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中型蒸気機関車:   C58 127

 

 

実車プロフィール

 国鉄形のテンダー機関車唯一の1C1の軸配置で、昭和13年(1938年)から昭和22年(1947年)に汽車製造、川崎で427両製造された。 この機関車はD51形の近代設計と外見を取り入れ、8620形と9600形の共通の後継機を目指した支線用の客貨兼用の中形機関車である。 客貨用としてまたは入換用として各地で昭和49年(1974年)まで使用され、現在秩父鉄道で動態保存されているほか、55両が静態保存されている。

模型プロフィール

メーカー :  KATO
製品名 :  C58
品番  : 2010
車両番号: C58 127
発売日 : 1991年 初回生産品
入手日 :2010年10月12日 中古品入手
定価 : \8,925.-

分解調査

● 本品は、先輪のスポークが7本であることから、1991年生産の初回品であると判定する。  (ホームページ「Nゲージ蒸気機関車」を参考にして判定する。)

●  ヘッドライト点灯

●  アーノルドカプラーからカトーカプラーNに交換する。 その後、さらに KDカプラーに交換している。

● ミニレイアウト走行可能。

 

連結面間距離(KDカプラー)
140.0 mm
車体全重量
81.9 gf
   
動輪直径
10.1mm
先輪車軸荷重
1.6 gf
動輪車軸荷重
54.2 gf
ギヤ比
i = 26.8
従輪車軸荷重
1.3 gf
テンダー車軸荷重
24.8 gf

 ボイラー部を取り外した状態を下に示す。 第1動輪の上側に、プラスチックの部材と重りが載せてあり、ボイラーとの間が透けて見える構造となっている。 また、電気機関車などで採用されているように、プラ部材によってウォーム軸を押さえいる構成や、テンダー側からの配線端末をフレームにネジ止めしている構成など、珍しい構造を採用している。

 全部品をバラバラにした写真を上に示す。 車体をバラシテ行くと、このモデルには、上記のほかに珍しい構成を幾つか見る事が出来る。

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 シリンダーが左右別体であること、前照灯がフレームの穴の中にはめ込む構造であること、ウォームとモータ軸の間にカップリングを用いること、アイドラギヤが無く、ウォームホイールと一体となった2段ギヤを介して直接動輪のギヤに噛み合わせていることなどである。

 このモデルの構造を、10年前の 1981年に発売されたC50二代目リニューアル品(品番:201)と比較すると、幾つかの改良が見られます。 モータの支持方法が安定化したこと、動輪のASSYは下からスムースに組み込めること、テンダーからのリード線の配線方法などで、分解組付けがより容易になっている。

 動力伝達部の構成を下にしめす。 ギャ比は、i = 26.8 、動輪直径は、φ10.1mm、第3動輪の両側にトラクションゴムを履いている。

 

動力特性

 ここに示す動力特性の測定は、安定化電源を使用した自動測定システムにて実施する。

 

 測定実施日: 2013/6/25

 

速度特性:

 スケール速度の80Km/h を出すには、 4Volt 必要であり、一般的なNゲージと言える。 電流は、90〜 150 mA でやや高めである。 特性は意外とバラツキがあるものの、走行は安定している。

 

牽引力特性:

 動輪荷重が約54グラムで、トラクションタイヤを第3動輪にはいている。 粘着領域での牽引力は約20グラムであり、SLとしては普通と言えよう。

 また、駆動領域側の粘着領域は明確であり、16グラム辺りから滑り始めている様である。 電流と牽引力の関係は、途中で曲がっているが、綺麗に揃っている。 制動側も明確なパターンを示しており、ウォームギヤに掛る力が逆転する遷移点は- 8〜10グラム前後であり、制動領域は垂直パターンに近い形態を示しているが、-16グラム付近から滑りはじめているようである。

 このような綺麗に揃っている牽引力特性線図は珍しく、それだけ安定した性能を発揮していると言うことか。

 

 今回の測定は安定化電源を使用しているため、測定中の電流と電圧の関係は定電圧を維持している。 グラフは、その設定電圧をパラメータとして表示している。 

 

 ******** (以下は 2011.2.11更新時のもの) ************

 

速度特性:

 動力車の速度特性を測定する。 速度・電圧特性と電流・電圧特性を右に示す。  速度係数が33 Km/h/Volt と高く、 古い設計仕様のものか。

牽引力特性:

 動力車の牽引力特性を測定する。 牽引力の特性はきれいに一直線に並んでいるが、勾配が小さい。負荷が増加するとスピードダウンが大きいようだ。

 そして、牽引力の粘着限界はおよそ30グラム弱を示しているが、特性の延長線上の点の様でもある。 即ち、図9の牽引力・車速特性図に示した[A]の状態なのか、[C]の状態なのか判断し難い。