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物置部屋のレイアウト 第3期工事その5 中心街プレートの照明工事

■ 中心街プレートの照明工事

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 物置部屋レイアウトの第3期工事を進めているが、光る看板やネオンサインもどきの工作が出来たので、いよいよ中心街にも照明を設置することにした。 この中心街は、第3期工事のその1にて、ベースとは別体となるプレート化工事を実施していました。 ストラクチャなどはこのプレート上に設置しているので、照明の設置工作に際しては、プレートを取り外して作業部屋に持込み、クラーを効かせながら楽しく工作を実施することが出来た。

■ 配線工事

 まず工作前の中心街を右に示す。 既に工作済みの看板やパチンコ店を置いて、設置場所を確認する。

 まず最初に、右の平面写真を印刷して、照明の設置場所を記し、グループ化を検討した。 照明の電源は、12 Volt なので、3個のLED を直列に接続し、その回路中に電流制限のための定電流ダイオード E-153 を挿入したグループを形成するようにした。 このグループ毎に電圧12 Volt を供給するシステムとする。

 一軒に一灯ずつ灯りを設置する建物については、ストラクチャの底の穴からLEDを光らせれば良いので、ベースに直接穴を開け、LEDの足を差し込むようにした。 LEDの頭には、光拡散キャップをはめておく。 下左の写真。 今回は電球色のLEDを入手していたので、古い建物にはこの電球色LEDを使用することにしました。 また、街灯として、「チップLED式の街路灯を作る」にて工作した手作りの物をベースに差し込んで設置する。 下右の写真。 サイズ的にはアンマッチであるが、それらしく光ればOK とした、いい加減な工作である。

 裏側の配線工作は、プレートを裏返しにして実施する。 今回は多数の配線が必要となるため、幹線方式で工作した。 プレートの中央部に、プラス側とマイナス側の幹線として、φ0.6mm のスズメッキ線を木ネジに巻き付けて固定する。 ここに、差し込まれたLEDの足をφ0.4mm のエナメル線で配線していく。 何かの拍子で、線をひっかけてもすぐには切れないように、少し太めの線材を選択した。 また、線が交差してもショートしないようにエナメル線を使用している。

 ひとつの配線が終わると、単3を2個とCRDで構成した道具で点灯チェックを実施し、グループの配線が完了すると12volt 電源で配線を確認するようにしている。 こうしてグループ毎に作業を進めた。

 幹線への電力供給側には、電源ボックスと接続する配線を接続し、もしもの逆接続時のLED破損防止のために、大きめのダイオードを挿入して置く。 下左の写真。 またグループ毎の回路中には、下右の写真のように、定電流ダイオードを忘れないように入れ込んでいる。

 なお、このプレートの工作は、下の様な木製の踏み台を使用し、その上にプレートを乗せて工作している。 プレートの上面を工作するときは、この踏み台を下左の写真の状態で使用し、プレートの裏面を工作する場合には、下右の写真のように、踏み台をひっくり返し、その上にプレートを乗せて工作する。 こうするとプレート上面の工作物に邪魔されずに支持することが出来た。 踏み台の足は、丁度、路面電車の線路上に接触するので、安定して支持してくれるのである。

 次に、看板を設置したストラクチャを紹介する。 ホームを改造した照明ボックスはビルの屋上に設置した。 下左の写真。 室内灯と合わせて3個のLEDとなるので、独立したグループとし、ストラクチャの取り外しが可能なように、コネクタで接続するようにした。 手作りのバックライトはビルの前面に看板として設置する。 下右の写真。 こちらもコネクタで接続する。 これらのコネクタは、ベース側のコネクタと接続後、建物の中に押し込めて収納する。

 ローソンのコンビニ( TOMIX 4063 )は、外に設置する照明看板のLEDと室内灯をまとめて配線する。 建物が平面的であるので、チップLED2個を天井に貼りつけた。 

 配線はコネクタを使用するも、その収納場所を建物の下のベースを切り取ってスペースを確保した。 下左の写真。 ネオンサインもどきを設置したパチンコ店は、コネクタの収納場所が無いので、当初の予定通りに銅板を貼りつけて端子としている。 下右の写真。 こちらは、建物を乗せるだけで接続完了である。

