕上げます。 そして右上の写真の様に左側端部を金尺を用いて直角に仕上げます。 次に、下左の写真のように規範に合わせて指定の寸法の線路を接着剤で貼り付けます。 この時、手前端部との平行に注意します。 そして、右端部に規範を当て、線路がピッタリとはまるように端部を削って行きます。 下右の写真。 勿論、手前端部や底面との直角にも注意します。 スタイロフォームは写真に示すようなサンドペーパーで容易に、かつ綺麗に削る事が出来ます。 5mmや10mmの削代も難なく削る事ができますので、削り過ぎない様、何度も規範を当てて慎重に工作します。 こうして最初の基本モジュールを作成しました。

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■ コーナー部のモジュールの寸法

 次に、コーナー部の寸法を決めなくてはなりません。 作成した基本モジュールと規範を用いてコーナー部の線路をいろいろ組合わせて見ました。

 まず、幹線線路の組合せを決めることにします。 カントレールを使いたいので、22.5°と45°の組合せになりますが、391/354のアプローチ線路がストック品に多数有りましたのでこれを使うことにします。 中間部の45°の部分は、391/354-45°のカントレールでは大きくて、モジュールが大きくなり過ぎます。 そこで、一段落として317/280-45°の曲線路を使うことにしました。 この組合せにすると、モジュールの幅は、450mm 以下に収まりそうです。 確認のために、三角関数を使って計算してみたら、内側の線路中心は、330.5mm となりました。

 次に、ローカル線の組合わせですが、同じ様に三角関数を使っていろいろな組合せを計算してみると、当然ながらピッタリの組合せが有りません。 282/249 の組合せが一番良さそうでしたが、330.5 - 55.5 = 275 mm に 1.8mm 足りません。 そこでフレキシブルレールの使用も考えましたが、取りあえず249mm のレールを買い足してはめて見ました。 すると、右の写真のようにピッタリとおさまってしまいました。 接続部の柔軟性によってズレ量が吸収されているようです。

 心配になって、電車や新幹線車両を走らせて見ましたがスムースに走りましたので、この組合せで実施することにしました。 これで、コーナー部のモジュールは、900×900 mm の材料を買ってきて四つに切断すれば無駄なく使えそうです。

 

 基本寸法が決定したので、個別のモジュールを作成することにしましょう。