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鉄道模型実験室 No.174  傾斜台の傾斜角測定ユニットの工作

 新しい測定台の測定関係の工作を実施している。 今回は傾斜台の傾斜角を測定するユニットについて報告する。

 

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■ 傾斜角の測定方法

 測定方法の異本構成は今までと同じであるが、今回は少し細工を施した。

 右の写真のように、傾斜台を昇降させるフラッパの上部に、小型のフラッパを設けて、傾斜台の裏側に常に当接しているようにバネで押し上げている構造にした。 そのフラッパの動きをリンクによって可変抵抗器を回転させ、抵抗値の変化として Arduinoに入力させる。

 このような構成にした理由は、手動で傾斜台を持ち上げても、その時の傾斜角を測定したかったからである。 これは、動力車の牽引力が限界となり、登坂は登れなくても下り坂はいくらでも転げ落ちることが出来るので、この状態でも測定しようともくろんでいるのである。 

 さて、上手く行くのかお手並み拝見としよう。

 

■ リンク構成

 新しく作ったフラッパの状態を下左に示す。 このフラッパは蝶番で固定されており、根本の部分にばねを仕掛けて持ち上げるようにしている。 バネはタミヤのミニ四駆スライドダンパー12スプリングセットの部品を活用した。 下右の写真。

 一方先端部分には、電気配線用に使用されているプラスチック部品を取り付けている。 下左の写真。 この先端の丸くなっている部分が傾斜台の裏側に当接するのである。

 当初はなるべくフラッパの先端部分が良いであろうと取り付けたが、作動軌跡によって無理な力が掛かってしまったので、現在の位置に調整し直した。 リンクの軌跡を作図すれば良かったのだが、いい加減な見込みで工作したのがいけなった。 要するに、昇降フラッパに設けたコロの接触位置と、ほゞ同等の位置に設定する必要があったのだ。

 リンクの保持位置も作動中に他の部分と干渉しない位置に設定した。 下右の写真。

 検知レバーの軸となっている可変抵抗器は、ベニヤ板を使って固定台に固定した。

 傾斜台を開いた状態を下に示す。

 

■ 信号処理ユニットの取付け

 可変抵抗器の抵抗変化を電圧として取出すのであるが、この場合、使用する回転範囲は可変抵抗器の全回転角の一部分であるため取り出せる電圧範囲は少ない。 このため、オペアンプを使って電圧を増幅してArduino のAD変換機能を目いっぱい使用し測定精度を上げる方法は今までと同じである。 その回路構成は「測定系の制御装置」(2020/9/27)に示す。

 このアぺアンプを含む処理ユニットも再使用するが、今回はキャンセル機能は設けていないので、この部分の回路を撤去した。 取り付けは操作盤の裏側に取り付けたが剛性アップのための筋交いが丁度良い具合に活用できた。

 傾斜台の裏側は配線類でゴチャゴチャしてきました。

 でも、傾斜台をセットすると、これらの部品類は全て隠れてしまいます。 駆動部の点検穴もファイルフォルダの切れ端を使って塞ぐと埃避けにもなりました。

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 この測定台を部屋の隅に立てかけておくと邪魔にならないのです。

  これでメカ系の工作は完了したので、次は測定系の較正を実施して測定のための準備に取り掛かることにしよう。

 

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 2020/9/30 作成