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卓上レイアウトで楽しもう 部品を揃える

 こたつ天板を利用した卓上レイアウトで走らせているうちにに、またまた新しいテーマを見つけてしまいました。

  このミニレイアウトの上で、自動運転を楽しもう !

 TOMIX製の自動運転ユニットを使えば簡単ですが、せっかく習得したプログラム技術を忘れないために、それぞれのパターンに応じたシステムを作って、後期高齢者のボケ防止を兼ねて、遊んで見ようと考えたのです。 なにも、後期高齢者だけでなく、児童や学生のプログラムの勉強のために参考となればとの思いもあって、なるべく簡単な工作で実現できることと、こたつ天板を利用するので、遊んだ後は綺麗に片づけてしまう一時的なシステムを考えています。

 まず最初に必要な部品を揃えます。 前提として、配線類はブレッドボード上に構成することを考えていますので、それに合った準備をしていきます。

 

■ ストック品を漁る

 一時的なレイアウトなので、出来る限り部品の再利用を考えました。 そこで、レイアウト変更などで解体されたり、取外された部品など、ストック品として保管していた物を取り出しました。

 

◆ レール関係のメンテナンス

 まず、レール関係を取出しました。 大した部品は無さそうですが、実は、主要部品は既に終活の一環として孫のところに贈呈してしまったのです。

 残っているのは、主にミニレイアウト関係の線路ですので、この中から使えそうな部品を取り出して使用することにしました。 上右の写真。 レイアウトから解体された部品は、バラストなどがこびり付いていましたので、一晩水に漬け置いておき、ブラシでクリーニングしています。 特にジョイナー部分は、バネ作用の劣化や酸化によって通電不良になっている場合が多いので、すべて取外してメンテ作業を実施しました。

 ポイントについても同様に、裏蓋を外して、接点のクリーニングを実施して再組付けを行い、作動確認と通電チェックを実施しました。

 

◆ 電源と制御機器や配線類

 電源とポイント制御機器類を下左に示す。 ここにも主要部品は残っていませんが、TOMIXの N-1 と N-400 のパワーユニットが使えそうです。 容量が大きく、電圧の高いパワーユニットN-1 を使用する事にしました。

 センサや信号機等とそれらの配線類を上右に示す。 破損しているものありますので、これらをうまく修復しながら活用することにしましょう。

 

◆フィーダー

 線路に電力を供給するフィーダーは、そのまま使用する事にします。 下左の写真。 ただし、接続端子がメス型ですので、ブレッドボードに接続できません。

 そこで、ピンヘッドを中間に挟むことで接続することにします。 しかし、一般のピンヘッド (上右の写真の中の左端のピンヘッド) では片側の長さが足りません。 このため、L字型のピンヘッドのL字部分を伸ばすと適切な長さになりましたので、これを使用して接続することにします。 端子が切断されたフィーダー線は(端子部分をどこかで利用したもの)、ピンヘッダをハンダ付けしてブレッドボードに接続出来るようにしました。 

 

◆ センサー

 列車の通過を検知するセンサーもTCSセンサを使用する事にします。 ストック品(下左の写真)として、TCSワンタッチ装着センサ、TCSセンサーレール、TCSワイドレール・スラブレール用センサの3種類がありましたが、カーブ線路でも使用できるワンタッチ装着センサを使ってみます。

 ただし、センサコードは特殊な線と端子を使用していますのでブレッドボードには接続できません。 そこで、山のようにある線の中から、途中で切断された線を選んで、右上の写真のようにピンヘッダをハンダ付けして使用することにします。

 問題は、過去に悩まされたセンサの信頼性です。 改めて2009年発行のトミックス総合ガイドブック(カタログ)を見てみますと、注意書きが書いてありました。

 見落としていました! TOMIXさんも認めているのですね。 この記事を見落としていた事を反省しますが、ともかく使ってみることにしましょう。

 

◆ 信号機

 自動運転にはぜひ使用したいアイテムです。 使用できるストック品はあまりたくさんはありません。 でも、3本は信号機として使用できそうでした。 下右の写真。

 信号機のベース部分は活用できませんので上部の本体だけを使用します。 そして、右上の写真の左端に示す様に、手作りした土台を使用します。 これは、「システムの構成要素 信号機を作ろう」(2019/8/15)で紹介したもので、「登山鉄道の自動運転システム 試運転の実施」(2019/8/20)での信号機は損時に取り換えられたベ−ス部分です。 これまた再利用です。

 端部は、ブレッドボードに接続できる様にピンヘッドをハンダ付けしています。

 

