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鉄道模型実験室  有線通信線のための支柱と竿の工作

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■ はじめに

 自動運転のための制御ユニットが完成したので、今度は今回のテーマである有線通信線の配線を支える支柱と竿の工作を実施した。 当初の思惑道理に機能してくれくか一抹の不安があったものの、結果はすこぶる良好であった。

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■ 測定台での電源部の整理

 まず最初に、測定台上に設けられた各ユニットには、いろいろな電源部の整理を実施した。 今回新設した自動運転制御ユニットのArduino にはDC7ボルト以上の電源が、またポイント駆動ユニットにはDC12ボルトの電源が新たに必要となった。 今までの測定用ユニットのArduino 用のDC9 ボルトと、電圧表示用のDC5ボルト電源と合わせると、合計4個のACアダプタを必要とした。 電源の共通化を検討したことがあるが、面倒なので個別対応としている。

 まず、走行用電源の供給線として、今までのコネクタ類はすべて撤去して、安定化電源に直接接続できるバナナ型のピンに変更した。 幸いにも簡易電圧電流計にはその接続ターミナルを設けていたので、TOMIXやKATOのパワーユニットも使用可能である。 右の写真。

 次に、ACアダプタの整理状況を紹介する。 5、7.5 、9、12 ボルトの4個のACアダプターを6個口のコンセントに接続している。 このコンセントはホームセンターで見つけたもので、「独立回転コンセント」としてACアダプターに便利!と銘打って売っていたのである。 アダプタの差し込み口が180°回転するので、幅の広いアダプタでも隣り合わせで差し込めるのである。 下の写真を参照。

 今回延長した測定台の下側のスペースを利用してコンパクトに設置した。

 なお、新設したアダプターの内、12ボルト用は新規に購入したが、7.5ボルト用は、昔使っていたプリントサーバー用の電源を再利用している。 最近の機器はいろいろな電圧のACアダプターを使っているので、機器本体が使えなくなってもアダプタは再利用のために残しておく場合が多い。 電流容量に注意しながら、発熱発火の心配の無い場合に再利用している。

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■ 有線通信線のための支柱と竿の工作

 「新しい測定方法を検討する」にて紹介したイメージ図をもとに工作を進めた。 まず材料を紹介しよう。 右の写真参照。 これらの材料はホームセンターで調達したものである。

 まず、支柱と竿は、セキスイ製の家庭園芸専用「若竹」で、φ8mmの表面に凸凹のある棒を使用した。 長さは150cmと75cm の2種類である。 そして固定用として、この棒専用のクリップも使用する。

 結合部材として、ステンレス製 W リング 1.0×12 (ニッサチェイン製P-216)、ニッケルメッキ製の甲丸スナップ(ニッサチェイン製P-1631)、ステンレス製の両端アイ加工されたワイヤーロープ(ニッサチェイン製Y-7)ロープ径が0.45mm、全長が900mmの物を使用した。 耐荷重は1Kg以上あるので充分であろう。

 この他に、輪ゴム3mm幅で折径が60mmの物を13個つなげてバネ部材とした。 これらを銅線を使って括りつけて、釣り竿式の支柱を構成した。

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 その状態を左に示す。 竿の支点部は、上下や左右に自由に回転できる様にする必要があったので、その構造をどうするか少し迷っていたが、リングと甲丸スナップでつなげば自由に回転できるし、分解組み付けも容易である事に気が付いた。

また、竿の先端も銅線で簡単に括りつけている。 そして竿の反対側には、輪ゴムを結びつけて支柱の下部に固定するようにしたが、その位置を調整することによって竿のバランスをとることにした。

 支柱の支えは、二つのクリップをありあわせの木片で作った台に固定して土台を構成している。 土台の底は、フローリングを傷つけないようにフェルト材を張り付けておいた。 この土台は不安定そうに見えるが、テストで使ってみると意外と安定していたが、実際には道具箱などを重りとして載せておく方が安心のような気がする。 当初の予定では、測定台の下部に固定するようていであったが、横にはみ出し過ぎるので固定するのを中止したのである。

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 これらの支柱などは、使用後、右上の写真のように分解してまとめることが出来、測定台と合わせて壁に立て掛けるようにして収容して置くつもりである。 右の写真。

 

■ 試運転の実施

 支柱類が完成したのでさっそく試運転を実施して、思惑通りの機能を発揮できるかテストを実施した。 

 模擬配線として、ありあわせの電線を動力車にセロテープで張り付け(下の写真)、 この配線をワイヤーでつるして走行させた。

 実際の走行状況を動画にしたので、ご覧下さい。

 

 簡単な細工なのに、思惑どおりの動きをしてくれた。 特に、竿がヨットのブームのように自由に動いていたのには、自分でも感心しながらズーと見とれてしまっていた。 支柱の位置は測定台から少し離した方が調子はよかった。 また、配線の捩れも、当然ながら発生していない事も確認でき、今回のプロジェクトの先が見えてきたように思えた。