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鉄道模型工作室  KATOのC50をミニレールで走らせる

(この記事は2009/06/22にトレイントレインに投稿したものを再編集しました。)

 

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■【昭和の街にSLを】 C50 その1

 SL紹介の第4弾は、C50です。 KATOのC50標準デフ付き(品番:2001-1)です。先輪の振れ角度を確保するため、シリンダの内側を削っています。  これで、半径140mmのカーブを走行可能と思っていましたが、そう甘くはありませんでした。 テンダー車が脱線するのです。

 裏側をしげしげ観察するに、他の機関車と比べてドローバーの支点の位置が良くないようです。 後ろに寄りすぎています。  このため、旋回時にテンダー車を外側に押出すように作用しています。 この作用に負けてテンダー車が脱線していると推察しました。  C50のテンダー車は3軸固定の台車です。  このため、自由度がすくなっているのも原因と考え、台車の改良やドローバー支点の変更などいろいろ改良案を検討しましたが、テンダー車をボギー車方式に変えることにしました。 ボギー方式ならなんでも良かったのですが、KATOのC57のテンダー車を入手し、ドローバーをプラ板で作り、支点の位置も新しく作りました。  これらを組み付けると、バッチリと成功です。  テンダー車のアンマッチはこの際ご容赦して頂き、昭和も街を疾風するC50の勇壮にご満悦です。

 

■【昭和の街にSLを】 C50 その2

 このC50のテンダー車改良の経歴を紹介致します。

 最初の案は、3軸固定方式を2軸台車し、さらに回転可能にして取り付ける方法でした。 下の左の写真に部品の分解状態を示します。 走行はスムースで集電も問題ありませんでしたが、スタイルは芳しくありませんでした。 あたかも園芸用の1輪車を引っ張ているようです。 現実的にはこのような車両はありません。 このためこの案は不採用としました。

 次に、テンダー車の台車を大胆に削り、前側を回転可能な台車とし、その支点を利用してドローバーを取り付けるものでした。下の右の写真。 やはり、格好は良くありませんでした。 ここまで作業しましたが、不採用にしました。 機能も大事ですが、格好もそれなりに大切にしたいと思ったからです。

 結局はボギー車方式のテンダー車を採用しました。 ドローバーを自作し組み付けた状態を下の写真に示します。

 

■【昭和の街にSLを】 C50 その3

 その後、KATOのC50(品番:2001)をもう一台入手致しました。 テンダー車の改造を楽しみしながら、いつものようにシリンダの内側を削って先輪の振れ角度を確保し、半径140mmのカーブをテスト走行させました。 すると、なんと問題なくスムースに走行するではありませんか。  目を疑りながら、レイアウト上でも走行チェックしましたが、半径140mmのカーブ上でややスピードが落ちるものも、問題なく走行致します。 車体の裏側を比較しましたが、見た目には違いがわかりません。 寸法誤差やガタ (機械的余裕と云うべきか) のわずかな違いで、脱線するのかどうかが影響されるとは、驚いています。 結果的には、同じメーカーの同じ形式の車体であっても、その個体差は大きいことを認識した次第です。

 何も改造しなかったC50と、テンダー車を改造したC50を並べてみました。 どこが違ったのでしょうかね?

 カーブ途中でスピードが落ちることは、走行限界ぎりぎりと判断しています。 これを改善するには、動輪のフランジを削るか、ガタを増やすなどの高等技術が要求されるので、まだ手が出ません。