◆ ポイント駆動装置

 これは、なかなか難題です。 すぐに利用できるものは無いので少し工作が必要です。 しかし、いいものを見つけました。 下に示す色々なリレーユニットです。

 「自動列車停止装置 試験路を作る」(2014/9/15)で使用していた部品です。 このシステムは解体済みなので部品だけが保管されていました。 Arduinoのシールドとして提供されている物ですが、入力部を工夫すると単体でも使用できます。 また、右上の写真に示すリレーユニットは、ラズパイのキットに含まれていた物で、2チャネル仕様です。 いずれのリレーも1チャネルのON/OFFリレーで、電流値も3A以上と申し分ありません。

 あとは、大きなコンデンサとの回路構成ですが、瞬時とはいえ高電流が流れますので基板を作るしかありません。 簡単ですので工作することにします。

 

◆ 給電回路のON/OFF回路

 ATSシステムでは列車を停車させるために、給電回路のON/OFFが必要です。 これは、上記のリレー回路をそのまま活用することにします。

 

◆ 給電回路の制御

 発車や停止、進行方向の変更、および速度制御を実施するには給電回路のON/OFFでは出来ないので、何らかの電圧制御が必要です。

 これにはモータドライバを使用しますが、今回は下左の写真に示すようなキットを見つけました。 秋月で見つけた「TB6612使用 Dual DCモータードライブキット」です。 ¥350(税込)でした。 ピンヘッダで接続するので、ブレッドボード工作にはもってこいです。 さらに、MOS素子を使用しているため高い周波数のPWM制御が出来そうです。 ドライバの説明書によるとスイッチング周波数は100kHzまで許容しているとかで、モータのうなり音から解消できそうです。

 このキットはハンダ付け作業が必要ですが、IC部分の小さな足は既にハンダ付け済みなので、ピンヘッダとターミナルブロックだけのハンダ作業でOKです。

 

◆ 使用するマイコン

 今回のシリーズで使用予定のマイコンは、右上の写真のように、Arduino UNOPICマイコンを予定しています。

 PICマイコンは写真のように、12F683 12F635、および 16F1827 を持って降り、使用経験もあります。 16F1827 は レイアウト設置用の速度計で使用したものです。 PICマイコンの記述言語は、アッセンブラC言語を忘れないようにするために、両方とも使ってみたいですね。

 マイコンはそれぞれのシステムにあったものを使い、両方使える場合にはそれぞれを使ってみるのも面白そうです。 なにしろプログラムの勉強も兼ねているのですからね。

 

◆ 5V電源の確保

 センサやPICマイコンには5VのDC電源が必要です。 今まではACアダプターを使っていましたが、5V定電圧出力キットを見つけましたのでこれを使用します。 aitendo の組み立てキット(品番: K-640T5V 、¥395 )です。 以前にLED工作を実施していたときに手に入れていたものです。 下左の写真。 

 電源は 6〜40V なので、パワーユニットの12V出力に接続して5V電源を確保することにします。 出力部はピンホルダをハンダ付けしてブレッドボードに接続します。 このキットには電源灯としてLEDと1KΩは付属していませんが、それらしき回路があったので、取り付けてみました。 緑のLEDを取り付けたのに、電源に接続すると橙色に点灯しました。 おかしいなと思ってよく見るとLEDがパンクしていました。

 不思議に思って回路を追っていくと、なんと1KΩの抵抗とは無関係に直接5V電源に接続されていました。 これではLEDはパンクしてしまいます。 回路を修正するにも保護膜があり、容易ではないので止めました。 折角のLEDと1KΩが付属していない理由は、この回路ミスを隠すためだったのだと、変に納得しました! 機能には影響しませんしね。

 この配線済みのユニットを右上の写真に示します。 これで5V電源が確保出来ました。 電流値は明記されていませんが、ICのカタログでは500mA程度はありそうなのでPIC回路等には充分と思われます。

 

◆ ブラッドボードとジャンパー線

 回路を較正するための基板は、ブレッドボードを使用する事にします。 一回限りのシステム構成と考えているので、、ブレッドボードが最適です。 

 上左が手持ちのブレッドボードです。 また、回路配線を構成するためのジャンパーコードを上右に示す。 色々なキット等に付属していた物を集めていたらこのようになりました。 

 

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 この他に、通電センサレールエンドが必要になるかも知れませんが、その時に説明することにして、まず気になるワンタッチセンサの信号具合を調べる事にします。

 

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 2019/11/4 作成