HOME >> 鉄道模型レイアウト > 物置部屋のレイアウト 跳ね上げ式ブリッジの造作

物置部屋のレイアウト 跳ね上げ式ブリッジの造作

■ はじめに

 物置部屋のレイアウトについて、工事は着々と進んでいるが、その工事内容の報告をサボっています。 作業内容を忘れないようと思っていますが、どうしても工作の方に気が行ってしまいます。 そこで、順不同ですが忘れないように記録しておくことにします。

 今回は、跳ね上げ式ブリッジ部について、その造作を報告します。

 

■ ヒンジ部の造作

 この造作の要はヒンジ部であるとの認識のもとに、強度を持たせるために厚手の板を使って工作した。 中心となる芯棒は、φ4.0mm のアルミパイプを通している。 組み立ては木ネジを使用し、固定部は金属製の棚面にネジ止めするようにした。 固定部と可動部の接触面は、回転中心軸の垂直面上になるように設定している。

 可動部のヒンジ部分ににブリッジを取り付け、長い直線線路を使ってい固定部と可動部が一直線になるように位置決めを行い、固定部を棚板へ固定した。

■ 線路の設置

 ブリッジは、先端の曲線部まで解体品のシナベニヤと角材をつなぎ合わせて造作し、その上に複線線路を設置した。 外周路と内周路はブリッジの手前で交叉させており、ブリッジ部分から、勾配区間が始まることになった。 このため、複線勾配橋脚セット (3044) を使用して設定したが、通常の勾配のおよそ半分の勾配にしているため、スマホの勾配アプリを利用しながら橋脚の位置を調整した。

 また、ブリッジの揚げ降ろしのたびに線路をつなぐ作業を実施することを避けたいために、可動部と固定部の接続部部の線路に細工を実施した。 線路のズレは脱線につながるので、両方の線路端がいつもピタリと一致させることが必要である。 線路面の上下方向のズレは、ヒンジの回転中心軸のガタが影響するが、これは問題なしと判断した。 木組みのヒンジ構造体のネジレや歪が影響する横方向のズレは、線路端面を使って防止することにした。 その工作内容を下左の写真に示す。 レールの切れ端をレール側面にハンダ付けし、レールのガイドにしたのである。 ハンダ付けの熱でプラスチックが緩んでしまって四苦八苦したが、何とか機能するものが出来た。 33mm の端数レールを使用したが、熱によって道床が変形したとしても、線路の精度に影響しない70mm などの長いレールを使用すべきあったと反省している。

 固定部側には、ブリッジ部やヤードを取り外す場合の線路の接続を切り離すために、スライドレールを設置している。

 可動側のもう一方の接続部は、とりあえず通常のジョイントにて接続させて、全周の線路をつなぎ、試験走行を実施した。

 この時の走行動画は、「試験走行 その1」で紹介した動画である。 接続部における脱線等の異常は発生せず、細工は合格と判断した。

 

■ ブリッジの電力線の配線作業

 ブリッジ部の線路に流す電力は、工作したレールガイドの接触に頼るのは信頼性が無いので、電線を使って固定部と可動部をつなげることにした。 外周路と内周の複線の左右の線路をそれぞれ、ヒンジの回転軸を迂回して接続するのである。 合計8本の電線を接続させたが、その様子を上の写真に示す。 ブリッジは工作のために横倒しにしている。

 線路との接続はフィーダーを取り付けるスペースが無かったので、上左の写真のようにレールに直接ハンダ付けしている。 上右の写真は固定側から見た状態です。 配線が通過する車両と接触しないように、かつブリッジの上下動に影響しないように配慮して配線した。

 

■ ブリッジの開閉状態

 ブリッジを上げた状態と下げた状態を下に示す。 上げた状態を維持するために、ひもを使って止めるようにした。

  

 使用中の橋の下は充分なスペースがあるが、やはり四つん這いにならなければ通れないのだ。 頭を打たないようにゼブラテープを巻いて置く櫃があるかな。

 ブリッジを上げておくと充分な通路が確保されている。

■ 可動側レールの接続方法

 可動側レールのヒンジとは反対側の端部も、開閉のたびにレールを外す必要が無いように工作した。 こちら側は前後作用のズレを防止する必要があるので、ノックピン方式とした。

 レールを接続した状態において、複線レールの中央部と、レールを支える土台の部分とを一緒にΦ4.0mm の穴を開け、Φ4.0mm のアルミパイプを差し込んだ。  加工後にレールのジョイントを外し、接続爪も切断して端面を綺麗にヤスッておいた。 下左の写真の右側の線路には、0.8mm のシートを使って高さ調節をしている。 試験走行の時、電気機関車の中間台車が脱線するのでよく観察して見ると、この部分での勾配変化によって車輪が浮き上がっていることが分かったので、勾配の変化を小さくすrために微調整した結果である。

 下右の写真は、接続時の拡大写真である。 線路がピタリと一致しているのが確認できる。

 しかし、内側の複線線路の端部が、下り勾配になっているためどうしても浮き上がってしまう現象が発生していた。 ここでも脱線する車両があったため、バネを使って下に引っ張るようにしている。 上左の写真。 

 ノックピン工作を実施したために、開閉時に少し手間が掛かるようになったが、問題無いレベルであった。 また、電気的にはここでギャップができているので、レール間の通電が必要となった場合には、何らかの工夫が必要となるであろう。