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バンダイの走行台車を使って室内灯を細工する

(この記事は2010/12/10 にトレイントレインに投稿したものを再編集しました。)

■ バンダイの走行台車を使って室内灯を細工する

 期待していた集電機能付きのBトレ用走行台車を入手しました。 早速、スハ43系車両に組み込みましたので報告致します。 下の左の写真は、KATOの台車と比較したものです。 青い車両はKATOの台車を使って組み込んだもので、 「Bトレ台車の集電化加工に四苦八苦 」で紹介したものです。 茶色の車両が今回、バンダイの台車を組み込んだ車両です。

 右の写真は先の紹介した12m級EF65に引かせたもので、バンダイの台車を組み込んだ12両編成の夜行列車です。

   

 その走行シーンも動画にしました。

 走行前に、一番気掛かりだった走行抵抗を測定して見ました。
 スハを4両準備し、直線線路を使った傾斜台で測定しました。

台車の種類 車両重量 走行抵抗 備       考
KATOの台車 11.0gr 〜 11.2gr 0.06gr 〜 0.07gr さすがに軽やかである。
KATOの台車を使った手作り集電台車 12.9gr 〜 13.5gr 0.4gr 〜 1.0gr 集電性と走行性の兼ね合いで苦労した。
バンダイのBトレ専用の走行台車T 14.1gr 〜 14.9gr 0.5gr 〜 0.7gr 予告通りに、意外と大きい!。KATOの台車とはひと桁違う。

 なお、車両重量のバラつきは、室内照明装置の加工上での細工具合によってバラツイています。
 たかが0.7グラムと言ってはいけません。 Bトレの動力車の牽引力は数グラムしかありません。 バンダイの説明書のように、数台しか牽引出来ないのも納得です。
 でも自分には、ちびっこいけど力持ちの電気機関車があります。 エヘン! 動画のように、12両の客車と40パーミルの坂道には、かなり減速していますが、なんとか登りきっているようです。

 バンダイの良い点もあります。

  1. 集電性は安定しており、電灯のチラつきがありません。手作り品と違ってこれは使えますね。動画でも確認して下さい。
  2. 中心ピンのスナップはしっかりとはまっており、KATO台車のような不安は無さそうです。
  3. 車輪径は 5.6mm と標準的な物を使用しており、鉄コレやGMキットの集電用台車としても使えそうだ。

 今回、旧形客車に合うように電灯式の室内灯も細工して見ました。 下の写真のように、旧形客車には電灯色が似合いますね。

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そこで、その工作内容を紹介致します。

まず、必要な部品は次の写真に示す通りです。
1)ボディ: 旧形客車を用意しました。
2)天井板: 照明を柔らかくするために使用しました。0.3mm のプラバンを50mm×15mmの大きさに切り出します。
3)床板: 室内照明が明るく見えるように白色の厚紙を用意します。 偶然にもBトレの箱のなかの仕切りとして使用されていたものがピッタリです。 つや有りの白色が良いですね。45mm×17mmで、シャシーの出っ張りの合せて切り込んであります。
4)台車: バンダイのものを使用しましょう。 台車レリーフはジャンク箱をひっくり返して探し出しました。 捨てなくて良かった。 カプラーはカトーカプラーに取り換えています。
5)シャシー: 通常の物を使用します。 少し形が古いですね。
6)麦球: 12Volt仕様の物を使用します。 間違っても乾電池用の3Volt仕様を使用してはいけません。 すぐに焼き切れます。長さを60mmに切り詰めます。 12Volt仕様の麦球はマルツパーツ館から入手しました。
7)燐青銅線: 集電用に細工します。直径0.3mmの物を長さ約60mmに切り、2本用意します。

 

 最初の細工として、シャシーの集電線の加工を実施します。  シャシーに0.5mmの穴を4ヶ所開け、上側から燐青銅線を差し込み、写真の様に曲げます。 上側には半田付けがし易い様に小さなループを作っておきます。 車輪径が少し大きくなっていたり、台車レリーフを付けたりするので隙間がありません。 燐青銅線はシャシーに這うように設定して下さい。 浮いていると車輪等と干渉したり浮き上がったして脱線します。

 

 次に、台車をシャシーに取付ます。 加工した集電線が内側になる様に組付けます。 軽く接触していることや、台車の回転が良いか確認します。 少しでも引っかかるようでしたら修正して下さい。 そして、麦球を集電線に半田付けします。 その上に床板を両面テープで貼り付けておきます。

 最後にボディーに組付けます。 天井板は、扉部分の出っ張りを避けるため、1mm程度切り込んでおきます。 ボディーを良く観察しておきましょう。 天井板は両面テープか接着剤を使用して止めます。 麦球は屋根と天井板との間にさし込みます。 そして妻板をはめて完成です。
 走行試験をして点灯具合を確認しましょう。

 チラつきについて、動画の後ろ4両がLED仕様ですがごらんの通り今のところ全くチラついていません。 手加工品とは大違いでした。集電性能が安定している証拠と思っています。

 また、燐青銅線は腰が強いため、スプリングバックが大きいです。 小さなマイナスドライバを使いながら、曲げる部分はしっかりと力を入れています。 一番難しいのは台車の首振りに影響しないようにシャシーにピッタリ沿うように加工することです。 1mmでも浮かないように、工夫しながら加工してみてください。