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鉄道模型 動力車の調査  GM製コアレスモーター動力ユニット

 動力特性の調査として、GM製コアレスモーター動力ユニットの動力特性を調査する。 今回は、20m級用のNo.5711を名鉄1000系と2000系車両に装着して、動力ユニットの分解前に、動力特性を測定した。 動力ユニット単体でも測定出来るのですが、まずは車両に取り付けてみてと言うことで・・・・・・。

 

■ 先回報告の不具合への対策

 先回と同様に測定中の脱線が想定されるので対策案を検討した。 まず台車の過度のピッチング防止対策が一番効果があると考え、台車の隙間を観察した。

 左側の車両がコアレス動力ユニットで、右側の車両が旧ユニットである。 カプラーポケットとフレーム間の隙間が大きい事が分かる。 スケールを置いて観察すると 1.5mm 程度ありそうなので、ここに1.0mm のプラ板を貼って旧型ユニット並みの隙間に規制すれば脱線防止になると考えてた。 反対側は構造上無理なので対応できないが、一方向だでも対策しよう。

 1.0o のプラ板を張り付けた状態を上に示す。 さて、その効果は如何に!

 

■ コアレス動力ユニット

 使用したユニットは、GM製コアレス動力ユニット20m級用の No.5711 の2セットである。

 

◆ 名鉄空港特急ミュースカイ2000系動力車への装着

 床下機器セットは指定の8487を使用してセットした。

 

◆ 名鉄1000系パノラマsuperへの装着

 車両セットの品番は 4045 であるのだが、GMの対応リストには記載されていなかった。 リストの見落としなのか、古いシリーズなので対応が不可なのか不安であったが、20m級のユニットでぴったりであった。 当然、対応する床下機器セットは不明であったので、旧品の床下機器カバーをそのまま使用し、台車枠はBトレ用を工作して貼り付けた。

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■ 動力特性の測定

 動力ユニットを分解する前に、新品状態で動力特性を測定した。 測定装置は、8字パターンの測定台を使用した。 動力ユニットのモータ回転数の測定は、分解して加工しなければならないので、今回は有線系は使用せずに、供給電圧と電量、および牽引力と車速のみを測定した。

 右の写真は測定時の状態を示す。

 

◆ 名鉄空港特急ミュースカイ2000系動力車測定

 重り車両を連結した測定時の状態を下に示す。

 車両重量は、54.9グラムで、重り車両は106.2グラムの物を使用した。 まず、単機平坦路走行での速度特性を下に示す。

   

 低速もスムーズで、安定した走行状態であった。 次に牽引力特性を測定した。

   

 先回と同じ条件であるが、断線事故は一度も発生しなかった。 対策が有効であったのだろうか! スリップ領域に入っても断線しなかったので、気をよくして、電圧パラメータをいろいろ変えて測定した。

 これは「特性解析 今後の課題」(2019/6/27)にて反省したように、遷移点から摩擦損失の速度項を求める時、組み付け状態が同じ状態にて測定できることが望ましいとの結論より、より多くのパラメータにて測定しておこうと考えたからである。

  牽引力特性も安定しており、スリップ領域での牽引力は 15グラム以上あった。 遷移点も -4グラムと摩擦抵抗が小さいことを示唆していた。

 

◆ 名鉄1000系パノラマsuper動力車測定

 重り車両を連結した測定時の状態を下に示す。

 車両重量は、54.9グラムで、重り車両は106.2グラムの物を使用した。 まず、単機平坦路走行での速度特性を下に示す。

   

 低速もスムーズで、3台の内で一番安定したデータを示している。 次に牽引力特性を測定した。

   

 これも綺麗なパターンを呈している。 安定した性能である。

 

 次のステップとして、特性解析のために、ユニットを分解し、モータの回転数を測て出来るように細工して、もう一度性能を取り直すして、スリップ率や電圧降下などを測定するこtにする。 さらに、モータの単体性能の測定も必要である。 そうして、特性解析を実施してみよう。

 

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  2019/7/20