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鉄道模型工作室  鉄コレ電車の電飾を再工作する その2

 昨年秋より、登山鉄道の新しいレイアウトを工作してきました。 独立したミニレイアウトで、かつ自動運転システムも組込んでおり、なかなか気にいっているレイアウトです。 そこで、このレイアウトを走行させるための車両を増やそうと考え、対応出来そうな車両として卓上レイアウト・プロジェクトで工作した鉄コレの小型電車の編成に目を付けました。 しかし、そのままでは走行させる事ができませんでした。 そこで、新登山鉄道レイアウトでも走行を可能とするため再工作をすることにしました。 その第2弾です。

 

■ 第3編成の構成

 先回に続き、電車2両にて第3編成を構成したいと考えました。 室内灯とヘッドライトとテールランプを加工済みの小型の鉄コレ電車として、デハ301号機、モハ2321号機、フリーモ1032号機が残っています。 デハ301号機は、15m級で動力ユニットTM-04を使用し、室内灯を工作済みです。 モハ2321号機は、トレラー車で室内灯とヘッドライトとテールランプを加工済みです。 そして、フリーモ1032号機は動力ユニットTM-03を装着し室内灯を加工済みでしたが、第2編成を工作時に動力ユニットTM-03を取り去られてトレラー車状態です。

 ここで、第3編成として、デハ301号機とモハ2321号機を使って2両編成とするることにしました。 しかし、試しに登山鉄道レイアウトで走らせると、急勾配を登ることが出来ませんでした。 15m級の動力ユニットTM-04は片台車駆動でしたので牽引力が不足していたのです。 このため、モハ2321号機も動力車に再工作するのか、デハ301号機の牽引力アップを図るのか悩んでしたのですが、ネットで15m級ながら両台車駆動の動力ユニットがある事が分かり、しめたとばかりに早々と注文してしまいました。

 こうして、デハ301号機とモハ2321号機を使った第3編成の工作を始めました。

 

■ モハ2321号機の工作内容

 まず、モハ2321号機の工作から始めました。 この車両は、「鉄コレ電車の室内灯・前照灯・尾灯の工作 その3」(2021/3/29)にて室内灯とヘッドライトとテールランプを加工済みです。 しかし、電源は他車からの電力線によって供給される構造でしたので、自車の台車から給電する構成に変更する必要がありました。 このためには集電可能な台車に交換する必要があります。 その方法は、前回と同様に、ストック品の動力ユニットTM-03からモータを取外して対応しました。 下左の写真です。 尾灯は工作済みのユニットをそのまま使用しています。

 そして、室内灯の効果を高めるために、白いマスティングテープを貼って床面としています。 下右の写真です。

 

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■ デハ301号機の工作内容

 次に、デハ301号機の工作です。 この15m級動力ユニットとして注文したのがTM-20です。 これは、15m級Cとして発売されている物ですが、最後に付与されている記号に気が付かずに注文してしまいました。 鉄コレ動力には、A、B、C、D とあるのですね。 知らなかったです。

 このCタイプは車軸間隔が12mmの動力ユニットですが、問題はこの寸法で無くて車体の幅なのです。 幅は13.3mmしか無く、車体を被せるとスキスキなのです。 ネットで調べると、鉄道コレクション第17弾の京阪電気鉄道大津線600形に対応する特殊ユニットだったのです。 車幅が狭い車両ですかね。 仕方がないので厚さ1.0mm のプラ板を両側に貼り付けて対応しました。 右の写真。

 気を取り直して、ヘッドライトの工作から始めました。 この車両は室内灯を工作済みですが、ヘッドライトとテールランプはまだ未工作です。 以前工作した小型SL用のライトをストック品の中から見つけ出しましたので、これを活用しました。 「C13型 小型蒸気機関車を組立てる」(2015/4/3)参照。

 次に、尾灯ユニットを工作します。 尾灯は小さくクリアに光るようにしたいので、今回も光ファイバーを使うことにしました。 チップLEDを車体裏側に設置する方式は、車体のプラスチックが光を通してしまうので、どうしても大きな塊となって光ってしまうのです。 この点、光ファイバーを使用すると綺麗に点灯するのです。