 最後に、一番大きなビル( TOMIX 4020 中型ビル ) の照明工作を紹介する。 1階の中央の空間は、自動車販売店のショールームとして、車を3台置き、上方から照明を当てることにした。 また、前面の左の壁を四角にくりぬいて、LEDライトバーをはめ込んだ。 一番の問題は、前面の透明なガラス窓から見える2階と3階の内部をどのようにしようかと悩んだ末に、ショッピングモールのような店舗が並んだように見せかける事にした。 0.3mm のプラ板で壁と床を作り、店舗の写真を印刷して貼りつけ、両側の壁からサイドビューのチップLEDで照明させた。

 屋上の広告塔には車の写真を貼りつけ、内側から照明するために屋上にもLEDを設置しており、この建物だけで合計で8個のLEDを使用した。 なお、LEDライトバーは4個のLEDで構成されていた。

 LEDライトバー (Stanley製 MU08-4201) の特性が不明であったので、一個ずつの電流・電圧特性を測定した。 上左のグラフ。 およそ 2volt で20mA 流せば良さそうであったので、2個ずつ直列に接続し、470Ωの抵抗を挿入することにした。 また、チップLED (日亜化学製 高輝度サイドビュー白色LED NSCW008AT) は、330Ωの抵抗を入れて測ると、12volt時に 18mA 流れるのでOKとした。 CRDを使ったり抵抗を使ったりで、統一性が無いが、電源電圧が一定の場合は、安価な抵抗で良さそうである。 しかし、電流値が一定している定電流ダイオードは安心して使用できるので、こちらを優先させている。

 しかし、その形状が単なるダイオードと類似しているので、間違えて組んでしまう危険性がある。 今回も、一度失敗してしまった。 手作りのバックライトを組み込んだビルで、LEDを焼き切ってしまい、LEDを取り換える羽目になってしまった。 これで2回目のだぞ!

 なお、コネクタ使用の場合は、逆接続の危険防止のため、ダイオードを挿入するようにしている。

 配線が完了したプレートの上面と裏面を下に示す。 配線部分は引っ掛け防止のため、黄色のガムテープを貼りつけている。 2〜3年後には、接着剤がベタベタになる恐れがあるが、その時はまた貼りなおせばよいであろうと呑気に構えている。

 

■ 点灯試験

 照明の配線工事が完了したので、ストラクチャを所定の位置にセットし、点灯試験を実施する。 部屋の明るさを変えたり、カメラの露出補正をマイナス側に設定したりして色々な明るさで撮影しているが、やはり現物を見るのが一番綺麗である。

 古い映画館などは、電球色がマッチしているようである。

 苦労したローソンの看板も何とか光っています。 合格としよう。 また、中型ビルの照明もいい感じですね。

 屋上の広告塔も満足しています。 パチンコ店のネオンサインモドキは派手かと思っていたが、あまり目立ちません。 通電は良好です。

 部屋をさらに暗くしてみました。 8個の街灯が怪しく光っており、街の雰囲気を盛りたてています。

 看板のひかり具合を見てみましょう。 それぞれ合格点としておきました。

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 街灯について追記しておきます。 右の写真の街灯は、路面電車のホームに設置した街灯ですが、工作した街灯(2次試作品)が無くなってしまったので、古い工作品を使用した。 1次試作品である。 3mm砲丸LEDに3mmと5mmの光拡散キャップをダブルのかぶせたものであるが、光具合に違和感は無い。

 いま、チップLEDを使ったもっとスマートな街路灯を作っているが、この第3次試作品の紹介は、次回のビル街のプレートの工作時とすることにします。

 

 最後に消費電流を測定しておこう。 このユニットの全体では、46個のLEDを使用した。 単独照明では26個のLEDが、9個のグループを形成して幹線と並列に接続されている。 これ以外の5軒の建物では、合計20個のLEDが、それぞれ幾つかのグループを作って、幹線に接続されている。

 そして、このユニットの全消費電流を測定すると、

    12.0 volt 時に 201mA

であった。 動力車の1台分プラスα程度である。