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鉄道模型工作室  コンテナ貨車の整備

 物置部屋のレイアウトのヤードの改造と新しい操作盤を作りました。 そして、レイアウトの走行テストを実施しています。 今回はコンテナ貨物列車を走行させましたが、車両の再整備が必要でした。

 

■ コンテナ貨車の整備

 路盤の精度が良くない我がレイアウトでは、走行中に脱線したり、カプラーが自然開放したりと、色々なトラブルが発生します。 しっかりとした線路を施設するのが基本ですが、分解組付けが必要なブロック構成のレイアウトでは、どうしても限界があります。 まだ、新しい自宅なので床や壁にくぎ打ちは厳禁なのです。 このため、温度や湿度によって、変形したりして、どうしても線路基板の変形は避けられません。

 そこで、何とか車両側で、整備不良でも安心して走行出来るような対策を講じてきました。 今回も、この手で対応しました。

 

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● カプラーの交換

 カプラーはカトーカプラーNを装着していましたが、「Bトレのコンテナ車とタンク車」(2019/7/15)と同様にこのカプラーを交換することにしました。 しかし、TNカプラーではなくてナックルカプラーに交換ました。 それも、車間短縮ナックルカプラーです。

 このカプラーは、カプラー同士の自動連結が出来ない可動部のない一体型なのですが、首の部分が短いため運動の自由度が少ないと思われます。 これを逆手に考えると、自動開放し難いカプラーと考えました。 その上に車間距離も短くなるし!

 この製品は、車間短縮ナックルカプラー 黒 (品番:28-187) です。 右の写真。

 写真の左側に多数映っているカプラーは、一時期話題となりました「クローズカップリングナックルカプラー」と呼ばれていたカプラーです。 ナックルカプラーと連結できるダミーカプラーで、首下はかなり短いが、自動連結はできません。 「KATOのナックルカプラーの一覧表」(2011/5/18)参照。

 このクローズカップリングタイプと、車間短縮ナックルカプラーの違いを下の写真に示します。

 左がクローズカップリングタイプで、右が車間短縮ナックルカプラーです。 一番の違いは、高さが違うことです。 車間短縮ナックルカプラーには、コロナウイルスのようなヘンテコな出っ張りが付いていますが、老眼の目には気が付きませんでした。 写真をみて、何だろうと思いましたが、ランナー部分の切り取り忘れですね。

 KATO さんは、ナックルカプラーを世に出した時に、製品の互換性を犠牲にしてしまいました。 このため、アーノルド使用の場合とナックルカプラー使用の場合のカプラー高さには注意が必要です。 「ナックルカプラーの高さ寸法」(2013/2/5)

 今回の工作に於いて、カプラーの数が不足していたので、古いストック品を使ったのですが、それがこのクローズカップリングタイプでした。 車両に装着して連結させてみると、様子がおかしい事に気が付き、高さがズレている事が分かった次第でした。 要注意ですね。

 こうして、20両のコンテナ貨車のカプラーを交換しました。 部品が不足した車両は、カトーカプラーNのままにしております。

 

● 車両の補重

 これもBトレ車の場合と同様に、車両を重くしました。 コンテナ貨車には客車のような重りを搭載している車両は古いモデルのたった1両だけでした。 他の車両はコンテナを付けても 15〜20 程度でした。 軽いですね。

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 Bトレの場合 「Bトレのコンテナ車とタンク車」(2019/7/15) とあまり変わりません。 客車が平均で35グラムあるので、このコンテナ貨車も重くする必要があると判断しました。

 重くするには、スケスケの車体に金属板を張り付ける場所がありません。 このため、コンテナの中に重りを詰め込むことにしました。 重りの材料は、乾燥防止のためにタッパーウェアを使って保存しています重さのある粘土を使用しました。 下左の写真。

 この粘土をコンテナの中に詰め込んだ状態が下右の写真です。

 

 それぞれの重さを測ってみました。

 他の車両も、目標の 30〜35 グラムになるように計量しながらコンテナ中に粘土を詰めて行きました。

 最後の、上右の写真のようにコンテナ貨車のテールマーク(? 赤色の反射板)を取り付けて、整備を完了しました。 これで、コンテナ列車は3編成仕上げる事が出来ます。 追越し運転が出来る待避線(=駅ホームの副本線です)の長さ制限により、編成長さは8両までです。

 

■ 試運転の実施

 整備が完了したコンテナ貨車を試運転させました。 ヤードにてコンテナ列車3本を編成させて、本線に向けて出発させました。

 周回路を順調に走行していましたが、またまたトラブル発生です。 駅のポイントが作動しません。 義理程度に少しは動くのですが、切替は不完全のままで、車両が脱線してしまいました。 あーあ! やはりTOMIXのポイントは- - - - と思いつつ、24ボルトのハイパワーポイント電源Nが必要かなと思いながら、まずは背面のコネクタ端子が一つのポイントコントローるボックスに変えて、入場と出発のポイントを別々に切り替えるようしました。 

 ストック品を使用したのでラベル名が変ですが、ポイント一つに一つのボックスで制御すると、ポイントは確実に作動するようになりました。 やれやれですが、制御台の横幅のスペースが足りなくなって、一番右のコントローラはあっち向きに置かざるを得なくなってしまいました。

 こうして、入場と出発のポイントを別々に切り替えるようにすると操作が面倒となるのですが、走行運転をしていて思わぬメリットに気が付きました。 それは、追い越しのために待避側に入線してきた列車がホームの端で自動停止するのです。 これは、入場側のポイントは切り替えたものの出発側のポイントは切り替えていませので、出発制御の機能によって自動停止するからです。

 さらに、後続の列車は入場ポイントがそのままですと、先方のホームに列車が止まっているので、これまた信号機の手前で停車します。 下左の写真のように、入場信号が赤なのです。

 入場ポイントを切り替えて本線通過をOKにすると、信号は青に代わり通過していきます。 この時の写真を- - - と思ってシャッターを切った時は、信号機はすでに橙に代わっていました。 上右の写真。

 自分の考えたシステムにフムフムと満足していましたが、さらに欲が湧いてきました。 停車時は急停車で無くて減速しながら停止する、発車もゆっくりと加速する、ホームが短いので停車は規定の位置にピタリと止めたい、などと・・・・・・・・・・・。

 これらは、卓上レイアウトで実施済みの内容なので、その気になれば可能なのです。 そして、バックで運転する場合はどうするか、どのモータドライバを使用するのかベストなのか、など楽しそうなテーマとなりそうですが、問題は気力ですね

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■ 追記

 本日、秋月に追加注文していた部品が届きまいた。 「室内灯のチラツキを低減したい -- 新室内灯ユニットの改良」(2020/7/9)で報告した改良版の部品が揃いましたので、その工作を優先させます。 でもその前に、改良前のタイプでカシオペアの室内灯も工作していますので、こちらの報告もあるのですが、忙しい!

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 2020/7/19 作成