 そこで、赤色チップLEDとして1608サイズの UR1111C を2個使用して回路を作り(上左の写真)、低発砲塩ビ板からホルダを削り出しました。 上右の写真。 ふたつの穴にはφ0.75の光ファイバーを通し、穴の反対側にチップLEDを貼り付けて、パテにて固定と遮光を実施しようとするものです。

 動力ユニットに取付けた状態を上に示します。 しめしめとばかりにテスト走行すると、動きがスムースではありません。 どうやらホルダと回転ジョイント部は干渉しているようです。 取り外してはリュータで削る作業を繰り返しているうちに、チップLEDの配線が取れてしまいました。 ダハーーー! パテを塗ってしまっているので、再ハンダ作業が出来ませんでした、

 気を取り直して、今度は下記のようなユニットを作りました。

 しかし、今度は台車の首振りによって光ファイバーと干渉してしまい、曲線部で脱線してしまうのです。 こうなるとさすがに諦めざるを得ません。

 光ファイバー方式をあきらめて、車体裏側にチップLEDを貼り付ける方法にしました。 使用したチップLEDは、OSR5120641Eです。 先端がR0.8mmの球形になっている少し大きめのチップです。 さらに、20mAで650mcdと明るいために電流制限抵抗330Ωを追加しました。 下左の写真。

 車体の取付けは小さな穴にするつもりが、チップLEDの裏側への飛び出しを少なくするために、穴をだんだん大きくし、遂にはチップの根元部の1.6mm角まで広げてしまいました。 このため、半球の先端だけ光るようにとアクリル絵の具で他の部分を塗って遮光としましたが・・・・・・・・・。 出来上がった後で確認すると殆んど効果はありませんでした。 車体に取り付けた状態を上右に示します。

 さらに、前照灯の明るさを抑えるために電流制限抵抗を750Ωに変更し、スナバ回路として、0.033μFのコンデンサも追加しました。 コンデンサの容量選択は当てずっぽうです。

 テスト走行結果は散々でした。 尾灯は大きく、かつ明るく輝いていますが、グロテスクな外観となってしまっています。 スナバ回路の効果も全く有りませんでした。 もうこれ以上、修正工作を実施する気力が有りませんので、失敗作として残しておきます。

 

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■ モハ2321号機の追加工作

 デハ301号機の工作失敗よりも、登坂力が十分でないことの方が気になりました。 テストではうまくいったのに、いろいろ工作したためだろうか、トレラー車の抵抗が増えたようですし、動力車の牽引力も下がったように思われました。 そこで、思い切ってモハ2321号機の動力を復活させることにしました。

 とは言っても、 動力ユニットTM-03にモータ復活させても折角の室内灯が意味を成しません。 そこで、この動力ユニットもBトレモータを装着することにします。 幸いにもストック品の中に最後の一台が残っていましたので、使用しました。 装着方法は、今までの方法と同じです。

 Bトレ用のモータを取付けたので、今度は尾灯ユニットが搭載出来なくなってしまいました。 そこで、車体の裏側にチップLEDを取付けるのですが、デハ301号機とのような失敗作はコリゴリです。 そこで、小型のチップLEDと黒いプラ板(厚さ1.0mm)を使って右上のようなユニットを作り、車体の裏側に設置するようにしmした。

 下左の写真は車体とシャシーの様子です。 下右の写真は尾灯の裏側の様子です。

 また、運転席のある部分には、黒いプラ板を取付けて、室内灯を遮断するようにしています。

 

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 新しい編成の電車を下に示します。

 走行状態を動画で紹介しましょう。

 

 各編成の電車を並べてみました。 専用のケースと仕切りを作りました。

 なお、これらの編成は固定したものでは無いので、自由な組み合わせが出来ます。 但し、登坂能力については配慮が必要です。

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 2022/3/24 作成