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鉄道模型レイアウト 新登山鉄道 ループを描くアーチ橋の構想

 

 ついに、登山鉄道ユニットのスラップ・アンド・ビルドを始めてしまった。 最初に取り掛かったのは問題となったループを描くアーチ橋の構想である。

 

■ アーチ橋の設計図

 まず、線路の配置図を探したが、当初の設計メモが見つからなかった。 TOMIXの鉄道レイアウターを使用している筈だと推定して、古いデータを探し、やっと連路のデータを探し出すことが出来た。 このデータをもとに、カレンダーの裏側を使用して図面を引いてみた。 下の写真。 大きな半径は t = 0.8mm のビニールシート片を使って描いている。 下左の写真の左端の部品です。 いままでも活用しているので、いろいろな半径の穴が開いています。 ピンとシャープペンを使って円を描いています。

 レイティッシュ鉄道のブルージオの橋は、半径70mmで、勾配は70パーミルだそうです。 そして写真から、車両の長さを基準としてアーチ橋のスパンを割り出してみると、スパンはおよそ 95mm と計算されました。 しかし、図面に落としてみると大き過ぎることが分かります。 実部の曲率から模型の縮尺を 1/150 とすると、およそ470mm の半径となります。 このレイアウトの曲率はR140mm ですので、約3倍の違いがあります。 そこで、スパンを小さくしようとしたのですが、とてもそんなに小さくできません。 そこで、TOMIX ミニレールと切りの良い数値として、20°の角度で区切る事にしました。

 あとは、実際に作って見て様子を見ることにします。

 次に問題となるのは橋の高さです。 今までのような高さでは高すぎるので、底上げをすることにしました。 今までの部分に厚さ 30mm のスタイロフォームを挟んでその上にベニヤ板を置き、そこから橋を作ることにしました。

 今まで、手前の鉄橋であった部分に道床を作り、堤の部分を含めて、新しくアーチ橋にしようとするものです。 この部分はフレキシブルレールを使用していましたので、これをそっくり利用し、その先は、丘の上に上がってしまうという想定にして、既成品のレールを使います。 さらに、左の奥の頂上駅を廃止して、丘を登り切った場所に設置することにしました。

 これは、全体をコンパクトにするために、余分と思われる部分を切り取ってしまったからです。 左の端は、約 80mm、奥は約 120mm 切断しています。 このため、駅の位置を変更していますし、トンネルに入る線も、外側を迂回するように変更しています。

 こうして、アーチ橋の始まる部分と頂上駅の入口までの高低差を物差しで測って、勾配を計算してみました。 すると、全体で 76パーミルの勾配になる事が分かり、ピッタリですね。 当初の設計が良いと言うことですかね。 そして、この間は均一な勾配になるように各位置での高低差を計算して橋脚の高さとしました。

 曲率の外側と内側ではスパンの長さが異なるのは当然ですが、橋脚部の厚みと幅はどうするか悩みました。 実部の写真を見ると長方形の断面ですが、模型では曲率がより小さい分、違和感があり、全て中心に向かう直線で構成することにしました。 その具合を確認するため、厚紙で橋脚を作って観察することにしました。

 イメージとして、実部のアーチ橋のような感じが出てきましたので、この仕様で進めることにしました。 奥の部分は線路勾配にそって丘を作り、アーチ橋につながるようにします。 また、ループ線の中央部は、教会の建物を設置しようかと考えています。 しかし、ループ線に目線が遮られるので、これも底上げが必要ですね。

 

 次回は、このアーチ橋の工作について報告する予定です。