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中型蒸気機関車:  28643 号機

 

実車プロフィール

 8620形は、国鉄時代に活躍していた蒸気機関車です。大正3年(1914)誕生ながら、汎用性が高く太平洋戦争後も支線や入換用として多くの車両が全国で活躍しました。

 28643号機は1919年に大阪で製造され、仙台局に配属される。その後盛岡区でで活躍し、1968年廃車される。(デゴイチよく走る/機関車データベースより)

模型プロフィール

メーカー : KATO
品名: 8620 東北仕様
品番: 2028-1
車両番号: 28643
発売日 : 2020年8月25日
入手日 : 2020年8月27日 新品購入
定価 : \13,500.-

分解調査

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● フライホイール付コアレスモーターをボイラーの中に搭載する。
● 第3動輪にトラクションタイヤを履かせている。
● ヘッドライトのライト点灯
● アーノルドカプラーからKATOのナックルカプラーに交換する。

 上側と下から見た状態です。

 また、前部と後部から見た状態です。

 運転室やロッド関係を下に示す。

■ 分解調査

 今回の分解は動力特性の測定が未完状態であるため、動力機構には手を付けない範囲で実施した。 まず、測定時に発生したトラブルのひとつであるドローバーを観察した。 ( トラブルの状況は下記の動力特性の欄を参照ください。) 形状的にはC50と同じようである。

 しかし、バネはすぐ外れてしますので、下左の写真のように、マスキングテープを使ってグルグル巻きにした。 そしてバネを少し内側に曲げて、スナップ力が大きくなるように細工した。

 テンダーの分解状態を下左に示す。 テンダーの真ん中の車軸は、KATOさんの“サスペンション機構”によって上下に少し可動出来るようになっている。 これもC50と同じですね

 つぎに、エンジン部を分解して行きます。 まず慎重に配管類を外しました。 下左の写真。 そしてデフ部を取り外しました。

 この状態のエンジン部の左右の側面です。 

 すそを広げるようにしてキャブをゆっくりと外しました。 その内側の形状も込み入っていますね。

 ライトユニットがボイラー部の閂となっています。 これをはずすと右下の写真の様にばらすことができました。 

 動力部が見えてきました。 コアレスモータ、2条ウォーム、フライホイールが並んでいました。

 コアレスモータの取付け状態などは他のモデルと同じですね。

 今度は、車体の下側を分解します。 動輪押さえを外すと動輪軸の支持方法が見えます。

 そして動輪セットを取り出すと、リンク類やシリンダもバラバラと分解できました。 動輪の無いシャシーの底面です。 

 この状態を左右の側面から眺めました。 第2と第3動輪の軸受けは固定されていますが、第1動輪は上下にたわむことができます。 お得意のサスペンション支持です。 でも、なぜ第2動輪でなくて第1動輪なのだろうか? 車体のピッチングを抑えるには支える動輪のスパンが長い方が有利なはずです。 それをあえて半分のスパンで車体を支える狙いが理解できません。 ピッチング対策よりも集電性対策を優先させたのだろうか?

 動輪とリンクセットです。 全て自由自在でコジレに対して万全の対策でしょうか。

 さて、問題の加減リンクですが、ルーペで観察すると、リンクの支点となる突起がリンクの裏側に形成されていました。 やはり従来どうりです。 運転中に外れるの差込みが不十分だったのでしょうか? 今回が初めての分解ですから工場での組付けが不完全だったのか、測定時の高速走行によって外れたのか・・・・・・? でも、しっかりと組付ければ安心の様です。

 このロッド類の分解・組付け方法は、「SLのロッド類を分解組付けする (つづき)」(2018/7/6)で報告した自己流の方法で実施しています。 下左に示すようにバラバラとなったシリンダブロック、スライドバー、モーションプレートを最初にシャシーに取付けます。 下右の写真。

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 そして、動輪とリンクセットを組付けて動輪を固定します。 その後、クロスヘッドをスライドバーに嵌め込み、加減リンクも取付けました。

 今回はクロスヘッドがロッド側に組付いていた状態でしたがどちらでもよいでしょう。

そして、パワーユニットから電源を取ってモータを回転させて動きを確認し、問題無く動くことを確認しました。

 そして分解時とは逆の手順で組み付けて行きまいた。 測定方法の問題により動力特性の測定は当面は中断してしまうため、動力部の中心部の分解はパスすることにしました。 おそらくC50やC11、C12などと同じ構成と推定します。

 

 

 

関連報告

◆ KATOの8620入線する (2020/8/28)

 

動力特性

 動力特性の測定は、安定化電源を使用した自動測定システムにて実施する。

 先回報告した「動力測定装置がおかしい?」(2020/8/27)で問題にした件について、過去の報告をさばくって見ると、「KATO製 C57 1次形 C57-33号機の動力特性」(2018/6/2)にてノートパソコン( Windows10 )とExcelの組合せで問題無く測定出来ていることが分かった。 この時のExcel のバージョウンはExcel2007 であったのでこの組み合わせにして下左に示すようなセットで実験を実施した。 測定ゲートの光ビームカッターもKATO製SL用の専用部品が有ったので下右の写真のように、これを用いた。

   測定実施日: 2020/9/1   車両重量: 48.0グラム  重り車両: 65.3グラム

速度特性:

 スケール速度の80Km/h を出すには、 6.0Volt 必要であり、Nゲージとしては遅い言える。 低速から安定して走行している。 

   

牽引力特性:

 粘着領域での牽引力は完全に測定していないが、11 グラム程度と推察する。 データの2重化はやはり発生しているので、パラメータが4.5ボルト時の測定を終了した時点で測定を中止した。 これ以上測定しても無駄であると判断したからである。 今後のために、測定台の改良がやはり必要と断定した。

   

 なお、牽引力測定中に上左の写真に示すように、加減リンクが外れている現象が発生した。 何回か測定を中断して加減リンクをもとに戻すもすぐに外れてしまうので測定を中止する一つの要因でもあった。

 また、この作業のために車体を持ち上げると、上右の写真のようにテンダーもポロリと外れてしまうのである。 いつも愛読している「Nゲージ蒸気機関車」さんの個体と同じ現象です!