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ソーラーパネルを設置する

■ はじめに

 物置部屋のレイアウト第3期工事を再開している。 現在はヤードゾーンの追加工事に着手しているが、隅っこに設置したプチ街並みの照明のためにソーラーパネルを設置することにした。

 

■ ヤードゾーンのプチ街並み

 この場所は、物置部屋レイアウトの隅っこになり、下左の写真の様に、今までは無視してきたゾーンである。

 背景画などを取り付けると、手抜きのままではアンマッチであったので、線路のカーブに沿って上右の写真のように簡単な街並みを作って見た。 これによってヤードゾーンの見栄えが向上したと自負している。 背景画はまだ手直しが必要であるが、ここまで来ると建物の照明が欲しくなってきた。 このゾーンは夜になると真っ暗になる部分なので、街の灯りが必然的に欲しくなるのである。

 しかし、この部分は手を伸ばしてやっと届く様な奥まった場所なので照明用電線の結線作業などは難しそうであった。 しかし、窓際なので外の光が降り注いでいる事に注目して、太陽光発電を応用することにした。

 

■ ソーラーユニット

 まず、ソーラーユニットを調達する必要があるので、秋月やマルツを探したが適当なセットが見当たらなかった。 電気の知識は殆んど無いので、自分で部品を揃えて回路を組む自信は無い。 どうするか思案中に、目の前にピッタリのものがぶら下がっていた。 何かのおまけとして貰っていた「ソーラーLEDキーホルダ」である。

 側面についているボタンを押すとLEDが点灯して懐中電灯として使用するもので、ソーラーパネルが付いているため電池は不要なのである。 100均でも売っていると思われる商品です。 早速分解してて見た。 基板の回路や部品を眺めていると、その回路が読み取れた。

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難しそうな部品は付いていないので安心する。 基板の真ん中の丸い部分は、なぜこの様な形なのか分からないが、正面に設置する予定だった押しボタンのための回路ではないかと勝手に判断し、その役目を無視することにした。 そして回路図を作ってみた。

 テスターを持ち出し、バッテリーの電圧を測定してみると、3.8volt であった。 明るいところに置いてソーラーパネルの端子電圧を測定すると 4.0volt であった。 また、点灯中の電流をスイッチ部にて測定すると、85mA であり、建物照明のLED消費電流を15mAとすると、幾つかのLEDを点灯させるには、バッテリーの電流容量は充分ありそうである。 ただし、このキーホルダの使い方として長時間点灯を想定していないと思われるのでどのくらいの時間点灯できるのか試してみた。 スイッチ部を銅線でショートさせて点灯時間を測定してみた。 1時間程度経ってもまだ点灯していたので、バッテリー容量は充分と判断する。 なお、ダイオードは、バッテリーからソーラーパネルに電流が逆流するのを防止するために設置してあると考え、必要部品と判断した。

 次に、建物照明として使用予定のLEDは、今まで使用していた OSWT3166B のφ3mm のLEDである。 夕庵式室内灯で使用していたもので、レイアウト改造で取り外した再利用可能なストック品を使用することにした。 今回の回路で使用する場合には電圧が3.8volt と一定であるので、このキーホルダの回路のように電流制限などは必要無いのではないかと考え、OSWT3166B の仕様書を見てみたがデータが見つからなかった。 逆に、コストを抑えたために、VF(使用電圧のことか?)のバラツキが大きいとのことであるので、試しに電流と電圧の関係を測定してみた。 一度使用したストック品や新品のLEDを4個測定した。 その時の測定装置とデータを下に示す。

    

   

 何度かに亘って秋月から購入しているいるので、ロッドが異なるようであるが、3.8voltの電圧条件では電流が流れ過ぎるようであり、かつ、かなりバラツクものと推察する。 このため、15〜20mA の範囲で使用するならば、やはり電流制限が必要であると判断する。

 このユニットを使う場合には、まずスイッチを変更する必要があったので、小型のスライドスイッチを採用し、そして手の届くところ、即ちプレートの端に設置する必要があった。

 ソーラーパネルは、窓際の大型の家屋の屋根を選定して設置することにした。 また、各LEDはCRDとセットにして並列に設置する。 これを回路図にしたのが左の図えある。

 

■ 設置工作

 まず、ソーラーパネルを設置する建物として、GreenMax 製のキットシリーズ「切り妻2階建ての商家」を設定する。 このキットは建物のベースが無いのでプラ板で作った手製のベースに、ユニットの本体を貼り付け、屋根にはソーラーパネルを取り付けた。 本体からは3本の電線をプレートの下に出しているが、これはスライドスイッチへ繋げるものと、LED用のプラスとマイナス線である。

 プレート下に取り出された3本の配線は、φ0.55mm の銅線を使用しプレート端のスライドスイッチまで伸ばしている。 プレート下は、高さを押さえるために被覆線をあえて使用していません。 このため、絶縁のためになるべく離して置くと共に、粘着テープで固定しています。

 もともといい加減な性格なため、直線直角の見栄えのする配線には程遠い工作ですが、どうせ見えない部分であるので良しとしましょう。 表側のLEDの設置は、再利用品を利用して取り付けています。 街灯はサイズ(Nゲージとしては大きすぎる!)を無視しての工作品ですが、これでも点灯すると乙なものです。 プレートの端にはスライドスイッチを設置して、点灯のON/OFF を操作します。

 完成したプチジオラマを下に示す。

 プレートの裏側は、配線部分を粘着テープで覆っています。

 太陽光をしっかりと受けて充分に蓄電して、ジオラマの夜景を楽しんで行きたいと思っています。