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モジュールレイアウト 駅のあるモジュール

■ 駅のあるモジュール

 モジュールの寸法は、300×600 mm と450×450 mm の二つのサイズとしたため、300×600 mm のモジュールのみを使用して駅の部分を作ることにした。 この時の問題は線路の組合せである。 駅のあるモジュールはセットにして使用するのでモジュールのサイズさえ守れば、線路の組合せは自由に設定出来る。 モジュールを使ってエンドレスのレイアウトを構成する場合、通常は長方形の形に並べるので、モジュールの長さを勝手に変えると、組合せが歪んでしまい、線路の連結も怪しくなってしまうのである。 このためには、線路と平行する長手方向の寸法は、数ミリの違いは許されるも、600 mm の寸法は必要なのである。

 また、線路を単純化したので、駅前広場を作れる様になったが、島式ホームにしようか、対面式にしようか、あるいは、線路は何本に分岐しようかと紙に書いて思案をめぐらした。 上り下りの2本の線路と対面式ホームが最も簡単であるが、やはり退避線を兼ねて線路は4本欲しい。 退避線として使用するなら対面式ホームではまずい様な気がする。 東海道新幹線の中間駅にあるようなスタイルでは、通過する列車を見ているだけで、交互運転を楽しむには難点がある。 そこで、結局は4線の島式ホームを採用することにした。 これによって、駅前広場はかなり狭くなってしまったが橋上式駅舎を使用することで切りぬけることにした。

 そして、駅のあるモジュールの組合せは、下の写真のように3枚のモジュールとTOMIX のファイントラックを使用して、ピタリと収める事が出来た。

 

■ 駅のあるモジュール No.10 左側のモジュール

 この左側のモジュールには、給電ポイントと踏切を設けることを前提にして設定した。 このため、左から踏切りとして使用したリレーラーレールを配置し、そのレールにフィダーを差し込んで給電ポイントとした。 さらにその内側にはポイントを設け、外側はS72.5を挟んで C541・15 のカーブレールで島式ホームの外側の線路を構成した。

 下左の写真は、このモジュールの裸の状態で、線路は接着剤と紙粘土を使って固定しているが、ポイントのメンテナンスのために、左側の線路から順番に取り外すことが出来るようにしている。 すなわち、固定している部分は、S72.5とC541・15 の線路と、リレーラのスペーサとスロープ部品だけである。 そして、S280 の直線線路を使用して下右の写真に示すように右側のモジュールまで線路を連結させていく。

■ 駅のあるモジュール No.11 右側のモジュール

 駅の右側のモジュールは、左側と同様の配置にとしているが、踏切(リレーラレール)レールの代わりに S70 のレールを使用している。 線路の固定は、架線柱を固定する専用ベースを使って線路を固定しています。

 フィーダーとポイントの配線は、ベースの裏側に溝を掘って、側面から取り出すようにしています。 駅ゾーンのポイントの両外側に給電ポイントを設けたことにより、線路のジョイント部による電圧降下の影響を少しでも改善するように対策したつもりである。

■ 駅のあるモジュール No.12 中央のモジュール

 両側のモジュールに挟まれた中央のモジュールを下に示す。 線路は何も固定していません。 組付け時に、線路を接続するだけです。 

 駅モジュールの長さを計算してみましょう。 まず、線路の長さ L は、

      L = 16.5 + 140 + 140 + 70 + 140 + 280・n + 140 + 70 + 140 + 70 + 16.5 = 943 + 280・n

 n = 3 とすると、 L = 1783 mm となる。 モジュールの長さは、593×3 = 1779 mm であるので、線路が 4 mm 長くなる。

 すなわち、中央部のモジュールをわずか4 mm 長いものにすれば、線路とモジュールはピタリと接続させる事ができるのである。 実際には、モジュールの間に隙間が出来ても、線路には隙間が出来ないようモジュールの長さを1〜2 mm 程度短くなるように調整している。

 こうして、駅モジュールの線路は、S280 の直線線路をフリー状態にして接続しているが、線路は道床部分の広いワイドPCレールを使用してフリー状態でも見栄えが良いようにしている。 また、手前の線路は片側にフェンスを組み込んでいる。 

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 この駅モジュールで、レイアウトへの給電と駅退避線へ分岐するポイントを制御するようにしています。 そのためのコントローラはTOMIX のコントローラを2台使用しています。  内回りと外回り用ですが、ポイント用の配線は長いのでそのままコントロールボックスに接続出来ました。 しかし、フィーダー用は線が短いためコントローラまで届かない事と、右左の2ヶ所に給電する必要があるため、フィダー用分岐コードを使うことにしています。 右の写真。

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 この駅モジュールに固定するストラクチャは、線路や柵などの背の低い物に限られています、いや、限っています。 それは、収納時には上下に重ねてコンパクトに収納出来るようにしたのです。 重ねる時のスペース確保のために、モジュールの3ヶ所の隅に、高さ10 mm の低い丘を造成しています。 やや不自然な凸部分があるのはそのためなのです。

 

■ ストラクチャを置いて見ましょう

 それでは、これらのモジュールにストラクチャを置いてみましょう。 今回のモジュール作成時には、ストックしていた多くのストラクチャを再利用しています。 使えるものはどんどん使用しましたし、不足しているものは、少し買い足したものもあります。 ホームについては、有り合わせの物を組み合わせているため、統一が取れていません。 取りあえずあるもを使った状態ですので、新しく買い足して充実させる必要があります。

■ 左側のモジュール

 左側のモジュールの状態を下に示す。 不自然な凸部には、樹木を差し込んでカモフラージュしていますが、この樹木は取り外し可能です。 踏切の遮断機も固定していません。

■ 中央のモジュール

 中央のモジュールには駅舎を配置しましたが、スペースがないので橋上駅舎としています。 狭いながらも自販機コーナーを設けて駅前らしく作ってみました。

■ 右側のモジュール

 駅の右側は、少し寂れた雰囲気となってしまいました。 地方都市に住んでいる者が作るモジュールは、やはり地方都市風のモジュールになってしまうのでしょうかね。

 ポイント回りには、バラストを捲いていません。 何度も失敗しているし、ポイントのメンテナンスのために脱着可能にしておかなければならないからです。 メンテナンスのために必要な部分だけ脱着できるワイドレール式のポイントレールがあると便利なのですが・・・・・・・・。

 また、左上の写真では、S70 のレールを固定する専用ベースを、紙粘土で覆って固定しているため、すこし凸になっている様子がハッキリと写っています。 うまく誤魔化したつもりなのですが、見た目には違和感が無いのでこのままにしております。

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 作成モジュールについて全て紹介しましたので、次回はこれらを組み合わせて車両を走らせて見ましょう。