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鉄道模型工作室  Bトレ電気機関車の前照灯の工作

 先回はBトレ客車について、最後まで残っていた麦球式室内灯を最新方式であるチラツキを防止したテープLED式の室内灯に組替える工作を実施した。 その勢いで、牽引する電気機関車の前照灯についても工作を実施した。

 

■ Bトレの機関車達

 Bトレの機関車類を集めてみました。 これらを動力台車の種類別に整理したものを下左の写真に示します。 KATO製のコアレスモータ動力であるチビ凸用動力ユニットを組込んだもの、KATO製の通常動力である小型車両用動力ユニットを組込んだもの、バンダイ製の動力ユニットを組込んだもの、およびトレーラ車用の小型車両台車を組込んだ4つの種類に分別されます。

 これらの中で、走行に問題の無い個体で、前照灯の加工が容易と思われたKATO製の通常動力を組込んだ EF61型の機関車で試しに工作する事にした。 大きなひとつの前照灯が上の方に配置されているので、天井裏に光源を組込むには容易と考えたからである。 このモデルは、2005年12月に発売されたパート14シリーズの単体バラ売り中古品を入手していたものである。 下右の写真。

 

■ EF61型機関車への取付け

 今回工作するライトユニットは、以前に秋月にて入手していたチップLED交換パット(AE-LED)を使用することにした。 サイズは 5mm × 8mm の小さな基板で、電流制限用のチップ抵抗もハンダ付け出来るパターンとなっています。

 LEDは、これも以前に入手していた高輝度サイドビュー白色LEDを使いました。 NSCW008AT 600mcd/20mAです。 天井に貼り付けるためにはサイドビュー形のLEDはぴったりであり、小型の専用の基板を使用することで、工作も容易と判断しました。 基板とLEDを下左の写真に示す。

 ただ、基板(パット)のパターンが正面発光のLEDを想定している様であり、サイドビュー形チップには向いていませんでした。 そこで、上右のイラストの様に、LEDと抵抗の取り付け位置を反対にして、光が図の下方、即ち前方に発光するように配置しました。 このため中心位置がズレてしまうのですが仕方がありません。

 あまりに小さいので、後期高齢者向きの作業ではありませんが、なんとかハンダ付けして点灯テストに合格した状態を下左に示します。

 このユニットを前方に天井裏に貼り付けた状態を右にしめします。 この車体には、チビ凸用動力ユニットが対応していたのですが、集電性能がイマイチであったのでボギー台車式の動力ユニットに交換しておりました。 さらの牽引力を高めるために天井裏に重りを貼り付けています。 そして、照明ユニットのリード線を下左の写真に示す様に、モータ端子に接触させるリード部品にハンダ付けしています。 また、照明ユニット部分には遮光のために黒プラ板を貼り付けています。

 また、ヘッドランプ部分は、φ2.0mm のドリルで穴を貫通させ、天井に貼り付けたLEDの光が通るようにしましたが、丸い透明なプラスチックで蓋をしています。 上右の写真。 ガンプラコーナーで見つけたH・アイズ3ミニ(クリア)の部品です。

 完成後に点灯テストを実施しましたが、心配した光漏れが気になります。 とくに前面は、透明なプラスチックの上に塗装したものであるため、光が通てしまい遮光が充分ではありませんでした。 最終的には裏側をパテで埋めて遮光しました。

 

■ コアレスモータ搭載車への取付け

 EF61型への取付けがうまくいったので他のタイプへも取り付けることにしました。 ただ、遮光方法には問題があったので、光ファイバーを導光部品として使用して遮光方法を簡単にかつ確実に実施する方法としました。

 そこで、取り上げた車両は下に2両です。 カシオペアの初回限定Bセットに入っていた EF510 と EF81 の星カマ車両です。 下の写真。

 これらの車両のヘッドライトは小さくて、2個も必要ですが、導光部品として光ファイバーを使用する事にしたので心配ありません。 ただ、ユニットの配置場所を探すだけなのですが、車体をばらしてみると室内がガラガラでした。 天井裏に十分なスペースがあるので心配ありません。

 コアレスモータ動力ユニットは、もともとこの車体に適応する構成なのです。 さらにユニット自体が充分な重さがあるため、補重する必要もありません。 ただし、照明用のリード線を接続させる部分がありませんでしたので、下左の写真のように、リン青銅片を隙間に差込込んで接続するようにしました。 照明ユニットと接続した状態を下右に示しますが、隙間に差し込んだ時、リン青銅片同士が接触してショートしない様に部分的にセロテープで固定しています。

 車体をばらして組付けを開始します。 まず、天井裏に両面テープで照明ユニットを貼り付けます。 下右の写真。

 そして、ヘッドライト部分にφ1.0mm の穴を開けて光ファイバーを通しました。 この光ファイバーをライトユニットのそばまで持ってきて、その上を銀紙で覆って固定しました。 おっと、その前に基板部分には絶縁のためにカプトンテープを貼って置きました。

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 この後に、ライトユニット部分の遮光のために、銀紙を貼り付けて完了です。

 

 EF81型の場合も同様の工作です。 ライト位置が離れていてもユニットまでの距離が充分あれば対応できます。 ただ、位置を固定するため、最初に両面テープを貼り付けておきました。 こちらも銀紙を貼り付けて完了です。

 

 出来上がった2両の状態を下に示します。

 

■ 走行状態

 卓上レイアウトに機関車と客車をセットして点灯させてみました。 下左がEF61型機関車ですが、ライト周りに光が漏れている事が分かります。 このテスト後にパテで詰めたのですが、完全にとは行きませんでした。 一方、光ファイバーを使用したEF510 型は綺麗に点灯している一方、完全に遮光していることも分ります。 ただ、二つ並んだヘッドライトの上下の位置が、すこしズレているのが残念ですね。 修正不能です・・・・・・・・・。

 先回まで工作した室内灯付客車も下の写真のように綺麗に光っています。 EF510 型機関車のフロントガラスに映る赤い光は、手前にある信号機の赤色が反射しているものです。

 この走行状態を今回も動画で紹介します。

 他の機関車の前照灯について、必要な部品は揃っているのですが、面倒になって来たので次の機会まで保留しておきます。 もう根気が続かなくなりました。

 

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 2021/6/23 作成