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物置部屋のレイアウト  手抜き工事が破綻する

■ はじめに

 建物などの照明や樹木などの植え込み作業も大詰めになってきた。 最後のブリッジ部分に手を加えている時に問題が発生してしまった。 大切な線路のジョイント部分が壊れてしまったのである。

 

■ 問題の発生箇所

 トラブル発生場所は跳ね上げ式のブリッジのトンネル部分である。 固定部側の接続線路のうちの一つが壊れてしまったのである。 下の写真。 可動部と固定部の線路がピッタリと一致するようにレール側面に角型の断片をハンダ付けしてしているのであるが、この工作が手抜き工事であったので、破綻してしまったのである。

 レールを取り付けたままでの修復作業は不可能なので、レールを取り外して新しいレールと交換することにしたが、その作業のために、周りの工作物を剥ぎ取る必要があった。 なかなかの大工事となってしまった。

 取り外したレールを下に示す。 ただし、レール先端にハンダ付けしたレールガイドとした角型の断片は、再利用のために取り外してしまった状態である。 これは証拠写真の撮影を忘れいたのだので、後から撮影したものなのだ。 長さが33mm のレールを使っての工作であったが、レールガイドのハンダ付けと導線のハンダ付けの熱のために、道床母材のプラスチックが柔らかくなり、線路の保持がガタガタになっていたのである。 当初は、それでも何とか使用できる状態であったので、合格として工作を進めてしまったのである。 この工作の内容は「跳ね上げ式ブリッジの造作」にて紹介しています。 ハンダ付けの熱によって道床が変形したとしても、線路の精度に影響しない70mm などの長いレールを使用すべきあったと反省しているが、改良工事を施さずに放置してきたのであるが、やはりここに来て破綻してしまったのである。

 

■ 改良工事の内容

 レールガイドは必要なので、ハンダ付けの熱による変形が、線路の精度に影響しないようにと、使用するレールを長い物を使うことにした。 幸い、こちらの線路はヤードをまたぐ交差部の上部の路線であったので、交差部を140mm 移動させることが出来たのである。 バリアブルレールの長さや短い線路の組合せをいろいろ検討した結果、90mm の長さの線路を使用する事にした。 33 + 140 -72.5 = 100.5mm に対して、90mm の長さにしているが、その差はバリアブルレールの長さで吸収する。 レイアウト分解・再組付け時に干渉してしてしまうので、トンネル端部からの飛び出しを嫌ったのである。

 長さが90mm のレールは、140mm のレールを切断して作った。 上左の写真。 その端部には再利用しているレールのガイドをハンダ付けしているが、ハンダ付けの熱による変形は多少あるものの、レールの精度には影響していない様子であった。

 端部の拡大を上左の写真に示す。 そして、トンネル内に取り付けた状態を上右に示す。 トンネル内もスッキリしてしまった。

 次に、移動した高架部分の工作を示す。 下左の写真に示す様に、高架部の橋脚の位置は、ヤードの線路との関係より決める必要があるので、まず、正確な高架路線の位置を決める必要があった。

 まず、高架橋の右端は、今までの 280mm 複線レールを 140mm 複線レールに取り換えて、全体を右方向に 140mm 移動させた。 この線路の先方にはバリアブルレールを使用しているので、その移動量は10mm 程度の変更は可能である。

 次に、トンネル部との接続は、複線ガーター橋セットを使用し、バリアブルレールと 72.5mm の線路を使用して接続させた。 前後のバリアブルレールの余裕を見ながら高架橋の位置を決めた。 そして、橋脚はやや不安定な片足になってしまったが、すぐ傍のしっかりした橋脚のおかげで線路は固く安定した状態であった。 下の写真。

 最後に、切断したままとなっている可動部と固定部の電力線を接続させる。 追加した72.5mm の直線線路を活用してフィーダー線を差し込み、切断していた可動部からの電線と支持台の脇で接続した。

 

■ 修復完了

 そして、手を入れた部分を修復して、今回の工事を完了させる。 橋脚の位置がずれてきたので工場の位置を少し移動させている。

 最後に、車両を走らせて修正箇所を確認した結果、脱線等の不具合も無く、修正工事を無事完了させることが出来た。

 これにて全線での運転を再開させることにしよう。