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鉄道模型レイアウト 新登山鉄道 アーチ橋の工作

 

 ループを描くアーチ橋の設計図をもとに工作を開始した。 この様な工作は初めてであるが、我ながら上々の出来と満足しており、今回のスクラップ・アンド・ビルドのひとつの山を越えることが出来たと考えている。

 

■ アーチ橋の壁面の製作

 まず、設計図をもとにアーチ橋の壁面を。厚さ 1.0mm のプラ板を用いて切り出すことにした。 工作の道具は、0.75mm のPPクラフトシート(ポリプロピレン製)の切れ端を使ってコンパスとした。 中心と円周部に相当するポイントに穴を開けて円を描いた。 内側の円形はφ3mm の穴を開けて行き、その後整形するのだ。

 千枚通しでほった部分を目立せるため、パステルを塗り込んでいる。 また、プラ板の長さが不足しているので、途中で継ぎ足すことにした。

 アーチ部を整形後に、同じ厚さのプラ板を裏当てして使って二つのアーチ側面を接合した。 土台部と上部の直線をだすために、金尺を当てて精度を確保した。

 こうして、カーブするアーチ橋の外側と内側の壁面を作った。 下左の写真。

 ここからが大切な工作のポイントであったのだが、写真での記録を忘れてしまったのだ。 そして、気が付いた時は、上右の状態でった。

 

■ アーチ橋の組立て

 この間の工作内容を説明する。 まず、厚さ 30mm のスタイロホームを用意し、内側の壁面に沿って外形を切り出し、両面テープで貼り付けた。 そして、橋脚部を外して円周上にそって、切り込みを入れた。 これは、内側の壁面に沿ってスタイロホームが曲がっていくことが出来るようにするためである。

 そして、ベースに描いている設置場所の図形に沿って、内側の壁面とスタイロホームを仮止めした。 今度は、その曲線に沿って外側の壁面を両面テープを使って貼り付けて行き、これも仮止めしていった。 ベースに書かれた図形と現物とは、あちこちでズレが生じていたが、現物優先で仮止めした。

 この状態で、何時も使用している「軽い紙粘土」をつかってすき間を埋めて行った。 紙粘土が固めってしまうと、その楔効果で円形状態は確保されると踏んだのであるが、その状態が右上の写真に示す状態である。

 この状態で一日おいて粘土が固定するのを待った。 固着が確認されると仮止めテープを外して橋をひっくり返し、アーチ橋の間の空間を整形していった。 内側と外側の壁面に沿って、反丸やすりで綺麗に削っていった。

 上右の写真に示すようは内側部分の隙間には、この後紙粘土を詰め込んで滑らかにしている。 こうしてカーブするアーチ橋の土台が出来上がった。

 さて、ここから橋の模様をどうの様にしようかと迷った。 レンガ模様にするのか、コンクリート模様にするのか、アート部分の内側の模様は? そこで、実部の写真を探したが、よく分からなかった。

 

■ 実物の観察

 そこで、Google のストリートビューを使ってブルージオ橋の様子を見てみることにした。 世界遺産だけあって、ストリートビューにて詳しく観察することが出来た。 橋の周辺の様子や、橋のたもとからの眺めなど、欲しい情報を得ることが出来た。

 でも、ハタと手が止まってしまった。 レンガ製とばかり思っていたのだが、使用されているの全て自然石なのである。 画面を拡大してみても、丁寧な仕事ぶりが観察された。 そして、これを模型で表現するのは、自分の技量では無理であると即断し、灰色一色のコンクリート橋にする事を決めた。

 また、橋の上の様子も観察することが出来た。 線路の両側には作業用(?)の通路と手すりがついており、架線柱は外側に大きく離して設定されているいる。 そして、線路は当然ながらカントが付いているし、線路周りはスッキリしているのである。 草ひとつ生えていないのである。

 

■ レールを置いてみる

 概略完成した橋を、既存のレールの下にあてがってみると、心配した通りに線路と合わないのである。 そこで、既存のレールの使用を諦めてTOMIX のレール使用する事にした。 苦労して道床やバラストを撒いたフレキシブルレールはおほらい箱である。 そしてTOMIX のレールを持ち出して、橋のカーブ具合に合うようにレールを選択していった。 手前から、C 317-45、c 140-60、c 140-30、C 177-30 にするとほぼ橋の真ん中を通る配置になったので、紙粘土を使って固定した。 実物のように線路回りはスッキリしたが、線路脇の通路や手すりなどは今後検討することにする。

 もう少し橋脚の厚さを薄くしても良さそうな感じであるが、これで合格とすることにした。

 

 次回は、このアーチ橋をつかった走行テストを報告する予定です。