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鉄道模型工作室  Bトレ用のバンダイ製台車を使った室内灯工作

 先回、自作のS系客車にチラツキを防止した新室内灯ユニットを装着しましたが、今度はBトレの客車にも装着してみました。

 

■ Bトレ用の集電可能な台車について

 Bトレに室内灯を装着する時の最大の問題は、台車にあります。 レールからの集電が可能な台車をどうするかなのです。 自分も今まで、いろいろ工夫してきましたが、全て頓挫してしまいました。 集電の信頼性が確保出来ないのです。

 もっとも可能性が高かったのが、下左の写真に示すKATO製動力車の非駆動台車です。 集電可能でかつピポット軸受け式の集電機構ですから、走行抵抗が極めて小さいのです。 この非駆動台車だけをASSY部品として供給して頂ければ、何とか工夫して集電可能なシャシーを作ることが出来るのですが、高価な動力車を2個いちにして一台の集電可能なトレーラ・シャシーを作る気にはなれません。

 一方、バンダイからも上右の写真に示すような集電可能なBトレ用の台車を発売しています。 ヤッター都ばかりに大量に購入しましたが、すぐさまその欠点にガッカリしました。 走行抵抗が桁違いに大きかったのです。 Bトレ動力車で牽引できるのはこのトレーラ車2〜3台が限界だったのです。 それもバラつきが大きく、動力車も加重が必要だったのです。

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■ でも、バンダイの台車しかない・・・・・・・・

 Bトレに室内灯を装着するためには、電池式?・・・・・・・・、やはりバンダイの台車しかないのだと判断し、今回はこの台車を使って室内灯を装着する事にしました。 なお、過去には、「バンダイの走行台車を使って室内灯を細工する」(2010/12/15)にて工作しています。

このホームページ開設は、2010/12/17 だったのに、それ以前の日付になっている?・・・・・・・ と思われるかも知れませんが、実は、それ以前は別のサイトで開設していた内容をこちらのサイトに移設したのです。 もう10年も前にBトレ用の室内灯にチャレンジしていたのですね。

 さて、牽引出来る客車の台数は少なくても良いとして、12系客車6両を工作する事にしました。

 ます、10年前の工作で苦労した台車からの集電方法を変更し、0.2mmのポリウレタン線を使って固定配線とすることにしました。 このため、長さ 7cm と、4cm の長短の2本のポリウレタン線を台車の集電子にハンダ付けします。 下左の写真。 

 このポリウレタン線を台車の上側中央部で少し捻じってからシャシーに取付けます。 そして、シャシーの前後に設けた粘着剤付の0.1mm厚さの銅板にポリウレタン線をハンダ付けします。 この時に長短のポリウレタン線を判断して、ショートしないように、かつ、台車が軽く回転出来るように、下右の写真の様にグルグル巻きにしておきます。

 シャシーには丁度良い具合に溝がありますのでこれを活用しています。 配線は軽いゼンマイとなりますので、軽く手で動かすとブルブルと震えてセンタリングしてくれればOKです。 さらに、下右の写真のように、半径 140 のミニカーブ上を軽く走行できることを確認しました。

 Bトレには座席シートがありません。 室内灯を点灯させても黒いままでは味気ないので、先回と同様に紙製の白い床板を取付けることにしました。 この時、どうせならと重りとなるような板が使えないかと考えていたとき、鉄コレの重り板を見つけました。 下左の写真。 4グラム程度でしたが、ポイントと等での脱線防止になると考えて採用することにしましたが数か足りない分は鉛板を使用する事にしました。 そして、シャシーの配線のショート防止も兼ねて、白色のマスキングテープを貼るようにしました。

 この重り板は、シャシーには上右の写真のようにピタリとはまるのですが、車体側とは下左の写真の様に四隅で干渉します。 そこで、干渉する部分を削ってはめ込むことにしました。 加工具合は下右の写真のように、何度も組み合わせてみてスナップ部分がきちんとははまるようにします。

 この確認は大切なのでしっかりと実施する必要があります。

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 修正加工が完了したら、重り板にマスキングテープを貼ってBトレ側の工作は完了です。

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■ 室内灯の工作

 次に、室内灯の工作を実施します。 今回使用した部品は取付けスペースを考慮して下記の部品としました。

 これらの部品を下左の写真の様にセットして、テープLEDに下右の写真の様に取付けました。 ブリッジの入力側は、やはり長短の2本のポリウレタン線をハンダ付けしています。

 この室内灯ユニットを車体に取り付けた状態を下にしめします。 ユニットが車体の側面に綺麗にスポッと入り込んでいるのが分かると思います。

 最後の、室内灯ユニットとシャシーとの間の配線を実施し、これらを組み立てれば完了です。

 工作途中でも、点灯確認を実施しながら実施していますが、最後に走行状態を確認しました。

 BトレのELにて牽引しましたが、やはり客車2両がやっとこさの状態でした。 そこで、気になる走行抵抗をチェックしました。 その方法は下左に示すいつもの方法です。

 通常では、写真に示す厚さ 1mm の白いプラ板を貼り合わせた階段状の部材を使って測定するのですが、今回は孫の玩具であった 15×25×75mm の木のブロックを使用しなければなりませんでした。 走行抵抗を測定した結果は、車体の重さが18.3〜18.5グラムであり、走行抵抗は、1.2、2.1、2.2、2.3、3.4、3.4 グラムと想像以上に大きかったのでした。 ELの牽引力が5グラム程度ですから、これではたまりません。

 車軸の動きが粘っこい状態でしたので、下右の写真の様に小さなダイヤモンド丸やすりで車軸受けの部分を磨きました。 磨いたと言うよりもガタガタの状態になるように軸受部を削ったと言うのが正しいでしょう。 車軸がガタガタになるまで削り、その後に、セラミックグリスを塗っておきました。

 その結果、走行抵抗は 1.1〜1.2 グラムと安定した低い値まで下げることが出来ましたが、これが限界でした。

 

■ 走行テストの結果

 室内灯の点灯具合は、まだ明るすぎるぐらいでしたが良好でした。 全6両合格とします。 その走行具合ですが、3両まで牽引できるようになりました。 しかし、ELの牽引力に余裕が無く、低速走行(低電圧)ではギリギリの状態でした。 やはり、バンダイの台車ではこれが限界であると観念しました。 この客車は走らせるには機関車を重連させて楽しむことにしましょう。

 点灯状態と走行状態の動画を紹介します。 最初に、電源をON/OFF させてコンデンサの効果を確認しました。 なかなか良いですね。 そして走行させましたがチラツキは皆無でした。

 最初は機関車2両で牽引しておりましたが、牽引力に余裕がなかったので、3重連としています。 いずれの動力もLATO製のコアレスモータ搭載車ですが、バンダイ台車を履いた車両を牽引するにはやはり力不足ですね。 ちなみに、KATO製のトレーラ台車を履いたBトレ客車では、機関車1台で余裕の6両牽引でした。

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 ところで、この卓上レイアウトは新しいレイアウトですが、まだ、自動運転システムになっていません。

         次回は、その設定を実施する事にしましょう。 クリスマスに間に合うように!

 

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 2020/12/20 作成