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物置部屋のレイアウト 第3期工事そのその6 ビル街プレートの照明工事

■ ビル街プレートの照明工事

 物置部屋レイアウトの第3期工事を進めているが、今回はビル街の照明工事を実施した。 先回と同様に、このビル街のプレートを取り出し、クーラーの効いている作業部屋に持ち込んで作業を実施する。 このプレートは狭い三角形のコーナーですが、高架線の裏側に設置されているため、背の高い建物を設置しています。

 

 レイアウト工作の方針として、建物類はメンテナンスのために取り外し可能にしています。 このため、ライト単独の場合には、ライトをベースに設置しておき、建物はは底に穴を開けておけば、その上に建物を乗せればよいのです。 しかし、看板などの灯り用として配線の必要なストラクチャに於いては、コネクタなどを活用して取り外し可能な配線にして置く必要があります。 さらに、このビル街プレートにおいては、レイアウトの奥の方にあるため、コネクタの接続作業は手が充分に届かないため容易ではありません。 そこで、簡単な配線接続方法を工夫する必要があります。

 

■ ビルごとの配線工事

 最初に、看板工事の必要なビルに看板を設置する工作から取りかかります。 まず、一番手前のビルに何時もお世話になっている「Joshin」の看板を掲げる事にしました。電極はビルの天井から室内に取りこみ、看板の裏側を補強板を使って固定します。

 看板用の配線は建物内に這わせるとしても、レイアウトベースとの接続方法を工夫する必要があります。 このビルの場合は、先回のパチンコ店のように、建物の底に接点を設けて、重りで押しつける方法を採用しました。 接点バネは、φ0.3mm のリン青銅線をφ4.0mm のパイプに巻き付けて簡易コイルを作りました。 建物の表の底には、1mm のプラ板でベロを作り、ベースの歩道板の下に潜り込ませて引っ掛ける事にし、バネをなるべく歩道側に設置しています。 下左の写真。 そして、建物床の奥の方に長目のナットを貼りつけて重りとし、テコの原理を利用してバネを抑えるようにしています。 下右の写真。 建物内の配線の途中に定電流ダイオードも挿入しています。

 次に、メイン道路の右側の2軒のビル(下左の写真)です。 ビルの屋上看板は裏側の鉄骨が邪魔しているため、裏からの照明は不可能でしたので、前から照明を当てる投光機式の照明を工作した。 作り方は街路灯と同じです。 欲張って2本設置した。 下右の写真。

 もうひとつのビルは、KATOの看板を貼りつけていたので、同じKATOのラベルシールを貼ってあるLEDライトバーを使ってみた。 一階入口の上の2階の窓部分に設置場所した。 下左の写真。 2階の天井からは一階を照らすLEDも設置した。 ベースとの接続は、二つのビル共、コイル2個を使用し、建物固定用のベロも建物の前後に設けて、横にスライドするようにして固定することにした。 下右の写真。

 自作ビルのホテルと一般ビル(下左の写真の左端のビル)には、手製の光る看板を設置する。 当初は、センタビルは大きいビルに、ホテルは小さいビルとして看板を作っていたが、ビルの窓の形がアンマッチであることに気が付いた。 このため、窓の小さいビルをホテルにすることにしたものの、センタービルの方は、看板が建物から飛び出してしまう羽目になってしまった。 このため、苦肉の策として、看板をビルの横に取り付ける事にした。 看板を取り付けた状態のビルを下右の写真に示す。

 看板を横に取り付けたセンタービルの裏側を下左に示す。 1mm のプラ板を貼りつけて取りつけている。 建物内には室内照明用のLEDを設け、ポリウレタン線で配線している。 下右の写真。 ベースとの接続のために、5mm 角のソケットを工作している。

 ホテル側のビルも同様の工作を実施する。 こちらのビルは、当初から裏側には蓋が設けられていたので、楽々工作であった。 下左の写真。 また、そこにはセンタービルと同様に、5mm 角のソケットを工作している。 下右の写真。

 この5mm 角のソケットに対応するベース側の工作は、下左の写真の様に、5mm 角のプラ棒を立て、両側に 0.1mm の銅板を貼りつけ、ハンダ付けされたスズメッキ線でベース下に配線するようにした。 試験点灯した写真を下右に示す。 見事に点灯しているが、供給電流を見てみると、10mA 程度でやや暗めであった。

  

 

 ここでは、15mA の定電流ダイオード E-153 を使用しているのに 10mA とは腑に落ちなかったので、安定化電源を使って電流・電圧特性を調べてみた。

 その結果を左のグラフに示す。 確かに 15mA で一定になっているが、立ち上がりから 5ボルトも必要としている。 看板には日亜化学製の高輝度サイドビュー白色LED(NSCW008AT)を2個使用し、室内灯としてはOptoSupply 製の超高輝度LED白色3mm (OSWT3166B 1500mcd 秋月)を使用している。 仕様書の標準電圧を計算してみると、合計で10.6ボルトとなってしまったが、左のデータからは 9 ボルト前後のようである。 製品のよってバラツくと思われるが、試しに E-153 の代わりの 100Ωの抵抗を挿入して同じようにデータを取ってみた。 電源電圧12ボルトの場合では、丁度 20mA となる。

 さる説明書では、デリケートなシンチレーション発光の白色発光ダイオードを長寿命で使う場合は、なるべく 0.5 〜 10mA 程度の電流を使いなさいとのことであるが、やはり明るく使いと考えて、100Ωの抵抗に取り換えた。

 

■ ベースの配線工作

 次に、ベースの配線工作を紹介する。 この工作は、ベースをひっくり返して工作する必要があるが、表側の工作物が邪魔しないように下駄を履かせることにした。 下駄として 50mm の簡易バイスを3個使用し、ベースをひっくり返しても大丈夫な状態で作業を実施する。 下の写真参照。 裏側の配線は 0.2mm のポリウレタン線を使用し、配線後はテープを貼りつけて固定している。

 バイス部分を拡大した写真を下左に示す。 光る看板のあるビルを設置する場所には、配電用の銅板 (厚さ:0.1mm)ポリウレタン線をハンダ付けしている。

 他の2個のビルも同様である。 下左の写真。 また、ライト単独の場合を下右に示す。

 3mm LED には光拡散キャップをはめている。 また、支柱はBトレキットのランナーを切り取って活用している。。

   

 手作りの街路灯も、3ヶ所に設置した。

 

■ 点灯試験

 照明の配線工事が完了したので、ストラクチャを所定の位置にセットし、点灯試験を実施する。 バックに設置する鏡も置いてみた。 部屋の明るさを変えたり、カメラの露出補正をマイナス側に設定したりして色々な明るさで撮影しているが、やはり現物を見るのが一番綺麗である。

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 ホテルとセンタービルの看板は少し明るすぎたようである。 100Ωでは小さすぎたが面倒なのでこのままにしておこう。 また、街路灯の光に比べて室内が暗いので、少し寂しげなビル街となってしまった。 深夜を過ぎた街のようであり、人物や車を配置しても場末の感じとなりそうである。